私の散歩論

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2022年12月8日木曜日

土器破片出土総数と出土時期数

 Total number of excavated pottery fragments and the number of excavation periods


The total number of excavated pottery fragments and the number of excavated periods of pottery from the north slope shell layer of the Ariyoshi Kita Shell Mound were expressed as a 2D grid map, and they were UV-projected onto the topography just before the formation of the shell layer and observed in 3D space. It is interesting that the major distribution areas of the total number of pottery fragments and the number of excavation periods are different.


有吉北貝塚北斜面貝層の土器破片出土総数と土器出土時期数を2Dグリッド図として表現し、それらを貝層形成直前地形にUV投影して、3D空間で観察しました。土器破片総数と出土時期数の主要分布域が異なることは興味深いことです。

1 土器破片出土総数と土器出土時期数(2Dグリッド図)


土器破片出土総数(2Dグリッド図)

QGISで作成。

早期、前期、阿玉台式、中峠式、加曽利EⅠ式、加曽利EⅡ式(第9群)、加曽利EⅡ式(第10・11群)、加曽利EⅢ式の土器破片出土総数。


土器出土時期数(2Dグリッド図)

QGISで作成。

早期、前期、阿玉台式、中峠式、加曽利EⅠ式、加曽利EⅡ式(第9群)、加曽利EⅡ式(第10・11群)、加曽利EⅢ式を全8時期としたときの土器出土時期数。

2 土器破片出土総数と土器出土時期数(2Dグリッド図の貝層形成直前地形への投影図)


土器破片出土総数(2Dグリッド図の貝層形成直前地形への投影図)

Blenderで作成。


土器出土時期数(2Dグリッド図の貝層形成直前地形への投影図)

Blenderで作成。

3 メモ

土器破片出土総数の主要分布域は谷頭部直下の流路狭窄部にありますが、土器出土時期数の主要分布域は下流部に有ります。この違いから、土器が特別に密集する空間と、縄文時代の長期にわたって土器が投棄されてきた空間が微妙に異なることがわかります。

土器が特別に密集する空間での土器はほとんどが加曽利EⅡ式(第10・11群)土器と加曽利EⅢ式土器です。長期にわたって土器が投棄されてきた空間には平場があります。


土器密集空間と長期土器投棄空間

今後、土器及び各種遺物の2Dグリッド分布情報を分析してその結果を地形投影して3D空間で観察し、北斜面貝層空間の特性の考察を深めることにします。


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