2018.04.03記事「土坑断面図kj法分析 中間感想」につづいてkj法分析を進めました。
1 底部ピット付タイプの展開
似たもの同士の土坑の島が5つ出来ましたが、そのうちの一つである底部ピット付タイプを展開してみました。
底部ピット付タイプの展開
下図に示したようにピットの数、ピットの位置などによって「似たもの同士」をさらに細分できました。
底部ピット付タイプの島の細分
底部ピット付タイプは底部ピット付1、底部ピット付2、底部ピット付多数の3つの島に区分できます。
底部ピット付1はさらにピットの位置で4つの島に区分できます。
2 底部端ピット1の検討
この記事では底部ピット付1のうち底部端ピット1について検討してみます。
底部端ピット1の島
画面右に1つだけ独立させておいてある259a土坑は発掘調査報告書ではピットの記述がありませんがピット存在とおなじ機能が読み取れる形状をしているので含めたものです。
土坑底部の端にピットが一つ存在するものが23もあります。
発掘調査報告書の断面図は必ずしもピットを通過していませんが、ピットを通過するものを例示すると次のようになります
底部端ピット1の例示 279号土坑
これらの土坑機能についてその規模から次のような想定が生まれました。
「底部端ピット1の多くはトイレかもしれない」
次のような利用状況を空想します。
279号土坑における排泄の空想 1
279号土坑における排泄の空想 2
土坑に木で2本足場を組み、2のように排泄した状況を空想すると、土坑形状は現代和式トイレと似たものになります。
ピットは大便の溜として、ピット以外の底部は小便受けとして機能します。
今後、底部端ピット1の出土物、空間位置など詳しく検討すれば縄文トイレ発見に向かう重要仮説を構築できそうです。
土坑断面図kj法が有用なヒントを提供してくれました。
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