鎌の時代別出土分布をみてみました。
次に年代別鎌出土状況を示します。
8世紀後葉~9世紀初頭の鎌出土が1点だけであり、その出土場所が遺跡中心地のDゾーンであり、その後9世紀に入ると遺跡全域に鎌出土場所が点在していますから、鎌を使った農作業(そのメインは養蚕における桑栽培)は8世紀にはじまり、9世紀に発展したことを観察できます。
鎌大小に着目すると、鎌大小は9世紀にはどの時代にも両方とも出土しましたが、空間的にも大形鎌と小型鎌は同じように分布していているように観察できます。
大形鎌と小形鎌の分布が異なるような特性は無いようです。
このことから鎌のメイン用途であった桑栽培は集落全体で行われ、桑栽培では大小2種類の鎌が作業状況において使い分けられていたと想像します。
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