目に余る花見川河川敷不法占拠について考える

桜の花見の話題も遠い過去のものとなりました。もう、せっかくのお花見の気分を害するということは無くなったと思いますので、桜並木（亥鼻橋から汐留橋までの区間）付近の河川敷不法占拠について話題にしてみます。

1　不法占拠の実態

3月27日記事「花見川の桜並木の花見」ではあえて言及を避けましたが、この付近の河川敷不法占拠は目に余るものがあります。

不法占拠の様子

柵で土地を囲って耕作している。完全な私物化。

不法占拠の様子

頑丈な台座をつくり釣り桟橋や休憩施設として利用している。当然この施設を作った個人や仲間しか利用できない。

不法占拠の様子

私有地のように自由奔放に工作物をつくっている。

不法占拠の様子

農園と化した左岸の様子。

河川敷不法占拠が目立つ場所は次の地図に示される左右岸です。

河川敷不法占拠が目立つ場所

（花見川における河川敷不法占拠が目立つのは、この付近とは別に勝田川合流部より上流左岸もあり、近隣住民が家庭菜園として利用していますが、この記事では扱いません。）

この付近で河川敷を不法占拠している方は退職高齢者がメインのようです。これらの方は単に釣り施設と作るというより、風景を眺める場所や菜園をつくったり、集会場所や物置小屋・野鳥観察舎などをつくるなど、自由奔放に遊んでいます。工作物の素材となる竹や木を上流の堀割部に出かけ、採取しています。

遊び飽きた工作物は粗大ゴミとなって朽ち果てています。

2　目に余る不法占拠がこの場所で継続している理由

なぜこの場所で不法占拠があるのか考えてみました。

理由を考えればきりがないとおもいますが、主要理由は次のようにリストアップできると思います。

ア　風景上の理由

周辺が水田であることから、花見川の水辺風景が広々としていて、家に閉じこもっている人にとっては格好の気晴らしの場になる。（この場所があるから、わざわざ花島橋から弁天橋間堀割部の狭い感じのところには出かけないのだと思います。）

イ　社会的監視上の理由

周辺が耕地であることから、花見川における活動の監視をほとんど受けることがない。

周辺が都市的土地利用であるなば、都市施設関係者や居住者等からの社会監視圧をうけることになる。それがないから自由奔放にふるまえる。

ウ　河川管理上の理由

河川管理行為が十分になされていない。事実上黙認に近い状況になっているような風景になっています。

3　護岸建設で生じる新たな心配

このような不法占拠は、予定される護岸建設工事現場となるために、一旦一掃されることになります。しかし、その後に2つの心配が残ります。

ア　工事終了後再び不法占拠・私物化が発生し、元の木阿弥になる。

イ　工事により排除された不法占拠者が新規開拓地を求めて上流に移動し、堀割部で新たな不法占拠私物化を行う。

私たち住民は護岸建設自体の予定や実際の構造物の姿も知りませんからなんともいえないのですが、河川管理者は護岸建設と不法占拠問題解決をからめて考えていることは間違いのないところだと思います。

現在護岸建設の予定等について河川管理者に情報を教えてほしい旨要望してありますが、機会があれば護岸建設と不法占拠解決との関連についても教えてもらいたいと思っています。

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