西根遺跡の獣骨重量小グリッド分布図は既に2017.05.30記事「西根遺跡 獣骨重量」で掲載して説明しています。
しかし、この時の分布図の区分は発掘調査報告書におけるものです。
この記事では、データの区分を等量5分位法で行った結果を示します。
学習作業ツールをQGISに乗り換え、データの区分や表現をこれまで以上に自由に操作できるようになったことを機会にして、小グリッドデータを比較しやすくするために等量5分位法を標準にしています。
1 獣骨重量分布図
参考として土器重量の最大分位(赤)と獣骨重量分布図を対照させて示します。
土器重量の最大分位(赤)と獣骨重量分布図(第1集中地点、第2集中地点)
土器重量の最大分位(赤)と獣骨重量分布図(第3集中地点、第4集中地点、第5集中地点)
※第6集中地点、第7集中地点は土器重量最大分位(赤)と獣骨重量分布はともにありません。
2 考察
大局的には土器重量最大分位の分布と獣骨が分布する範囲がほぼ対応します。
土器重量が増えれば増えるほどその場所は熱心な祭祀の場所であると考えてきましたが、その最も土器重量が大きい場所(祭祀が最も熱心に行われた場所)と獣骨分布域が対応するので、祭祀中心域で獣肉調理と獣肉食が行われた様子を想定することができます。
以上は大局観です。
次に土器重量と獣骨重量の対応を詳細に観察するとそれらの分布は微妙にずれていることに気が付きます。
そのずれを利用して祭祀空間の機能ゾーニングが可能であると考えており、引き続き詳しく検討します。
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