私の散歩論

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2021年1月2日土曜日

自作等高線から地形3Dモデルを作成する

 紙地図などの等高線からDEMを生成し地形3Dモデルを作成するスキルを獲得しました。これにより地形が破壊された遺跡の開発前地形3Dモデルを復元して、考古学習に役立てています。

2020.12.18記事「有吉北貝塚開発前地形の復元3Dモデル

ブログ花見川流域を歩く番外編2020.12.19記事「紙地図等高線から地形3Dモデルを作成する方法

このような状況の中で、原理として自作等高線でも地形3Dモデルができるのだから、自分の思い通りの地形3Dモデル作成が可能であることに、フト、気が付きました。これまで地形の立体形状説明資料をつくるのに、なれないillustrator作業に難渋してきた苦い思いがあります。絵心がないので地形立体形状を表現できないから、断面図等で表現してお茶を濁したことも多くありました。

早速自作等高線による地形3Dモデル作成にチャレンジしてみました。

1時間もかからないで簡単な地形3Dモデルが出来ました。自分でも驚きです。

1 自作等高線の描画

谷中分水界を10数本の等高線で描いてみました。谷底は2m間隔、谷壁は10m間隔の変則等高線です。5分で描画。

QGISのEPSGは6677(平面直角座標系9系)、参考として下敷きに1960年代千葉市都市図。


自作等高線

2 谷中分水界3Dモデル


DEM(着色)の様子


谷中分水界3Dモデル

QGIS(GRASS)の全作業時間は20分程です。

3 3DF Zephyr Liteインポート、Sketchfab投稿、動画作成


3DF Zephyr Liteに3Dモデルをインポートした様子

Sketchfab投稿画面

技術資料 自作等高線から作成した谷中分水界3Dモデル

QGIS(プラグインQgis2threejs)、GRASS(モジュールv.surf.rst)で作成

Blender、3DF Zephyr Lite経由でSketchfab投稿

自作等高線で地形3Dモデル作成が可能であることの確認技術資料です。


3DF Zephyr Liteで作成した動画

3の作業時間は30分程です。

4 感想

自作等高線から自由に、かつ短時間で地形3Dモデルができるスキルの応用可能性は自分の学習にとって大きなものがあると直観できました。学習活動にとって大なる価値のあるスキルです。なお等高線の描き方を緻密にすれば緻密な3Dモデルが出来ます。複雑で入り組んだ地形も苦労しないで表現できます。

開発前地形(例1960年代地形)と縄文時代地形は異なります。谷津の沖積面は縄文時代にはもっと低かったはずです。そうした縄文時代地形の情報はありませんが、合理的な根拠から推定することができます。その推定を等高線で描画すれば、それを地形3Dモデルにすることができます。つまり縄文時代地形を3Dモデルで表現できる技術的基礎を獲得できたことになります。

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縄文草創期や旧石器時代の海面が低かった頃の谷津形状は場所によって現在よりも数十m~100m深かった場所があります(沖積層がまだ堆積していなかった時代の地形)。そのような地形DEMも等高線から作り、地形3Dモデルをつくれば、グランドキャニオン似の大峡谷地形を目の当りにできます。興奮します。

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近世印旛沼堀割普請前の花見川最上流部は谷中分水界(現在の柏井高校付近)をはさんで印旛沼水系勝田川の支谷津と連続するという特異な地形をしていたと考えられます。いつかこの近世印旛沼堀割普請以前の谷中分水界地形を復元等高線から3Dモデルにして眺めて楽しみたいと思います。


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