2017年10月6日金曜日

西根遺跡出土「杭」はイナウ  小孔模様

西根遺跡出土「杭」(縄文時代後期)の小孔確認結果は次の通りです。

小孔(白丸)の確認作業

この図を見ていると頂部付近の斜め刻みと小孔群を合わせて次のような模様の存在をイメージしてしまいます。

頂部斜め刻みと小孔がつくる曲線(一つの想定)

このようなイメージが「杭」が原始イナウであるという証明作業に有効な思考であるのか、スカ思考であるのかわかりませんが、とりあえず記録しておきます。

参考 イナウに見られる縦方向曲線模様

例 1
北原次郎太「アイヌの祭具 イナウの研究」(2014、北海道大学出版会)から引用

例 2
北原次郎太「アイヌの祭具 イナウの研究」(2014、北海道大学出版会)から引用

いずれの例も西根遺跡出土「杭」の小孔模様とは直接かかわらないようです。しかし、イナウ縦方向の曲線を描くという心性があることは確認できます。

参考 イナウにみられる小孔差し込み

例 3
北原次郎太「アイヌの祭具 イナウの研究」(2014、北海道大学出版会)から引用

いずれの例も対で差し込むモノが大きく、西根遺跡出土「杭」の小孔とは直接かかわらないようです。しかし、イナウに孔を開けモノを差し込むという心性があることは確認できます。

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