私の散歩論

ページ

2013年10月22日火曜日

追補 花島小崖と地名

花見川流域の小崖地形 その43

花島小崖について情報を2つ追補します。

1 花島小崖と地名
花見川より西の花島小崖について、小崖の存在を意識した地名が3つならんでいます。

花島小崖を意識した地名
旧版1万分の1地形図(大正6年測量)

茫漠とした台地上にあって、そのおおよその場所を示す地名として花島台、三角台、長沼台が付けられたのですが、その場所が小崖の上にある土地であることを示すために「台」を付けたものと考えます。
つまり、この3つの地名の「台」は一般的な意味での台地を意味するのではなく、小崖の上にあるより高燥な土地であることを意味しています。

なお、三角台の三角は地図に表現される道路による三角形に由来すると考えます。

(三角は現在花見川区三角町として地名として生きています。ナスカ地上絵のような地上絵が地名になったという現象は日本でここだけかもしれません。)

2 花島小崖を認識している戦前期の地理学術論文
次の戦前期の地理学術論文に花島小崖の分布が描かれていますので、紹介します。

花島小崖が描かれている戦前期地理学術論文の図
花井重次・千葉徳爾(1939):関東平野の凹地地形に就いて-特に下総台地上の凹地地形-、地理第2巻第2号、147158

花島小崖は小急崖として、図のほぼ中央に分布が描かれています。

この論文では小急崖が台地上の無水谷を截頭していることが記述されています。
なお、この文献では旧版1万分の1地形図を資料にして小急崖を抽出しています。


0 件のコメント:

コメントを投稿