私の散歩論

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2014年1月29日水曜日

角崎大曲地形の検討メモ 前編

花見川流域の小崖地形 その108

1 地形段彩図の変更
この記事から標高が30m以上の台地を扱うようになりますので、次のような地形段彩図を使います。

標高24mから標高50mまでの観察に焦点を当てた地形段彩図

地形段彩図は標高間隔を短くとると、微細な地形を観察できますが、狭い標高幅しか表現できなくなります。
一方標高間隔を長くとると、広い標高幅を表現できますが、地形の観察が荒くなってしまいます。
また、色の使い方も、10色程度までは隣り合っても明瞭に区分できますが、それ以上の色を使うとグラデーション的になってしまい、色の明瞭な区分が困難になります。
このような制約があるので、観察対象毎あるいは観察区域毎にその特性に合わせて地形段彩図を作成することが大切であることを実感しています。
なお、プレゼンテーションとして地形段彩図を使う場合は逆に色をグラデーション的に使った方がきれいです。

2 仮称「角崎大曲地形」の設定
2014.01.25記事「印旛沼筋と花見川流域付近の変動地形」で表現した変動地形のうち、印旛沼が大曲するところ(現在干拓されてしまい、沼は消失している部分)の地形パターンを、現地地名を冠して「角崎大曲地形」と呼ぶことにします。

角崎大曲地形

地名角崎(ツノサキ)(印西市平賀字)は台地の形状(平面分布)が尖がっていて、その尖ったところを印旛沼が大曲していて、形状(平面分布)の尖りを誰でも感じることができるので、動物の角の先を連想してついた地名だと思います。
現場では地図的な形状(平面分布)ではなく、立体的な地形形状として角の先が実感できるので、その地名ができたと考えるほうがより正確だと思います。

3 角崎大曲地形の断面

AB断面
AB断面方向に背斜軸があると考えています。
その背斜軸を取り囲むように小さな隆起軸と沈下軸が放物線のような模様で繰り返し出現します。
背斜軸が下総東部隆起帯と関わってできたような印象を受けています。

CD断面
AB断面と直角に交わる断面です。

EF断面
背斜軸本体がある場所と考える台地の断面です。
中央がわずかに盛り上がっていますから、背斜構造があると考えることと整合的です。

この角崎大曲地形を印旛沼筋の向斜軸とではなく、地質図記載活撓曲(あるいは下総東部隆起帯)との関連でとらえたいと思っていますので、その考えを次の記事で書きます。


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