私の散歩論

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2015年11月19日木曜日

ITによる異種情報組み合わせ

IT(データベースソフトとGISの組み合わせをイメージ)を使った異種情報組み合わせにより、新たな価値を生み出せないだろうかという夢(妄想)が2015.11.17日経署名記事(※)をきっかけに頭の中で肥大化して、趣味テーマとして成立しそうなので、メモしておきます。

ブログ「花見川流域を歩く」では次のような項目を趣味テーマとして取り組んできています。

ブログ「花見川流域を歩く」記事の主な分野、話題等

1 地形、考古・歴史、地名分野の情報組み合わせ(A)
これらの分野のうち地形、考古・歴史、地名の3つの分野の情報をIT(データベースソフトとGIS)で組わせれば、新しい価値が生まれると考えます。

現在扱っている情報単位が地形は5mメッシュ、考古・歴史が遺跡別あるいは遺構別、地名が小字別ということになり、専門家にとっても詳細な情報単位です。

この詳細な情報単位を手作業で重ね合わせることはできませんが、IT(データベースソフトとGIS)を使えば技術的に可能です。情報量も莫大な数を容易に扱うことできます。

3つの分野の情報を組み合わせようという人(専門家)は存在しないと思いますので、恐らく初めての試みになると考えます。

3つの分野の詳細情報を重ね合わせることができると、それらの話題を全部串刺しで俯瞰することができます。

●串刺しで俯瞰できる話題例
花見川河川争奪、小崖地形、レーキ、印旛沼河川争奪、縄文海進、最終氷期の谷地形、東海道水運支路仮説、墨書土器、原始・古代地名

異分野の話題を串刺しで俯瞰できる、つまりその相互関連性を見ることができるということはそれらの話題に関する興味を飛躍的に深めることができるようになることです。

Aの情報組み合わせが実現すれば、地域全体を歴史や自然史の情報宝庫とすることができます。

2 Aと風景・自然環境分野の情報組み合わせ(B)
地形、考古・歴史、地名分野の情報組み合わせは、いわば第一次興味(本来コンテンツ)間の組み合わせですが、その結果と風景・自然環境分野の情報組み合わせは、本格的な異種情報組み合わせになります。

この組み合わせにより、普段見ている(楽しんでいる、あるいは興味を失っている)風景・自然環境の背景に極めて興味深い文化情報が控えていることに気が付くことができます。

現実の風景・自然環境にその快適環境上の価値、学術上の価値があるだけでなく、その文化的背景となる歴史的・自然史的価値(つまり文化的価値)が存在することが明確に判ることになります。

現実の風景・自然環境に強い興味を持つことができます。

Bの情報組み合わせが実現すれば、風景・レクリエーション計画や自然環境保全計画の質を高めることができると考えます。

3 Bと町づくり・川づくり分野の情報組み合わせ(C)
「「地形、考古・歴史、地名分野の情報組み合わせ」と風景・自然環境分野の情報組み合わせ」と町づくり・川づくり分野情報を組み合わせることにより、町づくり・川づくりにこれまで存在していなかった情報を提供できると考えます。

開発行為の際に、快適・便利・安全の視点だけでなく、文化的背景を知ることができ、その情報を開発行為に活かすことができるようになります。

Cの情報組み合わせが実現すれば、開発行為のための事前調査や環境アセスメント等の取り組みの質を大いに高めることができると考えます。

とりあえず、浮かんだ夢(妄想)をメモしました。

情報組み合わせの具体化について、今後、順次検討していきます。


この夢(妄想)がカバーする領域は膨大ですが、例えば次のような具体例はすでにこのブログで検討していますから、この夢(妄想)の実現可能性はおおいにありうると考えます。

例1
墨書土器データベース(千葉県分約2万件)と小字データベース(千葉県分約8万件)の情報を組み合わせ検討し、墨書土器で使われた言葉(祈願語)が地名として定着した事例を発見する。

例2
最終氷期谷地形(埋没谷地形)をボーリングデータ等から推定図化し、その情報と旧石器時代遺跡分布情報を組み合わせ、当時の狩猟活動の特性を知る。

この夢(妄想)の特徴は次の2点にあります。

1 これまで結びつけて体系的検討がなされてこなかった異分野を新たに組み合わせる。

2 これまで扱うことが困難であった膨大な情報をIT(データベースソフトやGISソフト)で処理する。

※2015.11.17日経朝刊28面経済教室「フィンテックの本質とは」(柳川範之)
この論文ではIT進展で異種「組み合わせ」が産業にとって新たな可能性をもたらしていることを話題にしています。

朝焼け

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