私の散歩論

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2024年8月4日日曜日

土錘分布と魚骨鱗分布

 Distribution of clay weights and fish bone scales


As part of my efforts to create a database of artifacts on the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound, I arranged the distribution of clay weights and fish bone scales by grid. The characteristics of the distribution of clay weights (two peaks) correspond perfectly to the distribution of fish bone scales. It seems that the area where the means of fishing production were disposed of was limited.


有吉北貝塚北斜面貝層の遺物データベース作成活動の一環で、グリッド別に土錘分布と魚骨鱗分布を並べてみました。土錘分布の特徴(2つの山)が魚骨鱗分布と見事に対応します。漁業生産手段廃棄場所が限定されていたことが読みとれるようです。

1 有吉北貝塚北斜面貝層 土錘分布と魚骨鱗分布

有吉北貝塚北斜面貝層 土錘分布と魚骨鱗分布

有吉北貝塚北斜面貝層 グリッド別土錘出土数(発掘調査報告書)

有吉北貝塚北斜面貝層 グリッド別魚骨・鱗出土件数(遺物台帳)

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2 メモ

有吉北貝塚北斜面貝層の遺物データベース作成活動の一環で、グリッド別に土錘分布と魚骨鱗分布を並べてみました。土錘分布の特徴(2つの山)が魚骨鱗分布と見事に対応します。漁業生産手段廃棄場所が限定されていたことが読みとれるようです。


土錘分布と魚骨鱗分布の大小の山が対応する

3 感想

この検討は土錘分布や魚骨鱗分布に特段の興味があって進めたものではありません。遺物台帳と発掘調査報告書掲載遺物リストから構成するリレーショナルデーターベース(RDB)試作の一環で、RDBの使い勝手を確認する試験作業の様子です。RDB(postgreSQLを利用)の使い勝手が向上してきました。土錘データ、魚骨鱗データなどが素早く取得でき、その分析活動(グリッド別集計→3D座標付与→3D棒グラフ作成)もルーチンの流れ作業で素早くできるようになりました。

たまたまテスト事例として扱った土錘分布と魚骨鱗分布ですが、その二つを比べると、分布の山があからさまに対応することが判明しました。土錘とは漁網を意味し、それが出土する場所は、壊れた漁網の廃棄場所を意味していると考えられます。魚骨鱗の出土場所とは食材にならない鱗、鰓、骨が廃棄された場所であると考えられます。土錘と魚骨鱗の分布の山が対応する場所があるということは、生産活動に関連したモノの破棄場所がある程度限定されたゾーンに存在していたことを示唆しています。この場所が儀礼活動の場所と重なるのか、重ならないのか興味が湧きます。これまでの検討では、散乱人骨集中場所と土錘分布や魚骨鱗分布場所の山は、分離しているように観察できます。


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