長野県茅野市の尖石縄文考古館で観覧した抽象文深鉢形土器(茅野市東風呂遺跡)2点の観察記録3Dモデルを作成しました。
1 抽象文深鉢形土器(茅野市東風呂遺跡)2点 観察記録3Dモデル
抽象文深鉢形土器(茅野市東風呂遺跡)2点 観察記録3Dモデル
撮影場所:尖石縄文考古館
撮影月日:2020.03.13
ガラス越し撮影
展示の状況
2 観察と感想
右の土器に描かれている動物の模様はオオサンショウウオと言われています。
参考 茅野市辻屋遺跡出土抽象文土器3点 3Dモデル オルソグラフィック投影画像
この文様に類似する文様はすでに多数出土していて、「文様解読から見える縄文人の心」(尖石縄文考古館縄文ゼミナール武居幸重)でオオサンショウウオであることがすでに解明されています。
2019.12.26記事「縄文中期前半抽象文深鉢形土器(茅野市辻屋遺跡) 観察記録3Dモデル」
左の土器に描かれている動物は大きな髭のある細長い生き物であるようです。ナマズの可能性が濃厚です。
オオサンショウウオとかナマズが土器に描かれた理由に興味が湧きます。狩猟獣のイノシシが獣面把手などで土器に描かれるのと同じ原理かもしれません。食糧としての獲物という意味だけでなく、オオサンショウウオやナマズの行動や生態に対してある愛着を、八ヶ岳縄文人がもっていたのだと思います。他の魚よりオオサンショウウオやナマズの格が上だったのだと思います。
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