2024年11月22日金曜日

特別展「はにわ」の観覧

 Viewing the special exhibition "Haniwa"


I visited the special exhibition "Haniwa" at the Tokyo National Museum. As a beginner to haniwa, it was a great opportunity for me to see the whole picture of haniwa. The biggest benefit was seeing the smiling shield bearer.


東京国立博物館で開催中の特別展「はにわ」を観覧しました。埴輪初心者の自分にとって、埴輪の全貌を眺めることができるとても良い機会となりました。笑う盾持人を見れたことが最大の収穫となりました。

1 特別展「はにわ」

東京国立博物館で開催中の特別展「はにわ」を観覧しました。チケット売り場での長い行列や会場での混在は久しぶりの体験でした。しかし、埴輪現物を完全に四周から遮るものなく観察できるものが多いことは極上の体験です。さすが「国立」です。世界に自慢できる展示です。実際、外国人の観覧も多かったです。


特別展入口

図録も豪華で、重量もあり、持って帰るのが一苦労でした。


図録

2 3Dモデル用撮影を行った埴輪

会場が混雑していることもあり、全ての展示物撮影は断念しました。次の6点は特段の興味がありましたので、3Dモデル用撮影を行いました。混雑会場で少しずつカニ歩きして撮影しました。ソフトの機能により、写った観覧人物を消去すれば、きれいな3Dモデルができると思いますが、どうなるか、楽しみです。


23 水鳥形埴輪


40 子持家形埴輪


50 あごひげの男子


57 挂甲の武人


61 挂甲の武人(彩色復元)


70 盾持人

3 笑う盾持人について

笑う盾持人埴輪に関して次の考察をしたことがあります。

「図書(設楽博己著「顔の考古学 異形の精神史」)では、盾をかざした威嚇表現なのに笑っている理由を、天鈿女(あまのうずめ)が笑いで猿田彦の眼力に立ち向かった神話を引き合いに出す、辟邪説で説明しています。

笑いに辟邪の意味があるとすれば、その笑いは攻撃的、破壊的であり、相手に恐怖心を与え、相手の闘争心を萎えさせるものです。

盾持人埴輪は、相手(邪悪で強力な侵入者)よりも、それに立ち向かう自らの方がはるかに武力、知力、気力が優っていて、その自らの圧倒的優越性を相手心理に直接知らせるための手段として笑いを使っているのだと思います。

実際に戦えば相手を確実に圧倒殲滅できることを確信しているので、その確信に一点のくもりもないので、その自らの意識を笑いという手段で相手に直接提示したのだと思います。笑いの本質の一つに相手に対する優位性表現があることは万人が理解しています。

盾持人埴輪は実闘争の前に心理戦、情報戦で勝利している様子を表現していると考えます。

古墳社会における闘争において心理戦、情報戦が行われていた様子をこの盾持人埴輪は伝えていると考えます。」(ブログ「芋づる式読書のメモ」2021.03.10記事「笑う盾持人埴輪」)

2024年11月21日木曜日

3枚の空中写真から千葉市人形塚古墳の近原形3Dモデル作成に成功

 A 3D model of the near-original form of Ningyozuka Tomb in Chiba City was successfully created from three aerial photographs.


A 3D model of the near-original form of Ningyozuka Tomb in Chiba City was successfully created from three aerial photographs taken during excavation. It is now possible to observe the near-original form in detail as a three-dimensional object, which cannot be grasped from contour line data.


千葉市人形塚古墳の発掘時空中写真3枚から近原形3Dモデル作成に成功しました。等高線資料では把握できない詳細な近原形を立体物として観察できるようになりました。

1 千葉市人形塚古墳 近原形3Dモデル

千葉市人形塚古墳 近原形3Dモデル

発掘時空中写真(1987年撮影)3枚からフォトグラメトリソフト3DF Zephyrで3Dモデル化

空中写真は千葉県教育委員会所蔵


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像


3Dモデルの動画

2 感想

たった3枚の発掘時撮影空中写真から造形破綻が感じられない3Dモデル作成に成功しました。私にとって驚愕すべき体験となりました。

3枚の発掘時撮影空中写真は、古墳から表土・流土を除去した段階での写真であり、古墳の近原形写真であると言えます。従って、作成した3Dモデルは近原形3Dモデルと表記しました。

空中写真は千葉県教育委員会所蔵資料であり、千葉県教育委員会の許可を得て複製し、利用しました。

多数枚空中写真から作成する場合と比べて、今回作成3Dモデルの厳密な精度は落ちるかもしれません。今後検証が必要です。しかし、等高線資料だけから古墳の原形復元・検討をする状況と比べると、3Dモデル観察ができることは情報量が飛躍的に増え、画期的な出来事であると考えます。

3Dモデルを使った詳しい古墳検討は引き続き行います。

3枚の写真から3Dモデル作成に成功した技術的方法は、失敗を繰り返すなかで偶然見つけました。追って記事で説明します。


2024年11月17日日曜日

有吉北貝塚北斜面貝層遺物データベース(最初バージョン)の完成

 Completion of the first version of the Ariyoshi Kita Shell Mound North Slope Shell Layer Relic Database


The first version of the Ariyoshi Kita Shell Mound North Slope Shell Layer Relic Database based on the relic register and excavation survey report has been completed. The database is stored in postgreSQL and has 64096 records. I plan to develop it into a detailed 3D database in the future.


遺物台帳及び発掘調査報告書をベースとする有吉北貝塚北斜面貝層の遺物データベースの最初バージョンが完成しました。postgreSQLに格納したデータベースで、レコード数は64096です。今後精細な3Dデータベースに発展させる予定です。

1 有吉北貝塚北斜面貝層遺物データベース(最初バージョン)の様子


メインテーブルをpostgreSQL(pgAdmin4)に表示した様子


メインテーブルをファイル出力してExcelで表示した様子

2 有吉北貝塚北斜面貝層遺物データベース(最初バージョン)の概要


有吉北貝塚北斜面貝層遺物データベース(最初バージョン)の概要

遺物台帳データ(遺物コード数64096)と発掘調査報告書掲載遺物リスト(遺物項目数33、レコード数3032)を遺物コードで関連付けたデータベースです。

遺物台帳データと発掘調査報告書掲載情報を関連付けて分析することが可能なデータベースとなっています。複数の遺物種別の関連などの分析にも使えます。

データベースの列(項目)にはグリッド(2m×2m)と標高がありますから、簡易的な3D空間分析にも対応できます。

データベースはメインテーブルとサブテーブル(派生テーブルを含めて現状で83)から構成されています。メインテーブルには遺物台帳から取得したデータ全部と、発掘調査報告書から取得したデータのうち、遺物コードに対応する遺物数を掲載しています。サブテーブルは発掘調査報告書掲載遺物種別の詳細リスト(一部)や作業派生テーブルです。

3 遺物分類

遺物台帳の「名称」情報から簡易的に次の遺物分類を行っています。

1 土器・土製品

2 石器・石

3 骨角歯牙製品

4 貝製品

5 骨・歯(魚類を除く)

6 貝

7 魚骨・鱗

8 炭化物

9 化石等

10 人骨

11 砂塊

12 その他

20 不明

30 貝層サンプル

4 土器・土製品分類

遺物台帳の情報から土器・土製品について、次の簡易分類をしています。

●土器・土製品分類1

1…土器

2…土製品

●土器・土製品分類2

1…(土器)土器

2…(土器)口縁部

3…(土器)底部

4…(土器)把手

11…(土製品)土錘

12…(土製品)円盤

13…(土製品)耳飾

14…(土製品)11、12、13以外の土製品

●土器・土製品分類3

1…朱塗

2…非朱塗

5 グリッド移動

発掘調査の過程で遺物のグリッド所属を変更(隣のグリッドに移動)しているものがありますので、その情報を項目としています。

●グリッド 移動コード

0…はみ出し移動なし

1…はみ出し移動前

2…はみ出し移動後

6 今後のデータベース発展

今後次の情報を付加してデータベースを発展させる予定です。

6-1 貝層情報の評価分級

セクション図の貝層分類及び各遺物に付加された貝層分類を検討して、貝塚全体の検討に使える貝層評価分級が可能であるか、検討します。現状では隣接セクション図間であっても貝層分類表現が統一されていないようです。

現場で表現された貝層分類を北斜面貝層全体で統一できれば(貝層評価分級ができれば)貝層と遺物の関係分析が可能になります。

6-2 土器番号と遺物番号の対応調査

土器型式が分類されている土器現物を構成する破片の遺物コードを調査する予定です。この調査により数千の遺物コードと土器型式が関連付けられます。したがって、北斜面貝層空間に時間スケール(土器型式)が持ち込まれ、貝層や遺物の投棄・移動の順序が明確になります。

6-3 遺物分布図から遺物座標(X座標、Y座標)を計測する調査

遺物分布図(2m×2mグリッド毎に作成されている)から遺物座標(X座標、Y座標)を計測し、全遺物コードの精細な平面座標を取得します。すでに標高(Z座標)は取得してあるので、これにより、遺物データベースが名実ともに3Dデータベースとして使えるようになります。

7 感想

6万遺物を扱うデータベースはExcelなど表計算ソフトでは効率性の観点からとても扱いきれません。今回はデータベースソフトpostgreSQL(GUIはpgAdmin4)を使いました。テーブル操作は全てクエリで行いますが、複雑なクエリは全てChatGPTに指南してもらっています。ChatGPTが懇切丁寧にクエリ作成を手伝ってくれていることがなければ、このデータベース作成活動はおぼつかないものになってしまいます。


2024年11月15日金曜日

web検索からChatGPTへ

 From web searches to ChatGPT


ChatGPT is becoming indispensable for creating BlenderPython scripts and postgreSQL queries in my hobby activities, so I made a note of the current situation. I'm very interested to see in what areas of my hobby activities ChatGPT will be used in the future.


趣味活動におけるBlenderPythonスクリプト作成やpostgreSQLクエリ作成で、ChatGPT利用が不可欠になってきていますので、現状をメモしました。今後自分の趣味活動のどのような領域にChatGPT利用が広がるか興味津々です。


1 趣味活動におけるChatGPTの有効利用例

趣味活動(考古学習など)において次の分野のChatGPT利用が特段に有効で、かつ不可欠となっています。

1-1 BlenderPythonスクリプト作成

例えばBlenderで次のような立体グラフを作成する場合、データ(数量と座標値)があれば専用BlenderPythonスクリプトで一瞬で描画できます。


Blender画面

このBlenderPythonスクリプトを自力で作成する実務能力は残念ですが、現在の自分にありません。しかし、ChatGPTに支援を求めて完成しました。これまでに作成したBlenderPythonスクリプトは数十になり、整理してその都度活用しています。

1-2 Excel操作Pythonスクリプト作成

Excelファイルやcsvファイルを操作するPythonスクリプトをChatGPT支援で多量に作成しています。Excel操作すると複雑で手間のかかる作業もPythonスクリプトを使えば、一瞬でできる場合が多いことに気が付きました。

1-3 postgreSQLクエリ作成

postgreSQLでデータベースを操作するクエリをChatGPT支援で作成しています。

1-4 Windowsのエクスプローラー操作Pythonスクリプト

エクスプローラーに大量のフォルダーを作成したり、ファイルを生成配置したりするなどのPythonスクリプトをChatGPT支援で作成して必要に応じて活用しています。

1-5 自作計測ツールPythonスクリプト

自作座標読み取りツールPythonスクリプトをChatGPT支援で作成して活用しています。やりたいことをChatGPTに相談すれば、その回答がPythonスクリプトで帰ってくるので、便利さを実感しています。

1-6 OCR

発掘調査報告書の数値表などの画像をChatGPTでテキストに変換できるので、多用しています。列数の多い巨大数値表は誤謬が多いですが、列数の少ない表(画像)は行数が多くても精度がとてもよく、コピペできるテキストでアウトプットされるので、とても使い勝手がよいです。有吉北貝塚北斜面貝層の遺物リスト作成で大いに役立ちました。

1-7 画像の説明

遺物画像や考古学切手画像の説明をChatGPTで得ることができます。西欧文化にかかる画像はChatGPTは説明が得意です。

2 その他のChatGPT利用例

次のような例でChatGPTを利用したことがあります。各例は技術的に驚異的とも言えるものですが、自分の活動に照らすと、あまり魅力的なモノではありません。

2-1 文章や書類の要約

文章やリスト、書類の要約が「素晴らしい」出来ばえでできますが、自分の活動ではその技術を利用する場面がありません。表題づくりなども出来ばえはとても良いですが、自分は利用する気持になりません。

2-2 画像の生成・創作

画像の生成や創作はとても素晴らしく、驚愕すべき技術進歩です、考古学切手をChatGPT支援で自作して記事にしたこともあります。しかし、画像生成・創作は自分の興味外です。

2-3 翻訳

ChatGPTで翻訳を試しましたが、Google Translateの方が使い勝手がよいです。

3 自分にとってのChatGPT利用の妙味

自分にとってChatGPTはパソコン操作技術の家庭教師役になっています。この家庭教師は気兼ねしなくてすむので、とても使い勝手がよいです。相手が人間なら、「こんな質問したら恥ずかしい」というような感情が生まれる場面もあり得ますが、相手が人工知能ですから遠慮は無用です。また、ChatGPTから回答を得て、それを検討して、再質問することもありますが、いくら時間を待たせても同一日なら問題ありません。

ChatGPTを使っていて、最も良かったと思うのは、自分の勘違いに気づくような回答がChatGPTから多いことです。ChatGPTは回答本論だけでなく、説明的情報を加えてくることも多いので、助かります。web検索で判らないことを調べると、自分が勘違いしていると、どこまでも判らないことが多いのですが、ChatGPTはこれが少ないです。

4 これからのChatGPT活用法

自分にとって、これからのChatGPTを次のような場面で活用を試して、よければ意欲的に活用していくことにします。

4-1 画像分析技術の指南

例えば、人形塚古墳空中写真で「地割線」が目視で観察できますが、この地割線の抽出方法をChatGPTに相談してその技術的方法(例 Photoshopでの分析技法)を得ることができるのか、試してみることにします。もし、これがうまくゆけば、ChatGPTの活用分野が急拡大します。つまり、自分がやりたいことの方法を教えてもらうことができるのです。

4-2 BlenderGISの有効活用法指南

BlenderGISの有効活用法をまだよく知りません。BlenderとGISが統合しているのですから、驚異的な活用がありうると期待します。

4-3 2種ソフトの連携利用法指南

IllustratorとBlender、IllustratorとQGIS、postgreSQLとBlender、postgreSQLとQGISなどの連携利用法をChatGPTから引き出したいと思います。



フェルガナ盆地

 Fergana Basin


I enjoyed the Fergana Basin edition of "Travels in Uzbekistan" (serialized in the magazine "Geography") by Keiji Nakaie et al., and took notes on my impressions. The Fergana Basin is not a tourist destination, and the travelogue gives a glimpse into the real state of Uzbekistan.


中家惠二ほか「ウズベキスタン紀行」(雑誌「地理」連載記事)のフェルガナ盆地編を楽しみ、感想をメモしました。フェルガナ盆地は観光地ではなく、紀行文からウズベキスタンの本当の様子が伝わってきます。

以下、次の連載記事の感想です。

第11回「フェルガナ盆地 前編」(雑誌「地理」2024.10)

第12回・最終回「フェルガナ盆地 後編」(雑誌「地理」2024.11)

1 フェルガナ盆地


フェルガナ盆地の周辺

「フェルガナ盆地 前編」(雑誌「地理」2024.10)から引用


Google earth pro画面

フェルガナ盆地はウズベキスタンの東端に位置している盆地で、扇状地や断層地形など地形の見本市のような場所です。

フェルガナ盆地は日本からの通常観光旅行コースには入っていません。私も訪問していません。従って、以下の訪問記録は私にとって特段に興味深いものです。

2 日本語学校

訪問団一行が民間の日本語学校「NORIKO学級」を訪問した様子が書かれていて、興味を深めます。民間NPOによる日ウズ交流の一つの成果のようです。70人の若者が寄宿生活を送り日本語を学んでいるそうです。授業料は無料で、日本人教師もボランティアです。

ウズベキスタンの観光地には日本語を話す案内者や施設関係者が多くいますが、その多くがこのような民間学校で日本語を習得しているようです。

3 焼き物工房

フェルガナ郷土史博物館の観覧記と鮮やかな青(リシタンブルー)が特徴のリシタン陶器工房訪問記が書かれています。工房はよくある観光客向けコースを備えた場所のようですが、そこでの一行の活動が一挙手一投足まで詳しく書かれていて、工房訪問の臨場感が伝わってきます。


リシタンブルーのコバルト皿

「フェルガナ盆地 前編」(雑誌「地理」2024.10)から引用

4 織物工房

マルギランのシルク工場見学記がかかれています。一行の見学の様子が詳細のかかれていて、自分がまるで工場の見学コースにいるような錯覚すら覚えます。

5 ラグマン

麺料理ラグマン(ラグメン、ラグ麺)の由来とそのバラエティーある味の特徴について、詳しく記述されています。この文章を読んでいて、空腹だったこともあり、無性に塩ラーメンが食べたくなりました。写真でみると、ラグマンは見かけはラーメンというより、皿うどんやスパゲッティーに近いようです。

6 おわりに

中家惠二ほか「ウズベキスタン紀行」(雑誌「地理」連載記事)の感想ブログ記事を9月から11月までに、この記事を含めて8編書き、楽しませていただきました。「ウズベキスタン紀行」はとても充実していて、面白い著作でした。ウズベキスタンの現代世情を知る上で、価値ある事典的著作です。

この著作を贈っていただいたシルクロード旅行家中家惠二さんに感謝します。

なお、ブログ記事は読後感記事を装っていますが、半分は自分のウズベキスタン旅行思い出し記事であり、著者の皆さんには大変失礼だったかもしれないので、お詫びします。


2024年11月10日日曜日

有吉北貝塚北斜面貝層 軽石製品分布

 Distribution of pumice products in the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound


I created a document on the distribution of pumice products in the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound. It seems that pumice products were always kept with holes drilled through them and tied to clothing with string, and used to polish things. They are distributed in the valley head and downstream.


有吉北貝塚北斜面貝層の軽石製品分布資料を作成しました。軽石製品は穴を開けて紐を通して服などに結びつけて常備し、モノの研磨に使ったようです。分布は谷頭部と下流部に分かれます。

1 有吉北貝塚北斜面貝層 軽石製品分布

有吉北貝塚北斜面貝層 軽石製品分布

データ:発掘調査報告書

3DF Zephyr v7.531でアップロード


3Dモデルの画像


3Dモデルの動画

2 メモ

2-1 軽石製品


軽石製品

発掘調査報告書から引用

軽石製品は穴を開けて紐を通して服などに結びつけて常備し、モノの研磨に使ったようです。

2-2 分布

下記のゾーン区分図(感想図)に照らすと、軽石製品は谷頭ゾーンと下流ゾーンとガリー流路ゾーンに多く、中流ゾーンに少なく、北斜面貝層における平均的な遺物分布のように感じます。


有吉北貝塚北斜面貝層のゾーン区分と遺物移動の様子(感想図)

2024.11.06記事「有吉北貝塚北斜面貝層のゾーン区分と遺物移動の様子(感想図)





2024年11月9日土曜日

有吉北貝塚北斜面貝層 石製品分布

 Distribution of stone products in the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound


I created a document on the distribution of stone products in the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound. The distribution of three stone products determined to be ornamental items originated from dumping (burial) at the head of the valley, which is interesting because it differs from the distribution of shell ornaments.


有吉北貝塚北斜面貝層の石製品分布資料を作成しました。石製品のうち装飾品と判定されたもの3点の分布は谷頭部投棄(埋納)起源であり、貝製装飾品分布と異なるので、興味が生まれます。

1 有吉北貝塚北斜面貝層 石製品分布

有吉北貝塚北斜面貝層 石製品分布

データ:発掘調査報告書

3DF Zephyr v7.531でアップロード


3Dモデルの画像


3Dモデルの動画

2 メモ

2-1 石製品


石製品の例

発掘調査報告書では石製品として主に石棒、装飾品を扱っています。

2-2 分布

石製品のうち装飾品と判定されたもの3点の分布は谷頭部投棄(埋納)起源であり、貝製装飾品分布(ガリー谷下流部に密集)と異なるので、興味が生まれます。石製品全体でみても、貝製装飾品にみられるような顕著は下流密集分布は見られません。


石製品と貝製装飾品の分布


2024年11月7日木曜日

有吉北貝塚北斜面貝層 石皿分布

 Ariyoshikita Shell Mound North Slope Shell Layer Stone Plate Distribution


I created a data set on the distribution of stone plates in the shell layer on the north slope of the Ariyoshikita Shell Mound. The distribution of stone plates (all fragments) is clearly different from the distribution of grinding stones, which is interesting. Tools that are inseparable from the lives of the Jomon people show a different distribution pattern when buried.


有吉北貝塚北斜面貝層の石皿分布資料を作成しました。石皿(全て破片)の分布は磨石類分布と明らかに異なり興味を持ちます。縄文人生活では不可分の道具が、埋没モードでは異なる分布様相を呈します。

1 有吉北貝塚北斜面貝層 石皿分布

有吉北貝塚北斜面貝層 石皿分布

データ:発掘調査報告書

3DF Zephyr v7.531でアップロード


3Dモデルの画像


3Dモデルの動画

2 メモ

2-1 石皿


石皿の例(北斜面貝層出土以外も含まれています)

発掘調査報告書から引用

2-2 分布

石皿と磨石類はペアで利用されていたと考えることができます。食生活の必需品です。しかし、埋没モードでは異なる分布様相を呈します。


石皿分布と磨石類分布

有吉北貝塚北斜面貝層 磨石類分布

有吉北貝塚北斜面貝層 磨石類分布

 Distribution of grinding stones in the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound


I created a data set on the distribution of grinding stones in the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound. The distribution of grinding stones peaks near the head of the valley, and is similar to the distribution of scattered human bones. Is this false likeness? The distribution of grinding stones is clearly different from the distribution of chipped stone axes, which are the same stone product.


有吉北貝塚北斜面貝層の磨石類分布資料を作成しました。磨石類分布は谷頭部付近にピークがあり、散乱人骨分布と似ています。他人の空似でしょうか。磨石類分布は同じ石製品である打製石斧の分布とは明らかに異なります。

1 有吉北貝塚北斜面貝層 磨石類分布

有吉北貝塚北斜面貝層 磨石類分布

データ:発掘調査報告書

3DF Zephyr v7.531でアップロード


3Dモデルの画像


3Dモデルの動画

2 メモ

2-1 磨石類


磨石類例(北斜面貝層出土以外のものを含む)

発掘調査報告書から引用

2-2 分布の特徴

磨石類分布は谷頭部付近にピークがあり、散乱人骨分布と似ています。他人の空似でしょうか。磨石類分布は同じ石製品である打製石斧の分布とは明らかに異なります。磨石類が埋葬に関係しているかどうか予断を排して今後の検討課題とします。


参考 散乱人骨分布

有吉北貝塚北斜面貝層 散乱人骨分布


参考 打製石斧分布

有吉北貝塚北斜面貝層 打製石斧分布

2024年11月6日水曜日

有吉北貝塚北斜面貝層 磨製石斧分布

 Distribution of polished stone axes in the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound


I created a document on the distribution of polished stone axes in the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound. Although the number of polished stone axes excavated is smaller than that of chipped stone axes, I confirmed that the distribution is similar.


有吉北貝塚北斜面貝層の磨製石斧分布資料を作成しました。磨製石斧出土数は打製石斧より少ないですが、分布の様子は似通っていることを確認しました。

1 有吉北貝塚北斜面貝層 磨製石斧分布

有吉北貝塚北斜面貝層 磨製石斧分布

データ:発掘調査報告書

3DF Zephyr v7.531でアップロード


3Dモデルの画像


3Dモデルの動画

2 メモ

2-1 磨製石斧


磨製石斧例(北斜面貝層以外出土を含む) 発掘調査報告書から引用

2-2 分布


有吉北貝塚北斜面貝層の打製石斧分布と磨製石斧分布

磨製石斧出土数(57)は打製石斧(151)より少ないですが、分布の様子は似通っていることを確認しました。


有吉北貝塚北斜面貝層のゾーン区分と遺物移動の様子(感想図)

 Ariyoshikita Shell Mound North Slope Shell Layer Zone Division and Relic Movement (Impression Diagram)


I have compiled an impression diagram of the distribution of relics in the Ariyoshikita Shell Mound North Slope Shell Layer, showing the zone division by function and the movement of relics. These impressions are based on the examination of the distribution of relics in the north slope shell layer over the past few years. I will use these impressions (problem awareness) as a springboard to accelerate my learning.


有吉北貝塚北斜面貝層の遺物分布について、機能によるゾーン区分と遺物移動の様子を感想図としてまとめて見ました。過去数年間の北斜面貝層遺物分布検討に基づく感想です。この感想(問題意識)を踏み台にして学習を加速することにします。

1 有吉北貝塚北斜面貝層のゾーン区分と遺物移動の様子(感想図)


有吉北貝塚北斜面貝層のゾーン区分と遺物移動の様子(感想図)


有吉北貝塚北斜面貝層のゾーン区分と遺物移動の様子(感想図)

2 メモ

2-1 4ゾーン区分

ガリー侵食で形成された急斜面に遺物が投棄、埋納され、人骨が埋葬されたと考えられます。急斜面ですから、遺物は重力と流水の営力で下流に移動します。急斜面における投棄・埋納・埋葬が行われたゾーンを3つに区分しました。

投棄・埋納・埋葬された遺物は間欠的に発生する流水(イメージ:年に1~2回、あるいは数年に1回の大雨で生じる強いガリー水流)で下流にガリー流路に沿って移動します。この流路空間を独立した4番目のゾーンとして考えます。

谷頭ゾーンで投棄された土器片がガリー流路の最下流まで運ばれていることは既に確認してあります。

2-2 谷頭ゾーン

ガリー流路谷頭部に位置していて、遺物投棄・遺物埋納・人骨埋葬が活発に行われ、遺物出土量が特段に多いゾーンです。

2-3 中流ゾーン

尾根によりガリー流路が狭窄した部分の直下域で、遺物投棄量は少なく、埋納や埋葬は顕著ではありません。北斜面貝層ではあまり利用されていないゾーンです。そのため中流ゾーン地先のガリー流路空間では遺物出土量が減少します。

2-4 下流ゾーン

遺物の投棄、埋納が行われていますが、人骨埋葬はほとんど観察できません(散乱人骨出土が低調)。

下流ゾーンには急斜面だけでなく、平坦面が存在していた時期があり、儀礼空間として使われていた可能性が濃厚です。(上流から流されてきたのでなく、この場に埋納されたと想定できる)イモガイ製腰飾などが出土しています。

2-5 ガリー流路ゾーン

間欠的水流により上流から運ばれてきた遺物が出土します。有吉北貝塚出土の最大級土器294番(加曽利EⅡ式土器土器)は谷頭ゾーンから流路ゾーン最下流まで連続的に分布します。また、ガリー流路ゾーンの下流部では、古い土器が出土する層位の方が新土器が出土する層位より上位に位置していて、見かけ上、逆転現象を呈します。これは、時間の経過のなかで、谷頭ゾーンの浸食により古い土器片が流され、下流で新しい土器片堆積層の上に堆積した結果であり、ガリー流路縦断形が平滑化しているなかで生まれた現象であると理解できます。


2024年11月5日火曜日

有吉北貝塚北斜面貝層 打製石斧分布

 Distribution of chipped stone axes in the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound


I created a data on the distribution of chipped stone axes in the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound. It is interesting to know where the chipped stone axes were dumped and how they were moved.


有吉北貝塚北斜面貝層の打製石斧分布資料を作成しました。打製石斧がどこで投棄され、どのように移動したのか、興味が深まります。

1 有吉北貝塚北斜面貝層 打製石斧分布

有吉北貝塚北斜面貝層 打製石斧分布

データ:発掘調査報告書

3DF Zephyr v7.531でアップロード


3Dモデルの画像


3Dモデルの動画

2 メモ

2-1 打製石斧


打製石斧例 発掘調査報告書から引用

2-2 打製石斧の分布

グリッド別に見て多数の打製石斧が出土しているのはガリー谷下流域です。この事象がガリー谷谷頭で投棄された打製石斧が水流で運ばれてきて、貯まったものであるのか、下流域で投棄されたものが集まったものであるのか、この分布図だけからでは判断できません。次のステップ、つまり貝層分布の詳細と関連付けた打製石斧3D座標で検討すれば、分布の意味が判明するに違いありません。

次の記事で、打製石斧と磨製石斧の分布に相違が見られるのか、検討します。


有吉北貝塚北斜面貝層 楔形石器分布

Distribution of cuneiform stone tools in the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound


A distribution map of cuneiform stone tools in the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita shell mound was created. They are distributed on both the upstream and downstream sides of the shell layer on the northern slope, and the downstream side is an interesting area where many ritual artifacts have been found, leaving a gap.


有吉北貝塚北斜面貝層の楔形石器の分布図を作成しました。北斜面貝層の上流側と下流側に分かれて分布し、下流側では儀礼的遺物多出域で空白となっていて、興味が生まれます。

 1 有吉北貝塚北斜面貝層 楔形石器分布

有吉北貝塚北斜面貝層 楔形石器分布

データ:発掘調査報告書

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3Dモデルの画像


3Dモデルの動画

2 メモ

2-1 楔形石器


楔形石器の例(南斜面貝層出土例)

発掘調査報告書から引用

発掘調査報告書には北斜面貝層出土の楔形石器の実測図は掲載されていないようです。

2-2 分布の特徴

ガリー谷の上流側(画面左側)と下流側(画面右側)に分かれて分布しているように観察できます。下流側分布は中空部分があり気になります。この中空部分には儀礼的遺物が多出していますから、そこに実用道具の楔形石器が分布しないことは、「棲み分け」みたいな感じを受け分布上の興味が増します。今後の総合的な遺物分布検討が楽しみになります。

3 有吉北貝塚北斜面貝層 OEF分布

発掘調査報告書ではOEFとは楔形石器の形成に伴って作出された剥片のことであると説明されています。遺跡全体で、楔形石器は581点、OEFは1022点出土しています。しかし、北斜面貝層のOEF出土数は9点となっていて、異常です。これは本来の分布特性ではなく、調査における資料掲載もれとか、分類方法の途中変更などに起因している一種のミスであると考えます。

有吉北貝塚北斜面貝層 OEF分布

データ:発掘調査報告書

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4 有吉北貝塚北斜面貝層学習の再開における感想

短期集中学習としての千葉市人形塚古墳学習に10月一杯取り組みました。いつもののんべんだらりとしたブログ記事づくりとは違い、特段に学習を集中した結果、予期した以上の進展となり、次のステップまでしばらく活動を区切ることにしました。

そこで、1ヵ月間手を離れていた有吉北貝塚北斜面貝層学習に取り組み始めました。1ヵ月間の休憩の後の学習取組はかなり新鮮な感情でスタートすることができました。これまでは当面の作業が念頭から離れることがなく、作業連続の波に呑まれたような生活でした。しかし、1ヵ月ぶりに北斜面貝層学習に戻ってみると、学習方向がよく見え、学習意欲も強まり、物事の「できる」感が強まっています。

同時に、これまでは考えることなく出来ていた一連の実務作業が、空では思い出せません。作業ステップをもう一度メモして、確認して進めなければできません。これは仕方がないことです。

当面は次の実務作業を継続して、遺物台帳と発掘調査報告書掲載遺物リストを総合したデータベース作成を急ぐことにします。

●報告書掲載遺物リスト(石器関連)のデータベース化(postgreSQL作業)

・OCR作業

・postgreSQL作業

●報告書掲載遺物リスト(石器関連)のBlender棒グラフ作成

・「Excel名寄せ.py」を使ったグリッド別頻度分布資料作成

・「グリッド座標書き込み.py」を使ったグリッド頻度分布表に座標追記。

・Blenderで「CUBE配置90%1ステップ総数.py」を使った作図。

・Blenderで表題を「移動回転スケール変更.py」を使って配置。

2024年11月3日日曜日

千葉市人形塚古墳 当初形状復元模式モデル

 Chiba City Ningyozuka Tomb: Model of the original shape


I have studied the restoration of the original shape of the Ningyozuka Tomb in Chiba City, and based on the results, I have created a model of the restoration. There is an artificial space on the left and an upper terrace on the right, and the shape of the tomb is not completely symmetrical. The top of the front part is higher than the top of the rear circular mound.


千葉市人形塚古墳の当初形状復元を検討して、その結果により復元模式モデルを作成しました。左側に造出的空間が、右側に上段テラスがあり、古墳形状は完全な対称形になっていません。前方部墳頂の方が後円部墳頂より高くなっています。

1 千葉市人形塚古墳 当初形状復元模式モデル

千葉市人形塚古墳 当初形状復元模式モデル

垂直比率:×3.0


説明図

地図は沼澤豊氏作成「千葉市人形塚古墳企画図」を引用

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3Dモデルの画像


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2 メモ

千葉市人形塚古墳の当初形状復元を想定して、その模式モデルを作成しました。

左側には旧地表面を利用した造出のような空間があります。

テラスは前方部前面斜面には無いようです。右側には上段テラスがあり、埴輪展示の演出効果を高めています。

盛土は大きく2回に分けて実施され、その場所に小段が残されたようです。

前方部墳頂の方が後円部墳頂より高くなっています。


2024年11月2日土曜日

加曽利貝塚博物館企画展「あれもE これもE 加曽利E式土器 総括編」の観覧

 Visiting the Kasori Shell Mound Museum special exhibition "This is E, That is E: Kasori E-type pottery, general edition"


I visited the Kasori Shell Mound Museum special exhibition "That is E, That is E: Kasori E-type pottery, general edition" to commemorate the 100th anniversary of the excavation. The pottery exhibits, explanatory panels, and explanatory pamphlets are very comprehensive. This is a rare opportunity for me to learn about Kasori E-type pottery.


発掘100周年を記念する加曽利貝塚博物館企画展「あれもE これもE 加曽利E式土器 総括編」を観覧しました。土器展示、説明パネル、解説パンフレットがとても充実しています。自分にとってまたとない加曽利E式土器学習機会到来です。

1 土器展示

7つのショーケースを使って73点の土器が時期順を基本に展示されています。


会場入口


土器展示ショーケース


土器展示ショーケース

2 説明パネル

今回の企画展は過去とくらべて説明パネルの充実度が光っています。


説明パネル例

3 解説パンフレット


解説パンフレット表紙

無料で配布されている解説パンフレットに全展示土器写真とほとんどの説明パネルが掲載されていて、コンパクトな加曽利E式土器百科事典の様相を呈しています。とても充実していて、デザイン印刷もgoodです。

4 感想

今回の訪問は自分にとっては偵察的訪問であり、展示の状況を確認するためのものでした。3Dモデル作成用撮影は加曽利EⅡ式土器1点だけにとどまりました。今回観覧の結果を踏まえて、この企画展を活用した加曽利E式土器学習のイメージが出来上がりましたので、2025年3月2日終了までに数回訪問して、加曽利E式土器学習を深めることにします。

学習は次の手順で行うことにします。

ア 今回展示土器分類毎に展示土器をじっくり観察して、主要なものについて3Dモデルを作成します。

今回展示土器の分類

1 中峠類型

2 加曽利EⅠ式土器

3 加曽利EⅡ式土器

4 他地域影響土器(加曽利EⅡ式期)

4-1 大木系土器

4-2 連弧文土器

4-3 曽利式土器

4-4 折衷する土器

5 加曽利EⅡ~Ⅲ式土器

6 加曽利EⅢ式土器

7 加曽利EⅣ式土器

8 加曽利EⅤ式土器

9 (参考)北白川C式

イ 過去「あれもE…」企画展で作成した3Dモデルを今回土器分類で整理します。

ウ 加曽利EⅡ式土器からEⅢ式土器への移行変化について特段に詳しく観察します。(有吉北貝塚北斜面貝層学習に結びつけるため。)


2024年10月ブログ活動のふりかえり

 Looking back on blog activities in October 2024


I looked back on the activities of the blog "HANAMIGAWA RYUIKI wo ARUKU" in October 2024.

My activities in October were almost entirely focused on learning about Ningyozuka Kofun in Chiba City. I used a 3D model created from a contour map of the kofun as a tool to carry out my learning. I was lucky to come across Yutaka Numazawa's research into the restoration of kofun design principles. I even reached the point of starting to consider the 3D model of the restoration.


ブログ「花見川流域を歩く」の2024年10月活動をふりかえりました。

10月活動は、千葉市人形塚古墳学習にほぼ終始。古墳等高線図から作成した3Dモデルをツールに学習を展開。沼澤豊さんの古墳設計原理復元研究に出会えラッキー。復元3Dモデルの検討入口まで到達。

1 ブログ「花見川流域を歩く」

・2024年10月の記事数は28です。

・千葉市人形塚古墳等高線図から3Dモデルを作成して、それをツールに沼澤豊さんの古墳設計原理復元研究の学習を深めました。沼澤豊さんの手によって24等分値という当該古墳の基準スケールが明らかになり、それをもって説明された千葉市人形塚古墳形状の歯切れの良さに感動しました。ぐにゃぐにゃの等高線図から24等分値で構成される古墳諸元が抽出される様子は魔法のようです。

・千葉市人形塚古墳から出土した地割線の意義について、空中写真判読や3Dモデル検討から、発掘調査報告書や沼澤豊さんの見解と微妙に異なる結論が得られたプロセスを大いに楽しみました。

・ウズベキスタン関連記事を6編書きました。

・儀礼学習記事を1編書きました。

2 ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」

・早朝散歩記事を2編書きました。

3 2024年10月活動の特徴

3-1 千葉市人形塚古墳学習

千葉市人形塚古墳学習を短期集中で取り組みました。沼澤豊さんの論文「千葉市人形塚古墳のいわゆる地割線について」(2008、千葉県教育振興財団文化財センター「研究連絡誌」)に出会えて、その先端的研究を学習できたことはラッキーでした。幸先のよい学習スタートとなりました。この論文で得た知識(24等分値=当該古墳の基準スケール)を垂直方向にも援用して復元3Dモデルの検討入口まで到達できました。

3-2 他の学習

有吉北貝塚北斜面貝層学習は人形塚古墳学習に席を譲り休みました。

儀礼学習および展示物3Dモデル作成活動を行いました。

4 2024年11月活動の展望

4-1 千葉市人形塚古墳学習

千葉県教育庁森宮分室に許可申請している空中写真閲覧が実現すれば、空中写真分析を行い、古墳形状等の認識を深め、古墳の当初形状復元3Dモデルを作成することにします。短期集中学習をまとめることにします。

4-2 有吉北貝塚北斜面貝層学習

古墳学習で獲得した等高線から地形3Dモデルを作成する技術を利用して、地山等高線図を3Dモデル化して、北斜面貝層の器形状の理解を深めることにします。貝層分布(セクション図情報)の3Dモデル化のあり方について検討します。

4-3 儀礼学習

儀礼学習を継続します。

参考

ブログ「花見川流域を歩く」2024年10月記事 〇は閲覧の多いもの

ブログ「花見川流域を歩く 自然・風景編」


2024年10月 Sketchfabに投稿した3Dモデル


2024年10月 YouTubeに投稿した動画


2024年10月 ブログ「花見川流域を歩く」投稿記事に掲載した画像