(花見川河川争奪に関するシリーズ記事掲載が長引くことになりましたので、シリーズを中断して「『下志津特殊演習場に関連した要望』に対する回答」記事を掲載します。)
千葉市長より、2011年9月7日記事「毒ガスに関する要望の提出」で紹介した要望の回答を受領しましたので報告します。
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平成23年9月27日
○○○○様
千葉市長熊谷俊人
下志津特殊演習場に関連した要望について(回答)
平成23年9月6日付「下志津特殊演習場に関連した要望」につきまして、貴重な情報をご提供いただきありがとうございます。
早々に所管である環境省に情報を送付し、検討頂きました。その結果、次の3点の理由から、現在早急に対応しなければならない切迫した危険な状況にはないとの回答がありましたのでお知らせします。
今後、新たなリスクの存在を疑わせるような廃棄・遺棄情報等が認められましたら、環境省と協議し、必要な対応及び所要の環境調査等の実施を検討してまいりますので、引き続き情報の提供をお願いします。
① 演習場要図に示された特殊演習場周辺で、戦後における化学兵器の廃棄・遺棄、発見情報がないこと。
② これまでに同場所周辺での市民生活に化学弾によると思われる支障がなく、周辺の地下水調査においてもヒ素濃度に異常値が認められないこと。
③ 化学兵器を繰り返し使用して野外演習が行われていた旧陸軍習志野学校の演習場跡地において、平成19年度に行われた環境調査においても、毒ガス成分やその関連物質は検出されておらず、本件演習場においても同様の状況であると推測されること。
なお、旧軍下志津演習場内の長沼原町の研究農場においては、化学弾の可能性のある砲弾が発見・回収されておりますので、土地改変等による掘削作業における災害の未然防止のための広報として、周辺住民の皆様や、建設・土木業者の方々に注意喚起のリーフレツトを配布し、不審物への注意喚起を行っております。
また、近衛師団管轄演習場規程付図の開示につきましては、所蔵管理機関に問合せたところ、開示を希望される方が直接相談してほしい旨の回答がありましたので、直接お問合せ下さるようお願いいたします。
問合せ先
千葉市環境保全部環境保全課
(以下略)
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感想
ア 下志津特殊演習場存在事実の認知
戦後66年経って初めて、国(環境省)と千葉市によって千葉市花見川区に在った毒ガス演習場の存在が認知されました。
遅すぎた感は否めませんが、永遠に無知であることと比較すると画期的な出来事であると思います。
イ 毒ガス事故発生の懸念に対する評価
私の毒ガス事故発生に対する懸念に対して、行政として、主として緊急性の観点から、次のように評価していただきました。
「現在早急に対応しなければならない切迫した危険な状況にはない」
環境省の専門的判断として受け止めたいと思います。
ウ 行政としての一定の規範の発生
アとイから、次のような行政上の一定の規範が生じたものと理解します。
・中長期的観点から、毒ガス事故発生の可能性を排除しないで、当該地域に対する監視を行うこと。
・周辺住民に対して啓発活動を行うこと。(現在稲毛区住民に対して啓発活動が行われていますが、花見川区住民に対しても啓発活動を行うことが大切です。)
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