シリーズ 花見川地峡成立の自然史 -仮説的検討-
第4部 下総台地形成に遡る その12
kashmir 3dを使って作成した地形立体図に小崖地形の崖面あるいは崖上端線を描きこんでみました。
ここで小崖地形としたものは、断層崖あるいは断層崖を出発点として浸食作用により修飾された崖を指します。
小崖地形3D図 1
小崖地形3D図 2
小崖地形3D図 3
小崖地形3D図 4
小崖地形3D図 5
南南西から北北東の方向に向かって流れる平行河川の存在に示されるように、元来この付近の地形面(下総上位面)が離水した時は南南西に高く、北北東に低い単純な平面であったと想像します。
その単純な地形面に3つの断層が走り、北が高く、南が低い地勢に変わってしまいました。しかし、小崖発生による水系パターンの変化は殆どありません。
小崖を観察した結果を次に示します。
花島小崖(花島断層)の観察 垂直方向
花島小崖(花島断層)の垂直方向のずれは1.8m~3.5m程度であり、地層のずれは2.5m~3.0m程度です。
花島小崖(花島断層)の観察 水平方向
人工開発前の微地形が読み取れる旧版1万分の1地形図(大正6年測量)を基本とし、現在の5mメッシュデータで情報を補完して、花島小崖(花島断層)の水平ずれを検討しました。その結果、驚いたことに水平ずれは右ずれ約130m~約140mあることが判りました。垂直ずれの40~50倍もあることになります。
ちなみに柏井小崖(柏井断層)の水平ずれは左ずれで約150mあります。
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