Obtaining abalone shells
I decided to do a small experiment to deepen the learning of the modified abalone excavated from Daizenno Minami Shell Mound. For that, I got abalone shells via a flea market site.
大膳野南貝塚出土アワビ加工品の学習を深めるために、ささやかな実験をすることにしました。そのためにアワビ貝殻をフリマサイト経由で入手しました。
入手したアワビ貝殻
アワビ貝殻の干渉色
参考 大膳野南貝塚出土アワビ加工品(千葉市立郷土博物館「千葉市出土考古資料優品展」で撮影(2021.12.22)
大膳野南貝塚出土アワビ加工品は西野雅人先生(千葉市埋蔵文化財調査センター所長)により、縄文時代にあたかも古代鏡のように「太陽との交信」に使われたかもしれないマジカルな祭具として説明されています。とても興味深い道具です。
この道具の学習を深めるために、アワビ貝殻を入手して、ささやかな実験をすることにしました。
次のような実験を予定します。(アワビ貝殻は3個入手)
1 内面を磨いて(削って)いくと大膳野南貝塚出土加工品内面のようになるのか。
2 太陽光をアワビ内面を凹面鏡のように使って反射させるとどのようになるのか。
3 貝刃のようにアワビを利器として使うと、どのようになるのか。
4 内面の干渉色を最大限楽しむにはどのように光を当てたらよいか。
5 仏像の堆画(うずめがき)(※)をするとどのようになるのか
などです。
なお予察的に、アワビを凹面鏡のように使って、太陽直射光を日陰に反射させたところ、中心部がピンクで周辺がグリーンに輝く干渉色の丸い光が浮かび上がりました。いままで知らなかった感動的光景が出現しました。西野雅人先生「太陽との交信」仮説ががぜん鮮やかな色を帯びてきて、その確からしさが高まります。
※ 仏像の堆画(うずめがき)
「和漢三才図絵」鮑の項(7-67)の次の記述を実験してみます。仏像は無理ですから、何か単純な図像を書きます。縄文学習とは直接関わりませんが、鮑と信仰との関わりのヒントが得られるかもしれません。
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「鮑殻の裏に仏像を堆画(うずめがき)したものがあり、人は奇異(めずらしい)とする。多くは売僧(まいす)(つまらぬ僧)の所為(しわざ)である。その造法は、濃い墨を用いて物を画き、これを乾かしてそこへ醋を盛る。久しく経ってのち墨を拭い去れば、墨のあとは堆(うずたか)く盛り上がり、画いた物象が鮮明に浮き上がる。」
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