花見川流域の小崖地形 その103
千葉県北部の検討対象範囲の5mメッシュDEM(Digital
Elevation Model、数値標高モデル)は航空レーザ測量によるデータがシームレスに整備されているわけではなく、一部空白域(未整備域)があります。
そのため、2013.11.23記事「参考 5mメッシュDEMの重複読み取りについて」で報告したとおり、このブログでは、航空レーザ測量と写真測量の双方のデータを取り込み、一部重複域がある状態で利用してきました。
とりあえず当面の検討は何とかできてきましたので、重複除去は先送りしてきました。
航空レーザ測量と写真測量データを重複して読み込んでいる状態
いつまでもこのような不正常な状態を続けるわけにもいきませんので、重複除去作業をしました。
検討対象範囲は2万5千分の1地形図25面分(ただし南西隅1面は空白のためデータは24面分)の範囲です。2万5千分の1地形図1面は10×10=100のメッシュ(3次メッシュ)に区分されています。その3次メッシュ毎にデータファイル(xmlファイル)が整備されています。
実際は海域があるので、データファイルの範囲は2285ファイル分になります。
2285ファイルにはそれぞれ、225×150=33750の5mメッシュの標高が記述されています。
5mメッシュDEMのデータファイルの一部
ブラウザで開いた場合
データファイル(xmlファイル)をエディターに読み込んで、33750コの標高数値から数十だか、数百だか、数千だかの値を修正したり、削除する作業をすることになったら、本当にできるかどうか自信はありませんが、できない時はあきらめるとして、何しろ作業を始めました。
最初に航空レーザ測量による5mメッシュDEMの整備範囲と重複している部分の写真測量による5mメッシュDEMの整備範囲を図化してみました。
航空レーザ測量による5mメッシュDEM整備範囲
写真測量による5mメッシュDEM整備範囲(重複関連域のみ)
この2枚の図を詳細に検討したところ、データファイル(xml)ファイルの編集はする必要が無く、3次メッシュ毎に航空レーザ測量によるデータファイルか、それとも写真測量によるデータファイルかどちらかのファイルを選択すれば、よいことが判りました。
判ってしまえば、当たりまえのことであり、写真測量による5mメッシュDEM整備範囲が航空レーザ測量の抜けを補完して作成されたことは一目瞭然です。
作業量が少なくなって嬉しいというか、基本知識不足の自分が悲しいというか、感情が複雑に混ざりあいながら次のステップにすすみました。
結局50弱のデータファイルを削除するだけでシームレスな5mメッシュDEMを整備することができました。ファイル除去そのものにかかった時間は10分程度でした。
重複除去済み5mメッシュDEM
これで現在進めている地形検討が加速できると思います。
これまで封印してきたカシミール3Dを使った広域地形立体表示が可能となります。
また、5mメッシュDEM整備範囲をさらに広げることもすぐにもできそうです。
GIS(地図太郎PLUS)に5mメッシュDEMを読み込むときに生じる不具合(時々ソフトがハングアップしてしまう)も無くなりました。
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