縄文土器学習 490
千葉県立中央博物館令和2年度企画展「ちばの縄文」で展示されている土偶(高島多米治旧蔵)(銚子市余山貝塚出土)の3Dモデルを作成し観察しました。
1 土偶(高島多米治旧蔵)(銚子市余山貝塚出土) 観察記録3Dモデル
土偶(高島多米治旧蔵)(銚子市余山貝塚出土) 観察記録3Dモデル縄文後期、ミミズク土偶、重要文化財、全身赤彩、公益財団法辰馬考古資料館蔵
撮影場所:千葉県立中央博物館令和2年度企画展「ちばの縄文」
撮影月日:2020.10.27
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.009 processing 59 images
展示の様子
展示の様子
3Dモデルの動画
2 観察
2-1 頭部の模様
土偶頂部の内頭蓋窩解剖学的模様の表現
頭蓋骨を水平方向に切断して脳みそを除去した時に表れる内頭蓋窩模様が土偶頭部に表現されています。
罪人や生贄の頭蓋骨を切断して脳みそを取り出す刑罰(処刑)が縄文後期に行われていて、その様子がミミズク土偶に表現されています。
土偶に目は、頭部上半分が除去されたために表現されていません。
2-2 体部切断線の表現
体部をバラバラに切断する切断線が誇張されて表現されています。
切断線の表現
2-3 縄文中期の河童形土偶とは無関係
この土偶の頭が「河童形」であり、縄文中期中部高地由来の「河童形」土偶と関係するのではないかと疑いましたが、無関係であることがわかりました。この土偶は純粋なミミズク土偶であると考えます。
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