Arrangement of Jomon model in 3D space of Ariyoshi Kita shell mound northern slope shell layer
I placed a Jomon model in the 3D space of the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound. As a result, it became possible to grasp the sense of the vastness of the north slope shell layer space, which had been vague until now, as a realistic sense. One burial activity site and two related ritual sites have emerged.
有吉北貝塚北斜面貝層を構成する地物情報はBlender3D空間の中で整理され存在しています。この3D空間における北斜面貝層の様子を自分の肉体的感覚で把握するために、3D空間内に縄文人モデルを配置してみました。これにより、これまでもやもやしていた北斜面貝層空間の広さ感覚を現実的感覚として捉えることが出来るようになりました。埋葬活動場所1ヶ所と関連祭祀場所2ヶ所が浮かび上がってきました。
1 有吉北貝塚北斜面貝層3D空間における縄文人モデルの配置
有吉北貝塚北斜面貝層3D空間における縄文人モデルの配置縄文人の身長情報
縄文人モデルは「千葉県の歴史」掲載イラストの押出モデル
赤立方体(0.3m×0.3m×0.3m)は加曽利EⅡ式土器(第10・11群)破片を表現
貝層断面図の凡例:赤…純貝層、緑…混土貝層、黄…混貝土層、茶…土層、青…砂層
白線は谷頭部縁取線及び貝層断面図基底線
Arrangement of Jomon model in 3D space of Ariyoshi Kita shell mound northern slope shell layer
Height information of Jomon people
The Jomon model is an extruded model of the illustration published in "History of Chiba Prefecture"
The red cube (0.3m x 0.3m x 0.3m) expresses Kasori EII type pottery (Group 10 and 11) fragments.
Shell layer cross-section legend: Red: pure shellfish layer, green: mixed shell layer, yellow: mixed shell soil layer, brown: soil layer, blue: sand layer
The white line is the border line of the valley head and the base line of the cross section of the shell layer.
「有吉北貝塚北斜面貝層3D空間における縄文人モデルの配置」画像
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「有吉北貝塚北斜面貝層3D空間における縄文人モデルの配置」動画
2 メモ
縄文人モデルの配置
2-1 ガリー谷頭部急斜面の様子
a-b-cからガリー谷頭部急斜面の様子を実感できます。aから土器や貝が投げ込まれ、急斜面で混貝土層が生成して、土器と混貝土層が重力と水流により流下した様子を推察できます。
b-cでは散乱人骨が密集していて、b付近に遺体を置いてそれを土器大破片で覆う「斜面葬」が盛んだったと想像します。(aから遺体が投げ込まれたかもしれませんが、その行為はなかなか実感できません。)
2-2 谷頭部直下流路の様子
c-e付近は加曽利EⅡ式土器(第10・11群)の大破片が密集投棄されている場所です。土器破片の接合や土器破片群にみられるインブリケーション構造からcより上流で投棄され、この付近に流れ着いて堆積したものがほとんどであると観察できます。この付近も散乱人骨が多くなっています。
c-e付近はイノシシ顎骨出土が多く、イノシシを解体した場所であると考えられます。この付近は地形的にみてささやかな泉があったかもしれません。少しでも水があれば動物解体には好都合です。また、「斜面葬」の直下に当たる場所ですから、埋葬に関わる祭祀がこの場所で営まれ、それに対応するイノシシ食が祭祀の一環としたあったのかもしれません。なお、この場所は狭く、大人数は集まれません。
2-3 ガリー地形出口付近
g-h-iではa-b-cやd-e-fと比べて谷地形がなだらかです。また谷底流路部分も少し拡がっています。この付近は地形的に見て湿地やささやかな水面があったかもしれません。
h付近ではイノシシ顎骨出土が集中しています。水の便が良かったこともイノシシ解体が行われた要因としてあげられます。同時に、拡がった空間を利用して、b-cで行われる埋葬に関連する祭祀がこの場所で行われ、それに関連するイノシシ食があったのかもしれません。この場所ならc-eと比べて大人数が集まれます。
参考 散乱人骨データ数分布とイノシシ上・下顎骨データ数分布
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