花見川流域の小崖地形 その79 (5mメッシュDEM図を読む 18)
2013.12.18記事「印旛沼筋下総下位面の類型化」で、テスト用地形縦断図を検討して、印旛沼筋下総下位面の類型化ができ、その分布の様子もイメージできそうであることが判ってきました。検討の橋頭堡ができたという感想を持ちました。
そこで、印旛沼筋下総下位面の縦横断やその分布の検討を効率的に進めるために、印旛沼筋下総下位面検討のための専用地形段彩図を作成しました。
印旛沼筋下総下位面検討のための専用地形段彩図の作成
印旛沼筋下総下位面の標高は略20m~28mの間に分布しているらしいので、多少余裕をみて標高18m~30mの間を1m毎に刻んで地形段彩図を作成したものです。
地形段彩図の色分けは次のようにしました。
印旛沼筋下総下位面検討のための専用地形段彩図の色分け
色分けの趣旨は、一般の地形段彩図のように全体を「自然な」印象で観賞するためのものではなく、あくまでも、1m毎の標高の違いが明瞭にわかる様にしたものです。
なお、前記事まで使っていた地形段彩図は、どのような標高レベルでも谷津地形パターンの存在を浮き彫りにすることを趣旨としたものでした。従って標高の違いを読み取るためのものではありませんでした。
印旛沼筋下総下位面検討のための専用地形段彩図を拡大して表示すると次のようになります。
印旛沼筋下総下位面検討のための専用地形段彩図
この図を一見して、有用な情報が得られるであろうことがすぐにわかります。
地形面の褶曲変位の特性が各所にある円弧状の模様、あるいは直線状の分布等で表現されています。
この地形段彩図とこれから作成する多数の地形断面図に基づいて地形の概要を自分なりに把握し、その情報と既往の文献とを突き合わせ、検討を進めたいと思っています。
次に、早速新しい地形段彩図をGoogle earthにオーバーレイして地形段彩図と地表地物の状況との突合せをしてみました。
地形段彩図をオーバーレイしたGoogle earth画面
地形段彩図をオーバーレイしたGoogle earth画面
地形段彩図は半透明
この状態で画面を拡大していくと、地形段彩図の情報と現場の具体的状況の双方を一緒に理解できます。
Google earth画面
地形段彩図をGoogle earthにオーバーレイして、斜めから地表の地物をみることにより、現場調査を常時行うのと類似した効果を得られます。
実際はパソコンにかじりついているのに、作業のレベルは現場調査をしたのと類似した成果を得られるということです。
あるいは事前調査が超精密に行われるので、実際の現場調査の効率をきわめて向上させることができるようになった、と表現すべきでしょうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿