私の散歩論

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2012年1月5日木曜日

今後のブログ記事掲載予定

昨年12月から船橋市二宮神社→滝ノ清水→谷中(コクチュウ)分水界と記事を掲載してきています。
これは東京湾側水系と印旛沼側水系のせめぎ合いの現場において、その地形と人文現象に興味を持ったからです。
花見川流域散歩の魅力源泉の一つがここにあると感じたからです。

また、花見川河川争奪を仮説から実証のレベルに格上げするためにも東京湾水系と印旛沼水系のせめぎ合いを正確に理解する必要があると考えたからです。

今後この流れを引き継いで、次のテーマについて記事を掲載する予定です。

今後のブログテーマの予定(2012.01.05)

1 芦太川の地形その1
・谷中分水界のある芦太川の浅い谷が何であるか、3Dレリーフ図と地質柱状図を使って検討します。
・現在の見立ては、この浅い谷は印旛沼側に発達する下総下位面に連続する地形面(谷底)であるということです。芦太川には下総下位面に相当する河岸段丘もあるようです。

2 芦太川の地形その2
・西側から芦太川に流入する谷津(仮にA谷津とします)を3Dレリーフ図で見ると、どうも様子がおかしいのです。等高線マップでもうすうす感じていたのですが、A谷津は時期の異なる谷津が重複している地形であり、A谷津の最初の浅い谷は花見川の前谷津の方に流れていたようです。A谷津は下総台地ができて早々に河川争奪により芦太川に編入されたようです。
・またA谷津の最上流は谷中分水界になっています。この不思議も考えます。

3 谷中分水界より上流の芦太川
・谷中分水界より上流の芦太川の足取りについて推察します。当初の私の見立ては修正する予定です。

4 河川争奪の胚 その1
・花見川東岸(花見川と犢橋川に挟まれた区域)には谷中分水界や「河川争奪の胚」が幾つか集中しています。地殻変動が特異な地形を現出しています。花見川河川争奪のヒントが隠されているように直感しています。

5 河川争奪の胚 その2
・この特異な地形を人がどのように利用したか考えます。縄文遺跡なども沢山あります。

6 長沼 その1
・3Dレリーフ図を作成して、地形を1m単位で上空より眺めると、長沼よりさらに上流に谷地形が連続してそれは犢橋川の谷頭侵食部まで続きます。
この不思議な現象も、旧版1万分の1地形図の等高線から、そうにちがいないと空想はできましたが、確認できませんでした。
今回5mメッシュ+カシミール3Dのおかげで、画像として確認できました。

7 長沼 その2
・長沼とその周辺の土地について、人との関わりの歴史を振り返ります。

8 宇那谷川
・勝田川水系の本流筋である宇那谷川について、芦太川や花見川と比較して、その谷地形について考えます。

9 花見川東岸河岸段丘 その1
・oryzasan氏が「谷状地形」と呼んだ河岸段丘について、その地質断面を示す露頭を観察して、東京軽石層を見つけましたので報告します。
地形面の連続性だけでなく、地質面でも千葉第Ⅰ段丘面(武蔵野面相当)であることが裏づけられたと考えました。

10 花見川東岸河岸段丘 その2
・この「谷状地形」(段丘崖-段丘面-普請盛土の山が形作る地形)の普段人の目にふれない姿を動画などに撮りましたので、披露します。
・なお、この特異な地形の部分が既存の地図やDMデータ、5mメッシュで、全く間違っていますので、紹介します。
不正確(という言葉)の域を通り越した誤謬です。誤謬は同じ起源(人)から発し、地図、DMデータ、5mメッシュに引き継がれているようです。
・花島付近における同様の地図情報の誤謬について、国土地理院に問い合わせし、その回答をいただきましたので、それも参考に紹介します。

11 花見川西岸河岸段丘
・ゴルフ場になっている河岸段丘について、再度話題にします。ここにはoryzasan氏によって紹介していただいたように、ボーリングデータがありますが、近くの芦太川付近にも沢山ボーリングデータがあり、比較することによって、この河岸段丘の時代が浮き彫りになります。

12 柏井北の河岸段丘 その1
・北柏井の集落の乗っている河岸段丘(花見川西岸)の北側の台地状の土地を、私は同じ河岸段丘であり、普請盛土によって台地状に見えるだけだと見立てました。
この見立ては修正する必要がありそうです。
この土地に宮附遺跡(縄文以降の遺跡)があり、その発掘記録によれば、普請盛土は薄く、その下にローム層があるからです。
・この地形は印旛沼側の下総下位面に連続する古い河岸段丘であるように見立てなおす予定です。
芦太川にも同じように、下総下位面に連続する古い河岸段丘があり、それを上流にさかのぼると谷中分水界のある浅い谷地形に連続するようです。

13 柏井北の河岸段丘 その2
・宮附遺跡はじめ、柏井付近の埋蔵文化財遺跡について紹介します。

14 花見川河川争奪
・以上1~13の検討に基づいて、再度花見川河川争奪について考えます。


なお、次のテーマについても以前から興味がありますので、何かのきっかけでそちらの方向に発展(あるいは脱線)するかもしれません。

・古代における東京湾と印旛沼を結ぶ交通路としての花見川の役割
・花見川における霊的空間の配置理由(花島観音と弁天)
・花見川流域における縄文由来の地名
・花見川流域小字地名のGISデータベースの作成
・迅速図のジオリファレンス
・天保期の堀割普請絵図情報のジオリファレンス
・古地図情報から訴求力のある3D風景画像を復元する方法
・下志津演習場と習志野演習場の戦前期活用の変遷
・河川法上の河川名称を「花見川」に変更することについて

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