私の散歩論

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2011年2月9日水曜日

続保定記の作者久松宗作に感謝する

ここまでのブログで続保定記のイラスト多数を引用して掲載しました。引用しながら続保定記の情報の素晴らしさに感嘆しました。素晴らしいと思ったポイントを次に列挙してみます。

1絵地図で天保堀割普請の全地域を詳しく表現しています。
 表現内容が写実的であり、当時の状況を詳しく知ることができます。このブログでも弁天の 様子や化灯場の分布などの情報源として活用しました。

2工事状況パースを掲載しています。
 工事パースがあるため当時の工事の状況が手に取るようにわかります。作者久松宗作が徴集された農民と一緒に行動を共にした行動的実務家であったのでこのような貴重な資料が作成されたのだと思います。

3労働イラストを掲載しています。
 黒鍬や庄内夫などの労働の姿をイラストで示していて、土の運び方や服装などが手に取るようにわかります。運搬用の道具や装置も多数掲載されています。

4元小屋の状況が詳しく掲載されています。
 庄内藩の地元事務所であり、かつ徴集農民の宿泊施設でもあった元小屋の状況、及びそこでの生活が詳しく記述されています。

 続保定記の作者の狩川通添川組大庄屋久松宗作は徴集農民に付き添って国元を出発し、普請所に到着の後普請の様子を事細かに見聞し、また農民の世話をしていたようです。
 このような詳しい資料を残してくれた久松宗作に感謝します。
 同時に、続保定記をはじめ印旛沼堀割普請の資料を収集編集し、市民でもわかるように解説をつけ、主要な絵図はカラー印刷で発行した千葉市(編集 千葉市史編纂委員会)に感謝します。

 いつの間にか歴史に興味が集中してしまいました。せっかくのことなので、続保定記をはじめとする資料を有力な素材の一つにして、私の本来の興味対象である散歩のICT化や高度化に取り組み、花見川の魅力を探り、地域づくりに活かしていきたいと思います。
 具体的には続保定記の絵地図(印旛沼から海まで見開き17枚分)をGISに落とす試みを始めたいと思っています。久松宗作の残した情報を現代地図にプロットし、散歩に活用しようという算段です。
 その最初の作業として17枚の絵地図を1枚の巻物のような絵地図に編集してみました。下図はその結果です。詳しくは後日報告します。

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