花島村近傍地質図が掲載されている「千葉図幅地質説明書」(明治21年、農商務省地質調査所、巨智部忠承 述)の親図である20万分の1地質図幅「千葉」(明治20年、農商務省地質調査所、巨智部忠承)原本を産総研第7事業所の地質調査情報センターで閲覧し、コピーさせていただきました。
この原本は個人が使っていたもので、裏表に多数の書き込みがあり、古書店が付けたと思われる購入を促す和紙の付箋(「全部日本人ノ手ニ成レル…」)が残っています。
書き込みのない原本カラーコピーも見せていただきました。
次の4種の図面があり、明治中期の地質に対する重視がうかがわれました。
千葉図幅地質図(日本語バージョン)
千葉図幅地質図(英語バージョン)
千葉図幅地形図(日本語バージョン)
千葉図幅地形図(英語バージョン)
日本山岳会が所蔵する原本を借用してコピーしたとの説明がありました。
また、千葉図幅地質説明書の原本を閲覧し、「花島村近傍地質図」のページをコピーさせていただきましたが、この原本の裏には大久保書店のラベルが残っていました。神田の地質専門古書店から購入したもののようです。
巨智部忠承が地質調査所長であった時代もあるとのことですが、その地質調査所時代著作物を後の時代に同じ機関が古書店等から収集していることを知り、時代の変遷とはこういうことだと、妙に実感させられました。
花見川河川争奪に関連して、千葉図幅地質図から得られる情報は特に見つけることはできませんでした。
千葉図幅地形図からは、花見川流域に関して、当時の地形観を偲ばせる情報が得られましたので、機会を見つけて紹介します。
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