Interim report of joint research on shell mounds with shell mound researchers
I have been conducting joint research on shell mounds with Masato Nishino, former director of the Chiba City Buried Cultural Properties Research Center, a leading Japanese shell mound researcher, for the past two years. I have just released an interim report, so I will introduce the details and my impressions in several articles. The title is "Construction and use of a database for 3D spatial analysis of the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound."
日本の第一線貝塚研究者である前千葉市埋蔵文化財調査センター所長西野雅人さんと、2年前から貝塚に関する共同研究を行ってきました。この度その中間報告をしましたので、詳細と感想を数回の記事に分けて紹介します。表題は「有吉北貝塚北斜面貝層における3D空間分析用データベースの構築と活用」です。
1 有吉北貝塚北斜面貝層における3D空間分析用データベースの構築と活用
中間報告資料の最初ページ
2年前から、日本の第一線貝塚研究者である前千葉市埋蔵文化財調査センター所長の西野雅人さんと、有吉北貝塚に関する共同研究を行ってきました。この度、研究の最初の山を越える状況に至りましたので、その中間報告を2025年5月17日千葉縄文研究会で行いました。研究会には40年前の有吉北貝塚発掘に参加され、現在も第一線で活躍されている発掘専門家数人を含めて、多数の貝塚発掘関係者・研究者の皆様が参加され、貴重なコメント・アドバイスをいただくことが出来ました。御礼申し上げます。この共同研究中間発表詳細と自分の感想を、このブログで数回の記事に分けて紹介することにします。
2 共同研究中間報告の概要
共同研究中間報告概要は次の通りです。
●研究概要:有吉北貝塚北斜面貝層の3D空間分析用データベースを構築し、遺物種別の投棄原理の違いを検証することを目的とした。データベースはpostgreSQLとBlenderを活用して作成され、貝層発達と遺物分布の関係を3D空間で分析可能にした。
●データベース構成:データベースは地山地形データベース、貝層データベース、遺物データベースの3つで構成した。
●貝層と遺物の関係:貝層区分と土器型式の対応を分析し、斜面性貝層と流路性貝層で異なる分布特性を確認した。土器は貝層斜面下段、骨・歯は貝層斜面中腹に密集する傾向がある。
●技術的工夫:PythonやBlenderPythonを多用し、3D空間での表示・分析を実現した。ChatGPTの支援により作業効率が向上した。
●成果と課題:3D空間分析により、遺物と貝層の関係を明らかにする画期的な成果を得た。一方で、斜面移動に関わるデータ不足や精度向上の課題が残る。
●今後の展望:分層情報の再吟味、分析技法の開発を進め、データベースの完成を目指す。
3 共同研究中間報告資料
この共同研究に興味のある方はpdfをダウンロードすることができます。
荒木・西野共同研究中間報告資料(pdf、10ページ)
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