縄文土器学習 557
2021.03.04記事「加曽利EⅠ式深鉢11器 観察記録3Dモデル総集(試作1)」で試作した3Dモデル総集モデルをより学習質向上に資するツールにするため、また、より学習加速に資するツールにするために必要な改良・発展の課題(=楽しみ)を検討しメモします。
●縄文土器3Dモデル総集モデルの改良・発展課題メモ
1 並べ替え
並べ替えを自由に、いろいろな視点から行い、その結果をSketchfabに記録として残し、Blender等の操作に習熟します。
・時期細分類別(タイプ別)
・大きさ別(器高別、容量別)
2 空間配列方法の変更する
・縄文土器配列を直線配列だけでなく、2列・3列、グループ、半円状・弧状、十字、格子など、利用目的に応じて工夫します。
・平面配列ではなく、立体的に配列します。
例 時期・タイプ・大きさの3軸空間にモデルを配列する、あるいは3軸による定量的立体空間に土器が所持する数値情報で配置してみます。
3軸立体空間における展開イメージ
3 立体空間用スケールを入れる
次のような各種スケールを試用して、見やすくかつ作りやすい自分専用スケールスタイルをつくります。
・透明な面的スケールを土器脇に置く
・透明な面的スケールを土器を貫通して置く
・空中に漂うスケールを3軸方向に土器毎に置く
・空中に漂うスケールを3軸方向に1つ置く
・背景と台座がつくる箱全体にスケールとなるメッシュを書き込む
立体空間に置かれたスケールの例
Hugh氏によるIllustrated Paleolithic Handaxe(Sketchfab)スケールは10㎝
4 背景と台座
背景と台座を透明・半透明等でつくり、それにより生まれるメリット・デメリットを検討します。3D空間における3Dモデルの観察にふさわしい背景や台座のあり方を検討します。
背景と台座の例
5 説明文字・画像情報
背景・台座・プレートなどをつかった文字・画像情報のあり方を検討します。
・背景で記述する表題
・土器別情報(区分名称、出土遺跡、大きさ等情報)
・Sketchfabアノテーションの活用(プレート等との役割分担)
6 復元・補修
例えば11番土器は胴下部が復元されていないので、それを復元して土器全体像を観察できるようにします。
また、全土器について背面情報が欠落しているので、その部分の補修について方法等検討します。(半透明回転体を貼り付けるなど。)
胴下部復元イメージ
回転体を作成して継ぎ足すことにより立体的に復元することが可能です。
7 各土器がクルクル回る3Dモデルを作成する
8 総集3Dモデルのファイル大きさ縮減
Sketchfab投稿限界(プロの場合200MB)を超えないように3Dモデルファイルの大きさを縮減する方法を知り、メモします。
9 多数土器の階層的配列方法
加曽利EⅠ式土器のみならず中峠式土器、加曽利EⅡ式土器、EⅢ式土器、EⅣ式土器の3Dモデルを全部一覧的に観察することが近々必要になります。その場合の階層的配置配列方法を検討します。
10 テクスチャ以外バージョンの試作検討
テクスチャ以外バージョンを試作し、有用な活用方法があるか検討します。
・ソリッドバーション
・色塗りバージョン(「高さによる」「法線によって」「曲率」など)の試作・検討
・高密度点群バージョン
高密度点群彩色の例
11 総集3Dモデル作成の効率的手法のメモ
以上の試行結果に基づき、学習ツールとして有用な総集モデルをつくるための効率的方法をメモします。
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加曽利EⅠ式深鉢11器 観察記録3Dモデル総集(試作1)撮影場所:加曽利貝塚博物館令和2年度企画展「あれもEこれもE -加曽利E式土器 北西部地域編-」
撮影月日:2020.11.27 2021.01.06 2021.02.02
ガラス面越し撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成
左から
No.20 加曽利EⅠ式深鉢(市川市向台貝塚)
No.21 加曽利EⅠ式深鉢(市川市向台貝塚)
No.25 加曽利EⅠ式深鉢(船橋市高根木戸遺跡)
No.36 加曽利EⅠ式深鉢(松戸市根木内遺跡第4地点)
No.37 加曽利EⅠ式深鉢(野田市東亀山遺跡)
No.38 勝坂・阿玉台末/加曽利EⅠ初深鉢(柏市小山台遺跡B区)
No.39 加曽利EⅠ式深鉢(柏市小山台遺跡B区)
No.40 加曽利EⅠ式深鉢(柏市小山台遺跡B区)
No.55 加曽利EⅠ式深鉢(流山市中野久木谷頭遺跡C地点)
No.56 加曽利EⅠ式深鉢(流山市中野久木谷頭遺跡C地点)
No.57 加曽利EⅠ式深鉢(流山市中野久木谷頭遺跡C地点)
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