私の散歩論

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2023年2月8日水曜日

加曽利EⅢ式土器3Dモデルのリメイクと塗色版作成 その2

 Kasori EIII pottery 3D model remake and painted version creation 2


I was interested in the Kasori EIII type deep bowl, which I created a 3D model three years ago, so I remade it and created a painted version to observe it. I am interested in where the difference between EII and EIII lies.


3年前に3Dモデルを作成した加曽利EⅢ式深鉢に興味が湧いたのでリメイクして塗色版を作成して観察しました。EⅡとEⅢの差異がどこにあるかという点に興味を持っています。

1 加曽利EⅢ式深鉢(佐倉市内田端山越遺跡) 観察記録3Dモデルv2 (リメイクバージョン)

加曽利EⅢ式深鉢(佐倉市内田端山越遺跡) 観察記録3Dモデルv2

撮影場所:加曽利貝塚博物館 企画展「あれもE これもE ―加曽利E式土器(印旛地域編)―」

撮影月日:2019.11.19


展示の様子

ガラス面越し撮影

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.523 processing 97 images

当初作成3Dモデル https://skfb.ly/oDICR

Kasori EIII type deep bowl (Uchidahayamakoshi site,Sakura City) Observation record 3D model

Location: Kasori Shell Mound Museum 2019 Special Exhibition "That's also E..." (Inba area edition)

Shooting date: 2019.11.19

Shooting through a glass showcase

Generated with 3D model photogrammetry software 3DF Zephyr v6.513 processing 97 images

2 加曽利EⅢ式深鉢(佐倉市内田端山越遺跡) 塗色版3Dモデル

加曽利EⅢ式深鉢(佐倉市内田端山越遺跡) 塗色版3Dモデル

縄文施文域(緑色)と沈線(空色)、隆帯(赤色)を塗色

撮影場所:加曽利貝塚博物館令和元年度企画展「あれもE これもE-加曽利E式土器(印旛地域編)-」

撮影月日:2019.11.19 


Photoshopによるテクスチャ画像塗色の様子

3DF Zephyr で生成 v6.513 processing 97 images

元3Dモデル https://skfb.ly/oDIEq

Kasori EIII type deep bowl (Uchidahayamakoshi site,Sakura City)  Painted version 3D model

Jomon patterned areas (green), grooved lines (sky blue), and ridges (red) are painted

Location: Kasori Shell Mound Museum 2019 Special Exhibition "That's also E..." (Inba area edition)

Shooting date: 2019.11.19

Shooting through a glass showcase

Generated with 3D model photogrammetry software 3DF Zephyr v6.513 processing 97 images


塗色版3Dモデルの動画


塗色版3Dモデルの画像

3 GigaMesh Software Frameworkによる展開


GigaMesh Software Frameworkによる展開

4 メモ

この土器が典型的キャリパー形加曽利EⅡ式土器と似ている点、異なる点を次にピックアップしてみました。

この土器が典型的キャリパー形加曽利EⅡ式土器と似ている点

・器形がキャリパー形である。

・文様が口縁部と胴部の2段構成である。

・磨消縄文が垂下する。

この土器が典型的キャリパー形加曽利EⅡ式土器と異なる点

・口縁部文様帯に渦巻文が無い。

・口縁部文様帯の下限が「ヨコ一線」ではなく、崩れて段差ができている。

・口縁部に4単位の波状突起がついている。

・口縁部区画文の一部に隆帯が貼り付き、隆帯の一部は小突起に連続する。

・底部の径が小さくなっている。

加曽利EⅢ式土器には次の3種類の土器があると言われています。

キャリパー形土器

意匠充填系土器

横位連携弧線文土器

このうち意匠充填系土器と横位連携弧線文土器は加曽利EⅣ式土器に連続しますが、キャリパー形土器はEⅣ式まで続くとの情報にこれまで接していません。それで正しいのでしょうか?

また、加曽利EⅢ式期にキャリパー形土器と意匠充填系土器・横位連携弧線文土器は同じ集団で一緒に使われたのでしょうか、それとも使う集団が異なっていたのでしょうか?

加曽利EⅡ式→EⅢ式の変化について興味が深まってきました。


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