2017年10月5日木曜日

西根遺跡出土「杭」はイナウ 小孔を開けた工具

西根遺跡出土「杭」(縄文時代後期)に開けられた小孔の画像を詳しくみると同じ工具(石器)で開けられたと確認できますのでメモしておきます。

同一工具(石器)跡と考えられる小孔

同一工具(石器)跡と考えられる小孔画像

1が典型で約5㎜×5㎜の跡を残しています。四隅が尖っているので四隅に割れ目が伸びるような先端である工具(石器)でが使われたと考えられます。
B面では8カ所の小孔画像がほぼ一致しますが、他の小孔も似ているので恐らく全部が同一工具(石器)で開けられたものと考えます。
A面の小孔の形状はすべてぼんやりしていてB面小孔形状と一致するものはありませんでした。
A面は風化により製品表面1㎜~2㎜程度が失われているという事実が判っていますので、その影響により新鮮な小孔形状は失われたものと考えます。
A面の小孔もB面の小孔と同じ工具(石器)で開けられたものと考えて間違いないと思います。

先の上部が5㎜×5㎜程度で、本当の先端はもっと細い石器で2~3㎜程度から5㎜程度の小孔を開けて何をしたのか、検討する必要があります。

現時点のイメージでは小孔の大きさと深さから植物の葉や茎(花)を押し込んでイナウの飾りにしたと想像しますが、根拠はありません。重量のあるものをぶら下げたということは無いと思います。

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