大膳野南貝塚後期集落の出土物による竪穴住居検討 3
中テン箱数の漆喰貝層有無別時期別推移を確認しておきます。
1 漆喰貝層有無物時期別竪穴住居数
漆喰貝層有無物時期別竪穴住居数
時期区分のうち集落の最初期はまとめて検討しています。
2017.12.25記事「集団入れ替わり仮説に替わる階層社会仮説」参照
集落は堀之内1式期にピークを迎え、堀之内2式期まで貝塚集落として存続し、それ以降は貝塚集落ではなくなります。
2 漆喰貝層有無別平均中テン箱数
漆喰貝層有無別平均中テン箱数
集落が貝塚集落であった期間は漆喰貝層有無によって平均中テン箱数に極端な違いがあります。漆喰貝層出土竪穴住居は遺物が保存されやすく、漆喰貝層非出土竪穴住居は遺物が保存されにくいという理化学的条件の差はありますが、中テン箱中身の大きな部分は腐らない土器が占めますので、漆喰貝層非出土竪穴住居の遺物貧弱さが目につきます。
漁業従事家族グループと漁業に従事しない家族グループの間に貧富の差や優劣の差が明瞭にあったと考えます。
上記図に中テン箱数6以上竪穴住居の番号を追記すると次のようになります。
漆喰貝層有無別平均中テン箱数 中テン箱数6以上竪穴住居番号追記
各期毎に中テン箱数6以上竪穴住居が存在していて、それぞれの時期において特段に熱心な祭祀が行われた場所を表現していると見ます。
参考 中テン箱数6以上の竪穴住居
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