現在、千葉県遺跡DB作成作業を行っていますが、その原典となるふさの国文化財ナビゲーション(WEBサイト、千葉県教育委員会)のダウンロードデータの概要をメモしておきます。
1 総遺跡数
はじめてふさの国文化財ナビゲーションから遺跡データをダウンロードしたのは2014年です。
2014.08.14記事「埋蔵文化財電子ファイルを入手する」参照
この時の総遺跡数と現在の総遺跡数を比較するとつぎのようになります。
千葉県遺跡数
千葉県には埋蔵文化財が約2万件存在すると言えます。
2014年から2018年の間に225件の遺跡が増加しています。この増加分の多くは牧関連遺跡のようです。
2 時代別遺跡数
千葉県時代別遺跡数
時代をまたがる遺跡が多いので、数値は重複してカウントされています。
古墳時代遺跡数が1万超と多いのは古墳そのものが多いためです。次いで縄文時代遺跡が6681件と多く、おそらく千葉県文化財の大きな特徴になると思われます。奈良平安時代遺跡も多く、蝦夷戦争や東北開発の拠点としての開発集落の多さを物語っていると考えられます。
3 種別遺跡数
種別遺跡数
数値は重複しています。
土器などの遺物出土が確認された包蔵地が8554件、次いで古墳5775件、塚2580と続きます。古墳の場合1遺跡に多数の古墳が内包されている場合も多いので、築造物としての古墳数はもっと大きな数になると考えられます。
貝塚は755件で千葉県種別ランクでは7番目となりますが、県別に貝塚数をみるとダントツの全国1位になる多さです。(文化庁H24データでは1位千葉県739件、2位茨城県381件、3位沖縄県348件…全国計3948件です。)
4 遺跡データの活用
2014年の学習では最初は遺跡数について自治体別に集計して検討学習しました。
その後アドレスマッチングにより遺跡をGISにプロットして、そのデータをヒートマップ分析するなどして学習に使いました。
現在では遺跡の緯度・経度によりGISに正確にプロットできるようになり、遺跡データの学習分析における使い勝手が向上しています。遺跡の種別や時代別分析だけでなく、「遺構概要」を使ったり、「千葉県の歴史」の遺跡事例データ(708遺跡)を使ったりして質の高い学習分析が可能となります。
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