私の散歩論

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2016年7月9日土曜日

千葉県管内実測全図(1885年)関連情報収集結果

ブログ花見川流域を歩く番外編2016.06.25記事「千葉県管内実測全図(1885年)原図の閲覧予定」で書いたとおり、千葉県立中央図書館千葉県資料室で千葉県管内実測全図(1885年)の原本(千葉県公印の押してあるもの)を見せていただきました。

そのボロボロになった古地図を見ると、今後の趣味活動における重要な基本情報になりそうなことを直観しました。

趣味活動に役立つのは明治期大字の正確な領域情報とその当時の地物と土地利用等情報の2点です。

特に明治期大字の正確な領域情報は近世から戦後高度成長期直前の大字領域を知るうえで貴重な情報源となると考えました。

明治期大字の正確な領域情報を使えば、千葉県小字データベースの小字に大字位置情報を付与して、94000小字を大字の位置にプロットできるようにすることが容易になります。

現在の町丁目界図(例 町丁・字等別境界データ)は人口集中と新規開発により過去の大字とは大いに異なり細分化されてしまっている区域が広がってしまっていますので、明治期大字分布図は貴重な情報源となります。

県立図書館で入手できた情報を含めて、次の情報を入手できました。

1 千葉県管内実測全図原本の精細データ

千葉県管内実測全図原本

この原本はWEBで公開されています。

WEBで地図を拡大すると文字は読めなくなってしまします。

WEB公開地図 拡大

県立図書館から、この原本を撮影した精細データ(TIFFファイル)を提供していただきました。

精細データ 拡大

小さな文字や記号も全て完全に確認することができます。

2 千葉県管内実測全図の覆刻版

千葉県管内実測全図復刻版

運よく古書店から廉価で購入できました。

県立図書館にあった復刻版と同じものですが、説明書や袋がないため出版に関する情報が全くわかりません。

千葉県管内実測全図復刻版 拡大

拡大すると覆刻印刷した際に生じたと思われる文字等のツブレがあり、例えば○飯岡の右下に横根の飛地があるのですが、その文字が判読困難です。

復刻版を入手できたことは大いに助かるのですが、原本の精細データに勝る情報は無いことが判ります。

3 千葉県管内実測全図 縮小版

千葉県管内実測全図 縮小版

県立図書館で細切れに全面をデジカメ撮影させていただきました。

千葉県管内実測全図 縮小版 拡大

大字の位置だけを知る時には便利です。

4 千葉県郷名分布図

千葉県郷名分布図

この地図は、千葉県地名変遷総覧(千葉県立中央図書館編)の附録千葉県郷名分布図(邨岡良弼著日本地理志料による)です。

以前、古書店から入手しました。

千葉県郷名分布図 拡大

千葉県管内実測全図 縮小版を薄墨で印刷して基図として利用しています。

大字は薄墨印刷ですから判読できないところが存在します。

5 千葉県管内実測全図 20万分の1編集図

千葉県管内実測全図 20万分の1編集図

大正期につくられた編集図ですが、大字の領域が出ていますので、利用できる場面があるかもしれません。

古書店から購入しました。


千葉県管内実測全図 20万分の1編集図

6 千葉県管内全図

千葉県管内全図

この地図も千葉県管内実測全図の編集図ですが、大字領域界は出ていない一般向け概観地図です。

日本地図センターから電子データを購入しました。

千葉県管内図 拡大図


情報が集まってきましたので、千葉県全体の大字位置情報作成を現実のものにしたいと考えます。

その第1歩は大字の点情報(緯度、経度)を作りたいと考えています。

大字位置情報ができれば、それを軸にGIS上において、千葉県小字データベースと千葉県遺跡データベース・千葉県墨書土器データベースを直接リレーションできるようになります。

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