私の散歩論

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2013年6月23日日曜日

図書館利用の規制緩和について

場違いな話題で恐縮ですが、図書館利用における規制緩和の必要性について話題にします。

当方は趣味に必要な図書で重要なものは出来るだけ手元に揃えるようにしています。その際WEBによる古書購入を多用し重宝しています。規模の大きな図書館に出かけるための往復電車賃よりもはるかに廉価で(私にとっての)貴重本を入手できることもあります。
しかし、WEB購入のために、どんなに調べてもヒットしない書籍もあります。
その場合はしかたなく、図書館を利用します。

図書館利用する場合、千葉県立図書館ホームページに「千葉県内図書館横断検索」というシステムがあり、県立図書館、県内37の自治体立図書館、千葉県文書館、千葉県内の大学図書館、国会図書館を一括して対象として検索できます。検索は極めて効率的にできます。

また検索した図書を所蔵している図書館で貸出対象となっている図書は、居住している場所の近くの千葉市立図書館支館に取り寄せ、受け取り、自宅で2週間利用することができます。大変便利です。

一方、私の趣味で利用する図書の多くは郷土資料として収蔵されているものが多く、帯出禁止になっているものが多いのです。

図書館にでかけ、帯出禁止の図書を借り出し、閲覧室で読み、必要個所のコピーをとったりしますが、そうした活動に必要な時間と消費する心理的エネルギー=気力に比べて、得られる情報量の比率(効率)はあまり良いものといえません。

しかし、当初は郷土資料室の多くが禁帯出本になっていることに疑問を持ちませんでした。昔からそうだったから、疑問を持ちませんでした。

ところが、ある時、ある図書館に、戦前に手書きで書かれたある町の町誌が存在していることに気がつきました。花見川流域の町ですから、是が非でも閲覧したくなります。
禁帯出になっているので図書館で閲覧しましたが、なにぶん手書きであり判読に時間がかかり、必要な箇所をさっとコピーして返却という訳にいきません。
また、図書館に居られる時間にも限りがあります。困ってしまいました。

その時、突然気がつきました。閲覧している図書がコピー製本であるのです。コピー製本した同じ図書が3冊あり、全て禁帯出本になっているのです。

郷土資料はその地域にとって貴重なものが多く、紛失等の事故が無いように禁帯出にしてあるのももっともだと、疑問を挟んでこなかった私の思考が適切なものではなかったことに気がつきました。

早速図書館サイドに、3冊も所持しているコピー製本図書を、内容が貴重である郷土資料であるという理由で、全て禁帯出にしている事情の説明を求め、禁帯出を解除するよう申し入れしました。

図書館担当の方が3人も出てきて1時間以上の時間がかかったのですが、最後には理解していただき、禁帯出を解除してもらい、貸出により自宅に持ち帰り、利用できました。

その図書が文化財として重要であるならば図書館というより文書館や博物館等で所蔵すべきだと思います。
また、多くの人が参考図書としていつも使うような図書(辞典類等)は禁帯出であってもよいと思います。

しかし、郷土資料として内容が重要だからという理由で禁帯出にすることは時代錯誤的な図書管理だと思います。

一般本について、その内容が国民にとって重要であるから禁帯出にするとしたら、バカバカしいことですが、郷土資料についてのみ、そのバカバカしさが存在しています。

郷土にとって重要な内容の図書ならば、逆にどんどん住民に利用してもらい、活用してもらうことが図書館の使命です。

郷土の地域づくりに図書が利用されてこそ、その図書館の意義があるというものです。
ところが、郷土の地域づくりに必要な図書であればあるほど、住民利用を規制しているのが現状です。

郷土資料に関して図書館利用の規制緩和が大切であると感じています。


参考 2011.05.28記事「花見川の語源3


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