私の散歩論

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2024年7月14日日曜日

有吉北貝塚北斜面貝層 朱塗土器の分布

 Distribution of vermilion-painted pottery on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound


The distribution of vermilion-painted pottery on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound was grasped using a grid-based 3D bar graph. The distribution characteristics of vermilion-painted pottery and other pottery seem to be different. The disposal principles may be different.


有吉北貝塚北斜面貝層の朱塗土器の分布等についてグリッド別3D棒グラフで把握しました。朱塗土器とそれ以外の土器との分布特性が違うようです。廃棄原理が異なる可能性があります。

1 有吉北貝塚北斜面貝層 グリッド別朱塗土器出土件数

有吉北貝塚北斜面貝層 グリッド別朱塗土器出土件数

朱塗土器出土総件数574、グリッド最大出土件数24

出典:有吉北貝塚北斜面貝層遺物台帳(千葉県教育委員会所蔵)

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2 有吉北貝塚北斜面貝層 グリッド別朱塗土器件数率

有吉北貝塚北斜面貝層 グリッド別朱塗土器件数率

グリッド別最大朱塗土器件数率8.2%、平均朱塗土器件数率2.9%

出典:有吉北貝塚北斜面貝層遺物台帳(千葉県教育委員会所蔵)

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3 観察メモ

朱塗土器の出土分布をみるとガリー谷頭部よりガリー下流部の方が量が多いですが、均一に分布しているように観察できます。しかし、率(朱塗土器件数/全土器件数)でみると分布特性が浮かび上がります。土器密集域を避けて周縁部の朱塗土器件数立が高くなっています。土器一般の廃棄原理と朱塗土器の廃棄原理が異なっている可能性が浮かび上がります。今後詳しく検討することにします。

2024.07.15追記

現在は電子化した遺物台帳データを目的に従って整理し、グリッド別に集計して、そのデータを3D棒グラフで表現するまでの工程を確認して、効率化する方法を模索している活動を行っています。対象物(土器とか朱塗土器とか)そのものの検討はメインではありません。しかし、そうはいっていも、自分に朱塗土器の知識がほとんどないことに不安をおぼえます。朱塗土器がどのような土器(深鉢か、浅鉢か、それ以外か)であるのか、どのような利用であったのか(どのような祭祀につかわれたのか)などの情報をほとんど持ち合わせていません。今後朱塗土器に関する一般情報や有吉北貝塚における情報を把握して学習を深めることにします。そうした知識なしに、いくら分布を検討しても空回りしてしまうかもしれません。

4 有吉北貝塚北斜面貝層 グリッド別土器の口縁部率(%)

有吉北貝塚北斜面貝層 土器の口縁部率(%)

口縁部率=(口縁部+把手)/全土器×100

土器件数50以上のグリッドのみ表示

グリッド別最大口縁部率46.3%、グリッド別平均口縁部率19.5%

出典:有吉北貝塚北斜面貝層遺物台帳(千葉県教育委員会所蔵)

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5 グリッド別土器の口縁部率(%)のメモ

有吉北貝塚北斜面貝層グリッド別土器の口縁部率(%)を見ると口縁部出土が0.0%のグリッドがあることから、一部のグリッドで部位別記載が行われていない可能性が浮かび上がります。従って、口縁部率の分布状況を把握することが適切であるか否か、今後検討することにします。

2024.07.15追記

土器部位別記載はグリッドの一部は行われていない、あるいは十分にとりくまれていない状況が考えられます。生データの分布をそのまま検討することは危険です。しかし、大半のグリッドは部位別記載が行われています。この不十分なデータを「ある程度」「参考情報として」使えるようにする補正方法を検討することにします。もし合理的な補正方法があみだされて補正できれば、貴重な有用情報になります。世の中には「欠測情報の使い方」みたいな方法論があるでしょうから、参考にして取り組むことにします。


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