私の散歩論

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2017年7月16日日曜日

縄文時代漆パレットと奈良時代漆パレットが同じ西根遺跡から出土

西根遺跡出土物(千葉県教育委員会所蔵)を6月28日閲覧できる機会を得ました。
この閲覧で縄文時代漆パレットと奈良時代漆パレット、さらに縄文時代漆製品と奈良時代漆製品を同時に閲覧できました。
同じ遺跡から時代が全く異なる漆製品生産証拠と漆製品そのものが出土することはおそらく大変珍しいことではないかと考えます。
それらの漆パレットと漆製品を目の当たりにして、西根遺跡付近の土地が縄文時代から奈良平安時代まで一貫継続して漆製品産地であったにちがいないと考えました。

縄文時代漆パレット
千葉県教育委員会所蔵
土器底に漆のシルが黒色となってこびりついています。

縄文時代漆製品(飾り弓)
千葉県教育委員会所蔵

奈良平安時代漆パレット
千葉県教育委員会所蔵
土器底に漆のシルが厚くこびりついています。

奈良平安時代漆パレット 側面
千葉県教育委員会所蔵
土器外側面にも漆のシルがこびりついています。

奈良平安時代漆製品(木製椀)
千葉県教育委員会所蔵

奈良平安時代漆生産祈願と考えられる墨書土器 「息」
千葉県教育委員会所蔵
墨書文字「息」(ソク)は乾漆(麻布を漆で固める技法、ソクと呼ばれた)を表現していて、乾漆の発展を祈願していると考えます。
2016.04.09記事「船尾白幡遺跡で乾漆を示す墨書文字(息)を認識」参照

縄文時代漆パレット・漆製品は戸神川縄文時代後期流路1から、奈良平安時代漆パレット・漆製品・墨書土器は戸神川奈良平安時代流路5から出土しています。

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