私の散歩論

ページ

2020年3月12日木曜日

片口付の口唇部肥大ラッパ形加曽利EⅢ式土器

縄文土器学習 374

現在、加曽利貝塚博物館E式土器企画展(終了)の展示土器について学習しています。この記事では加曽利EⅢ式土器として、加曽利EⅢ式深鉢(佐倉市内田端山越遺跡)企3を観察します。(企3はこのブログにおける整理番号です。)

1 加曽利EⅢ式深鉢(佐倉市内田端山越遺跡)企3 観察記録3Dモデル

加曽利EⅢ式深鉢(佐倉市内田端山越遺跡)企3 観察記録3Dモデル
撮影場所:加曽利貝塚博物館 企画展「あれもE これもE ―加曽利E式土器(印旛地域編)―」
撮影月日:2019.11.19
整理番号:企3
ガラス面越し撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.523 processing 59 images

展示の状況

2 3Dモデルから作成した文様浮彫展開写真
GigaMesh Software Frameworkを使って3Dモデルから文様浮彫展開写真を作成しました。

加曽利EⅢ式深鉢(佐倉市内田端山越遺跡)企3 文様浮彫展開写真 1

加曽利EⅢ式深鉢(佐倉市内田端山越遺跡)企3 文様浮彫展開写真 2(参考)

加曽利EⅢ式深鉢(佐倉市内田端山越遺跡)企3 文様浮彫展開写真 3(参考)

3 観察と感想
・口唇部が極端に肥大化してラッパ状になっています。
・口唇部の1カ所に注ぎ口が刻まれていますから、液体保存などに使われた土器で通常の煮沸用鍋とは異なる容器であったと考えます。

片口の様子

・これまでに観察したことのある次のような土器と用途が類似の土器であると考えます。

加曽利EⅢ~Ⅳ式両耳壺(りょうじこ) No.27
愛生遺跡出土
2019.03.04記事「加曽利EⅢ~Ⅳ式両耳壺の観察

加曽利EⅡ式把手付鉢
流山市立博物館企画展「流山のお宝新発見-さわってみよう、見てみよう-最新発掘情報展」(2019.07.13~09.16)展示
この土器には片口がついています。
2019.08.18記事「加曽利EⅡ式把手付鉢の観察記録3Dモデル作成

4 参考 内田裕治式土器展開写真
この土器は内田裕治式土器展開写真を作ったことがあります。

内田裕治式土器展開写真
展開写真作成原理が内田裕治式土器展開写真とGigaMesh Software Frameworkでは異なりますから、世界地図の投影法の違いによるのと同じように図柄が異なります。
2020.01.20記事「内田裕治式土器展開写真の作成

0 件のコメント:

コメントを投稿