発掘調査報告書では竪穴住居祉の平面形を推定を含めて分類していますので、その情報を把握してみました。
円形・楕円形、柄鏡形、不明の3種に分類して統計をとってみました。
大膳野南貝塚 中期末葉~後期中葉 平面形別竪穴住居祉数
柄鏡形が圧倒的な主流で、わずかに円形・楕円形のものが存在しています。
大膳野南貝塚 中期末葉~後期中葉 時期別平面形別竪穴住居祉数
円形・楕円形のものは堀之内1式期までの出土でそれ以降はありません。
円形・楕円形のものはその当時の流行に従わないで昔からの伝統を保持しているように見えます。
分布を示すと次のようになります。
大膳野南貝塚 中期末葉~後期中葉 竪穴住居平面形
円形・楕円形のものは集落の西側に多く分布しています。
集落の中心域から外れた場所に立地しているものが多くなっています。
円形・楕円形竪穴住居から人骨・貝層の出土はなく、漆喰出土も1軒のみです。
円形・楕円形竪穴住居にはなにか特別な因子が存在している可能性が濃厚ですから、今後出土物等の検討のなかで平面形状について検討を深めることにします。
参考 発掘調査報告書の竪穴住居祉分布図
柄鏡形がそのまま住居界線として表現されているものも多くあります。
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