縄文土器学習 593
有吉北貝塚出土縄文土器学習の一環で北斜面貝層出土加曽利EⅡ式土器学習をするのですが、その前に北斜面貝層自体の概要を整理し、それにより学習の視点を確認することにします。
1 北斜面貝層の基底地形
北斜面貝層の地形
発掘調査報告書から引用
北斜面貝層地形のQGISプロット
北斜面貝層地形図面の3Dモデル表現
垂直倍率 ×3.0
北斜面貝層はガリー浸食と想定できる凹地形を埋めて堆積しています。また基底面付近は11群の大型土器が一括廃棄されていて、その活動の意義解明は興味深いテーマとなっています。
この学習では北斜面貝層が堆積している地形と貝層分布等を発掘調査報告書掲載断面図等から3Dモデルとして復元する試みにチャレンジし、北斜面貝層形成活動の趣旨解明につなげることにします。
発掘状況
「千葉県の歴史 資料編 考古1(旧石器・縄文時代)」から引用
2 貝層下部の土器分布に関する分析
発掘調査報告書では貝層下部の一部について土器分布図が作成されています。
貝層下部の土器分布図(2021.05.25訂正版に差し替え)
上記分布図の位置図
土器分類別に塗色 発掘調査報告書から引用
貝層下部の土器分布図を分析して、どのような活動によりこのような土器堆積が生じたのか考察することにします。
3 土器の型式学習
北斜面貝層出土土器は竪穴住居や土坑とは異なり土器群別に詳しく記述されていますので、格好の土器型式学習対象となります。
北斜面貝層出土土器の整理
4 北斜面貝層の土器学習手順
次の手順で学習を行うことにします。
ア 土器型式学習
イ 貝層基底地形・貝層の3Dモデル作成チャレンジ
ウ 基底面付近大型土器片分布分析とそれをもたらした活動に関する考察
次の記事から北斜面貝層出土加曽利EⅡ式土器学習を行います。
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