昨晩夕食時にテレビで「日立世界ふしぎ発見!」を見ました。
ドローンでギザピラミッドの精細測量を行い3D画像を作成して分析するとしている導入部が自分の興味に一致して、ついつい最後まで見てしまいました。
番組最後の方で、ギザ3ピラミッドの最後のメンカウラー王ピラミッドは星への信仰からオリオン座三ツ星を摸して建設したと説明図入りで解説していました。
ピラミッドとオリオン座三ツ星との関係
番組ホームページ動画から引用
ピラミッドとオリオン座三ツ星との関係
番組ホームページ動画から引用
この画面を見て、星座と遺跡配置との関係という意味で、西野雅人先生著「古代上総国府の北斗祭祀」(千葉氏顕彰会定例講演会 平成26年5月31日)を強く思い出さざるを得ませんでした。
2 稲荷台遺跡における北斗状にならぶ古墳と北斗信仰の想定
西野雅人先生著「古代上総国府の北斗祭祀」(千葉氏顕彰会定例講演会 平成26年5月31日)では次の諸点をあげて、詳しく北斗状古墳配置と北斗信仰の様子を分析・考察しています。
・北斗状に並ぶ古墳(円丘)から、古代の遺物が多数出土
・それ以外の古墳は削平ないし、区画溝により地区除外
・円丘のうちとくに遺物の多い2基に伴う単独建物の存在
・夜間の祭祀、大規模な焚火
・「月」「斗」などの墨書土器が出土
北斗状円丘分布
「千葉県の歴史 資料編考古3(奈良・平安時代)」(千葉県発行)から引用塗色
論文では北斗状配置が実際の星座とは逆の配置になっていることを「地上に降臨したものとして、逆像こそ正しいと考えられたと推察」しています。
さらに北斗状円丘列と国分二寺の空間関係について詳しく分析しています。
稲荷台遺跡と国分二寺の位置関係
西野雅人先生著「古代上総国府の北斗祭祀」(千葉氏顕彰会定例講演会 平成26年5月31日)から引用
論文ではさらに本来の最大の興味…北斗祭祀…について詳しく論じています。
さて、ここで、北斗七星が逆像になっていること、ギザピラミッドのオリオン座が見た目の通りの図柄である点の相違に気が付きました。
北斗七星がそのまま地上に降臨すれば、地上での北斗七星は逆像(鏡像)になります。
北斗七星が地上で逆像(鏡像)になる仕組み
3 オリオン座三ツ星を摸したギザ3ピラミッドの配置 再考
稲荷台遺跡では北斗七星が降臨すると逆像になることを知っていた人々が古墳配置の設計や完成した古墳の星祭施設活用を行っていたと考えることができます。
メンカウラー王のピラミッドがもし本当に三ツ星信仰に関わるものならば、ピラミッドは三ツ星の地上への降臨であり、当時の神官がその配置を夜空の星座とは逆像として配置したはずです。
ピラミッドを建設できるほどの技術と思考ができる集団が、星座が地上に降臨すれば逆像になるということに気がつかないはずはありません。
そこで、テレビ紹介の画面にオリオン座逆像(降臨したオリオン座)を書き込んでみました。
ピラミッド配置と降臨した三ツ星の配置は異なってしまいます。
ピラミッドとオリオン座三ツ星の関係というロマンあふれる仮説は、研究の進んだ古墳と北斗七星の関係からみると、俗説で終わるのかもしれません。
逆に、西野雅人先生著「古代上総国府の北斗祭祀」(千葉氏顕彰会定例講演会 平成26年5月31日)を読み返して、広範な分野を詳しく調べ上げ、なおかつ豊かな想像力と明瞭な論旨で星の考古事例を論じていることに強い魅力を感じました。
日本人と毛唐では、いろいろな点で、考え方が逆さまだから、そんなものでは
返信削除コメントありがとうございます。原始・古代人の思考に全世界でそんなに違いはないと考えました。ピラミッドの説は現代(近代)の学者説ですから原始・古代人の思考違っていると直観したのです。すべて私の直観の話です。
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