私の散歩論

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2017年10月3日火曜日

西根遺跡出土「杭」はイナウ 写真調整

西根遺跡出土縄文時代後期「杭」について千葉県教育委員会提供写真を使って分析作業をすすめていますが、写真原本を調整してより見やすくして分析することにしました。
写真を隅々まで拡大して眺めていると、これまで見落としていていた多数の人工的な線や小孔などが見つかり、それらが意味することが自分で考えていた以上に大きなものであると気が付きました。そのため、写真判読の精度を上げる必要が生じ、写真を見やすくする工夫をしました。

1 写真調整
原本写真をトーンカーブ補正により明るくしたものが調整1です。この写真を基本にして今後判読分析活動を行います。
調整1写真を「描画モード彩度」でペイントしたものが調整2です。結果としてカラー写真もどきとなりました。この写真は参考として利用します。

西根遺跡出土「杭」(縄文時代後期)写真の調整

西根遺跡出土「杭」(縄文時代後期)写真の調整(部分)

参考 調整2写真について
元来彩度ゼロ(白、黒、グレー)写真を「描画モード彩度」でペイントすることはできません。しかし、千葉県教育委員会提供写真は「スライド」(彩度ゼロ)をスキャン(撮影)したもので、スキャン(撮影)がカラーモードであったため完全な彩度ゼロにはならなかったと考えます。そのためカラー写真もどき写真が偶然生まれ、参考資料として使うことが可能となったと考えます。

2 写真調整の効果
調整1写真を利用することにより、判読の精度が向上し、早速ですが新たな「面取り部」を発見しました。追って記事で報告します。
それ以外にも多くの新たな事象が観察できて、ぼんやりとしか見えなかったメガネを目にあった新しいメガネにかえたような印象を持ちます。

3 感想
「杭」が実は石器でつくられた原始「イナウ」であるという仮説の蓋然性を高めるために、これまで「杭」の諸特徴がアイヌのイナウの特徴と共通するものがあるかどうかという視点から検討をすすめてきました。
これまでの作業から、この検討は大いに発展できて、縄文時代のイナウ、石器でつくられたイナウが発見されたということになり、学術的に大きな意味を有するものになると考えています。
さて、そのような大きな意味とは別に、調整1写真を観察しているとき、突然ですが製品特徴の中に具体的「意味」が表現されていると直観できる部分が2箇所出現しました。
このイナウを作った縄文人がある具象を表現していて、そのうち2つが判ったということです。
このイナウには現代人も知っている具象が表現されているのです。
検討を深め順次記事として報告します。

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