たまたま平成22年国勢調査町丁・字等別境界データを入手しGISにプロットできることを知りました。
2015.122.26記事「境界データのプロット」参照
そのデータを使って小字分布図作成方法やアドレスマッチングの見える化について検討してきました。
2015.11.28記事「境界データを利用した小字分布図作成方法」
2015.11.28記事「アドレスマッチングの見える化」
この寄り道検討の中で、事の重大性に気が付きました。
この町丁・字等別境界データを使って小字データ作成時代(昭和59年)の大字分布図がGIS上で作成できる技術的目途が立ちそうだと気が付いたのです。
小字データ作成時代(昭和59年)の大字分布図がGIS上で作成できれば、アドレスマッチングというブラックボックスを通過しないで、全部自分の目で確認しながら、小字の分布について大字分布図レベルで検討できます。
同時に、大字単位で、出現する小字の組み合わせ傾向分析など、いろいろな空間分析ができるようになります。
小字分布図の作成は現状ではまだ相当遠方にある夢ですが、小字データを大字単位でGIS空間分析することが可能であることに気がついたことは、自分にとっては重大発見です。
次の図は千葉県地名変遷総覧附録「千葉県郷名分布図」の一部です。
千葉県地名変遷総覧附録「千葉県郷名分布図」の一部
この図の墨刷り情報は千葉県管内実測全図(明治14年実測編製・明治27年出版千葉県蔵版)で、当時の町村(大字)分布を示しています。
次の図は上図と同じ範囲の町丁・字等別境界データです。
町丁・字等別境界データの一部
この町丁・字等別境界データ(面データ)はGIS上で編集データとして扱えるようになっていて、境界線を変更したり、データの一部削除等編集が可能です。
明治初期の大字分布図が存在するので、昭和59年大字分布図復元を現在町丁・字等別境界データを使って行うことの容易性が抜本的に増大しました。
戦後高度成長期以降の土地開発により大字が細分され新しい住所表示の町丁が増えていますが、その開発地について大字分布を復元することの技術的目途がこれまで立っていませんでした。
しかし、千葉県地名変遷総覧附録「千葉県郷名分布図」を使えばそれが可能であることが判ったのです。
電子化している角川千葉県地名大辞典付録小字一覧のGIS空間分析が、小字分布図作成を待たずにある程度可能であるという自分レベルの重大発見をしたことになります。
同時に、GIS版明治初期大字分布図作成が昭和59年大字分布図とまったく同じように可能であることがわかりました。
このことは、さらに増して重大意義がありますので次の記事で検討します。
つづく
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