私の散歩論

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2023年1月17日火曜日

花見川よもやま話 第1話 花見川の地下トンネル

 Hanami River Episode 1 Hanami River Underground Tunnel


I decided to write a series of articles about Hanami River episodes. The first episode is the underground tunnel of Hanami River. An oil pipeline tunnel has been laid 35 meters below the Hanami River with an extension of about 5 km.


花見川よもやま話をシリーズ記事で始めることにしました。第1話は花見川の地下トンネルです。花見川の地下35mに延長約5㎞にわたって石油パイプライントンネルが敷設されています。

1 はじめに

昨年末に偶然事態に直面し、花見川について総合的に考えるチャンスに恵まれました。年末年始は久しぶりに頭の中が「花見川、花見川、花見川・・・」という日々で、お屠蘇もほどほどにして、思考は与えられた任務を遂行するために極度に集中しました。その結果、1月11日に子どもたちと一緒に花見川に関する総合的学習の時間を共有し、先生方の素晴らしい教育技術の下、自分も少しだけ役割を果たすことが出来ました。子どもたちの新鮮で汚れの無い感情・思考・行動に接触し、自分の寿命が伸びたという実感を獲得できました。

このような学習支援活動を体験するなかで、子どもと一緒に学習できる領域は、花見川という切り口でいえば、意外と狭いことに気が付きました。子どもと一緒に学習するということは世の中一般でスタンダードである情報、オーソライズされた情報を共有するということです。ところが、花見川という切り口ではスタンダード情報、オーソライズ情報がかなり局限されています。思うに、花見川という切り口で自然とか、社会とか、歴史とかに興味を持った専門家がほとんどいなかったためだからだと思います。しかし、一方で、花見川とその流域にはとても興味深い話題が山積しています。子どもに話すレベルではないが、大人に話すにはもってこいの興味がメジロ押しです。

そこで、年末年始にいわば強制的に思い出した面白い花見川話題のうち、大人向け話題を「花見川よもやま話」としてシリーズとして記事にすることにします。

「花見川よもやま話」の話題として、即座に次のキーワード(順不同)をメモすることが出来ます。この花見川キーワード群は今後その数が順次増加するに違いありません。

・花見川の地下トンネル

・メタンガス

・トーチカ

・二宮尊徳

・白鳥飛来

・デレーケ

・松本清張「天保図録」と秘法流し堀り工法

・アユ・ウナギと制水門

・渋沢栄一

・鉄道連隊の鉄橋

・捨土土手

・花見川の読みはケミガワ

・花見川の正式名称は印旛放水路(下流部)

・花島観音

・不法占用

・大賀ハスと丸木舟

・花見川河川争奪

・カワウ

・河川整備計画

・流域変更

・成田参拝記

・現代運河構想

・死体発見

・玄蕃所

・化灯土

・オオタカ

・柏井浄水場

・ハクビシンのタメフン

・カヌーとボート

・柏井は「杵隈(かしわい)」

・東海道水運支路仮説

・大和田排水機場

・下志津演習場と習志野演習場

・縄文海進と花見川地峡

・カゲロウの一斉羽化

・マダケのタケノコ採り

・川面が白い泡で真っ白(30年前)

・山火事

・谷中分水界

この記事では第1話として「花見川の地下トンネル」を紹介します。

2 花見川の地下トンネル

河口から京葉道路までの約4.7㎞区間の花見川川底には地下35mに内径2.5mのトンネルがあります。このトンネルには成田国際空港で使う航空燃料を運ぶパイプラインが敷設されています。このトンネルの存在は見えない場所にあるため、住民にはほとんど知られていないようです。私も花見川に興味を持ってからしばらくたってはじめて知りました。花見川区や千葉市行政に係る人でも、どの場所にトンネルがあるのか、詳しく知っている人は少ないようです。

トンネルは石油パイプライン事業法で設置されたもので、千葉埠頭石油ターミナルで荷揚げされた航空燃料を成田国際空港まで輸送する延長約47㎞のパイプラインの一部です。


石油パイプラインルート図

成田空港給油施設株式会社からブログ「花見川流域を歩く」掲載のために提供していただいた地図です。成田空港給油施設株式会社に感謝します。


石油パイプラインルートのイメージ(花見川付近)

トンネルの中には口径14インチ(外径355.6㎜)のパイプ2条が配置されています。


トンネルの様子

成田国際空港株式会社パンフレットより

成田国際空港株式会社パンフレットによると、パイプ1条あたり約700kl/hの輸送能力があり、流速は約2.2m/sです。

花見川は、成田国際空港の存在に欠かすことのできない石油パイプラインを通すという重要な機能を、空間上果たしています。


浪花橋から上流

この地下にトンネルがあります。

ちなみに戦後、この付近では台地を掘削して花見川を通したため、画面左には台地の残部が小さな丘として残っています。


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