加曽利貝塚博物館で開催中の特別展「-市原市史跡指定-祇園原貝塚 千年続いた縄文のムラ」で展示されている土偶の一つに顔が星形のように見えるものがあります。この土偶の3Dモデルを作成して観察し、感想をメモしました。
1 土偶(市原市根田祇園原貝塚)1 観察記録3Dモデル
土偶(市原市根田祇園原貝塚)1 観察記録3Dモデル縄文後晩期
撮影場所:加曽利貝塚博物館特別展「-市原市史跡指定-祇園原貝塚 千年続いた縄文のムラ」
撮影月日:2021.10.07
展示の様子
ガラスショーケース越し撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v6.009 processing 30 images
3Dモデルの動画
2 メモ
ア 山形土偶の一種であると見立てました。耳と頭を別々に表現したので結果として星形になったのだとおもいます。
イ 同じ土偶でも時間をかけてかつ造形スキルを投入して丁寧につくったものと、あまり時間をかけないで粗く作ったものがあり、この土偶は後者のような感じをうけます。土器に精製土器と粗製土器があるのと同じように、土偶にも現代人が優品と呼ぶような「精製土偶」と多数出土する「粗製土偶」があり、その使われ方が違っていたのかもしれません。
ウ 他の土偶と異なり口を特段に大きく開いています。この土偶を作った縄文人は意図(観念)があって口を大きく表現していると考えます。それが何か妄想が妄想を生みます。
エ 口下の喉の割れたところに白い粒状の素材が見えます。ツキノワグマの三日月模様みたいな印象を受けます。山形土偶ではこの部分に刺突文があるところです。写真が不鮮明でそれが何であるか判りませんが、なぜそれがあるのか知りたくなります。→追記 Twitter脇舞えない数羊さんから指摘があり発掘後の注記であるとのことでした。確かにそのとおりです。凸凹したところに長く書いてあり、字として読めないので勘違いした次第です。
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