2018年4月16日月曜日

土坑断面図画像を貼り付けたQGISレイヤの完成

膳野南貝塚後期集落 土坑の再検討 25

2018.04.12記事「土坑断面図画像を貼り付けたQGISレイヤの必要性」で土坑利用目的を検討するためにはQGIS画面上で近隣の土坑平面断面図を同時に見ながら検討できる必要性を書きました。
大膳野南貝塚の土坑分布は列状や塊状に分布しているものが多く、かつ土坑同士が重なっていて、使い切った土坑の隣に同じ目的の土坑を作っているとみられる例が多数ありますので、隣接、近接土坑の比較が大切です。
そこで、QGIS画面で土坑平面断面図を閲覧できるような仕組みづくりにチャレンジしたところ、本日完成しました。

QGIS画面で土坑をクリックすると土坑平面断面図が閲覧できる様子

同上 閲覧できる画面(イベントブラウザ)が拡大でき、また画像自体も拡大できる様子

クリックして見れる土坑平面断面図数に制限はありませんから、複数土坑の画像を比較してみることができます。

4つの土坑平面断面図を表示した様子(モニター3枚利用) 画像閲覧画面は拡大している

モニターを4枚フルに活用すれば10枚程度の土坑平面断面図を並べて観察することができます。
画像閲覧画面(イベントブラウザ)の大きさを小さくする方法が今はわからないのですが、その方法が判れば使い勝手が飛躍的に向上すると思います。

なおこの仕組みは次のような方法で作りました。
・土坑の位置情報をQGISからとりだす。
・平面断面図(jpgファイル)のexif情報の中に位置情報を埋め込む。(Lightroom Classic CCを利用)
・QGISプラグインphoto2kmzを使って平面断面図の分布図作成(csvファイル)
・QGISに平面断面図csvファイル読み込み
・QGISプラグインeVisを起動して平面断面図ファイルを表示ウィンドウ(イベントブラウザ)で表示できるように設定する。

なお、QGISプラグインphoto2kmzで扱う画像ファイルはパスやファイル名に日本語がないことが必要です。

一般に表示ウィンドウ(イベントブラウザ)で地物関連画像を見る場合は風景写真が念頭に置かれているようですが、そうした利用だけでなく、その地物の平面断面図や出土物や記述の画像を見れる(読める)ようにできるので、汎用性の大きな仕組みであることを実感しました。

土坑だけでなく竪穴住居についても、画像貼り付けレイヤをつくれば情報分析支援ツールとして大いに役立ちそうです。

0 件のコメント:

コメントを投稿