縄文土器学習 495
千葉県立中央博物館令和2年度企画展「ちばの縄文」で展示されている縄文早期バイオリン型土偶[レプリカ](船橋市小室上台遺跡)の3Dモデルを作成しました。以前この土偶現物の3Dモデルを作成したことがあります。
1 縄文早期バイオリン型土偶[レプリカ](船橋市小室上台遺跡) 観察記録3Dモデル
縄文早期バイオリン型土偶[レプリカ](船橋市小室上台遺跡) 観察記録3Dモデル(現物:高さ2.0㎝、最大幅1.8㎝、重さ2.5g)
撮影場所:千葉県立中央博物館令和2年度企画展「ちばの縄文」
撮影月日:2020.11.13
ガラス面越し撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.009 processing 52 images
展示の様子
展示の様子(拡大)
3Dモデルの動画
テクスチャモデル→色付きメッシュモデル→メッシュモデル→ソリッドモデル。
2 参考 バイオリン型土偶現物の3Dモデル
バイオリン型土偶 小室上台遺跡縄文早期撚糸文土器と共伴出土したバイオリン型土偶。小室上台遺跡。
船橋市飛ノ台史跡公園博物館展示。
2019.04.21撮影。
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.353 processing 6 images
現物3Dモデルはたったの6枚写真でつくっています。2019年4月頃はまだ「怖いもの知らず」でした。
展示の様子
3 メモ
・早期土偶の作成原理は中期の原理とも、後晩期の原理とも異なっていると想定します。
・バイオリン型土偶は頂部に小さな穴があり、そこにヒモを粘着物で貼り付け、衣服に結び付け、お守りのように身につけていたと空想します。
・もともと頭部はなく、母乳がたくさんでる大きく張った乳房がメインテーマであると考えます。
・腹はくびれ、妊娠している様子は表現されていません。出産後のスリムな体形を表現していると直観します。
・妊娠出産する事業よりも、生んだ赤ん坊に母乳を与えて育てることのほうがはるかに困難な事業であった早期社会の状況が背景にあり、この土偶が生まれたと考えます。
・赤ん坊を育てる母親が安定した食べ物を得られないために母乳が不足し、赤ん坊が餓死する状況が普通だった不安定食糧事情が背景にあると考えます。定住していない移動生活での子育ての困難がこの土偶(母乳が出る祈願道具)を生んだと想像します。
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