花見川地峡史-メモ・仮説集->3花見川地峡の利用・開発史> 3.4〔仮説〕律令国家の直線道路、東海道水運支路の検討>3.4.295 船尾白幡遺跡検討の興味
船尾白幡遺跡の発掘調査報告書2冊を図書館から取り寄せ、検討に入りました。
鳴神山遺跡では発掘調査報告書コピーの入手にてこずりましたが、船尾白幡遺跡の場合は現物を自分の机の上に用意することができ、大変快適です。
2週間の貸し出し期限がありますが、他の人の予約が無ければ延長を2週間できます。
図書館から取り寄せた船尾白幡遺跡の発掘調査報告書
この記事では船尾白幡遺跡の検討における興味をまとめておきます。
1 集落特性の把握
船尾白幡遺跡の集落特性がどのようなものであるのか、生資料から自分なりに把握したいと思います。
次のような点に興味を持って検討する予定です。
●主な生業は何か?(鳴神山遺跡と同じように牧がメインか?)
●鳴神山遺跡との関係は?(鳴神山遺跡との間に上下関係のような関係があるのか?機能の違いが見られるか?)
●印旛浦舟運との関係は?
船尾白幡遺跡付近の地勢は次のようになります。
船尾白幡遺跡付近の地勢
船尾白幡遺跡は印旛浦の奥深くに位置しています。一方、台地と小河川戸神川との接点に位置していると捉えることもできます。
このような地勢の中で、鳴神山遺跡の生業や舟運との関わりについて考えます。
次に、遺構全体図のGIS貼り付けを行い、鳴神山遺跡と一緒に次に示しました。
遺構全体図のGIS貼り付け
戸神川という小さな谷津を隔てて対面する鳴神山遺跡と船尾白幡遺跡の関係が気になります。
萱田遺跡群では白幡前遺跡と井戸向遺跡が同じように小さな谷津(寺谷津)を挟んで対面していて、その間の関係を考察したことがあります。
戸神川が印旛浦に流入する地点により近い船尾白幡遺跡の方が鳴神山遺跡より社会関係のポジションが上であるのかどうか、知りたいと思います。
2 GISを使った発掘調査報告書学習の定型化
船尾白幡遺跡では、鳴神山遺跡で試行したGISを使った発掘調査報告書学習をより効率的にして定型化したいと考えています。
遺構、遺物(墨書土器文字を含む)をGISデータベース化して年代別空間分布状況を把握できるようにし、必要に応じて鳴神山遺跡の情報とも合わせて検討したいと思います。
船尾白幡遺跡遺構全体図
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