原始や古代の香取の海と東京湾との交通に興味を持ったのですが、個々の遺跡レベルの知識はゼロといっていい状況です。
従って、印旛の原始・古代-縄文時代編-(財団法人印旛郡市文化財センター、平成16年)は代表的縄文時代遺跡をビジュアルに説明しているので、私にとってはまたとない絶好の学習テキストです。
まずざっと読んでみて、遺跡位置図はあるのですが、迫力ある出土物の写真や出土状況説明とその遺跡がおかれた実際のサイト状況を一緒にイメージできません。
そこで、遺跡位置図をGISに取り込み、位置をプロットしました。
印旛の原始・古代-縄文時代編-で取り上げた事例のプロット図
一度プロットしてしまえば、その遺跡事例と様々な情報との関連をGIS上で見ることができます。
次の図は地形段彩図と縄文時代ヒートマップ(擬似プロット図から作成したもの)に遺跡事例をオーバーレイしたものです。
遺跡事例オーバーレイ図 例1
この画面をディスプレイに出して、その前でこの図書を読んでいます。
事例のサイトの置かれた状況がよくわかり、図書に書いてある事実が平面から立体にプロットし直したように感じられるようになります。
事例と自分が作ったヒートマップとの関係も気になります。
ヒートマップから自分が得たイメージと遺跡事例との関係はどうなるか?とか、ヒートマップの的確性とか事例の代表性など様々な考察の糸口が生れます。
ヒートマップの目玉(遺跡密集地)のうち2つに対応している事例が中心になっていることもわかります。
次のオーバーレイ図は例1に前ブログ記事用に作成したたまたまの旧石器時代遺跡プロット図をさらにオーバーレイしたものです。
遺跡事例オーバーレイ図 例2
この図書の説明事例群と、旧石器時代東内野遺跡付近の縄文時代遺跡密集地とが重なっていないように感じます。
この図書の学習から外れた問題意識になっていまいますが、旧石器時代東内野遺跡付近の縄文時代遺跡はどうなっているのだろうかと、興味が湧きます。
次の図は和良比遺跡など東京湾に近い遺跡の事例を読むために、GISの画面を拡大移動したものです。
遺跡事例オーバーレイ図 例3
このような画面を出すと、和良比遺跡とか木戸先遺跡の事例説明から自分なりの発想を膨らませることができます。
このような学習方法で原始古代の代表的図書を学習しています。
図書に含まれる情報の極一部をGISに取り込むことで(あるいは電子化してパソコン上で操作できるようにすることで)、図書全体を自分の土俵に持ち込んでしまい、学習を深めることができるような印象を持っています。
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