2025年6月23日月曜日

考古学切手「モラヴィアのヴィーナス」

 Archaeological stamp "Venus of Moravia"


In my collection of archaeological stamps, I came across the "Venus of Moravia" stamp issued in 2006 by Slovakia, and enjoyed the image. The mammoth ivory Venus statue stands out against the gold background and the repeating patterns on both sides.


考古学切手蒐集の中でスロバキア2006年発行切手「モラヴィアのヴィーナス」を入手して、その画像を楽しみました。マンモス牙製ヴィーナス像が金色の背景と左右の繰り返し模様で際立っています。

1 考古学切手「モラヴィアのヴィーナス」


考古学切手「モラヴィアのヴィーナス」

スロバキア2006年発行、38スロバキア・コルナ

紀元前22800年

スロバキア科学アカデミー考古学研究所(ニトラ)

切手の大きさ:4.4㎝×5.4㎝

2 メモ

原物はマンモス牙製で高さ約7.6㎝です。。

出土地:スロバキアのモラヴァニ・ナド・ヴァーホム(Moravany nad Váhom)近郊で発見されました。

背景が金色で左右に繰り返し模様(おそらく当時の装飾模様を意識した模様)があり、ビーナス像が際立っています。

ヴィレンドルフのヴィーナスなどと同様の文化圏の作品とされています。


考古学切手「ヴィレンドルフのヴィーナス」

オーストリア2008年発行考古学切手。レンチキュラー印刷(微細レンズ集合によりビーナスが背景の中で立体的に見える、さらに背景の背景でビーナスの影が動く)、7㎝×7.5㎝。

2021.08.06記事「ヴィレンドルフのヴィーナス切手と石偶



イランの防災遊水ダムの集水域

Catchment area of ​​a flood-prevention dam in Iran


I read the article "Iranian clothing" in the April issue of Geography magazine and learned about women's hijab in particular.


Unrelated to this article, I had fun tracing the catchment area of ​​a flood-prevention dam near the salt dome.


雑誌地理4月号記事「イラン人の服装」を読んで、特に女性のヒジャブ着用について学習しました。

この記事とは無関係ですが、岩塩ドーム付近にある防災遊水ダムの集水域をなぞって遊んでみました。

1 イランの防災遊水ダムの集水域

イランの防災遊水ダムの集水域

マザイジャン近くのダラブダムの集水域を白線で表示

地形3Dモデルは「イランの岩塩ドーム付近の地形(干渉色バージョン)」で、その諸元は次の通り

Vertical ratio: ×3

Attributions

Generator: DEM Net Elevation API - https://elevationapi.com

Mesh reduction: geometry3Sharp (GradientSpace, Ryan Schmidt) BSL 1.0 License - https://github.com/gradientspace/geometry3Sharp/blob/master/LICENSE

Digital Elevation Model: AW3D30 OpenTopography - https://opentopography.org/

Imagery: MapBox Satellite Street - https://www.mapbox.com

テクスチャ画像の干渉色化 - https://ymd5022002.github.io/map-art-jp/tools/index.html

3DF Zephyr v8.011でアップロード


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像

2 メモ

雑誌地理4月号記事、高安克己著「イラン人の服装」を読んで、特に女性のヒジャブ着用について学習しました。現在では女性がヒジャブ着用に違反したばあい、むち打ちの刑に処せられることが決まっているそうです。

3 マザイジャン近くのダラブダムの集水域

地形3Dモデル「イランの岩塩ドーム付近の地形(干渉色バージョン)」を眺めていると、マザイジャン近くに堰堤3本からなる河川施設があり、興味を持ちました。Google earthで眺めてみると貯水した状況の写真を得ることができました。


マザイジャン付近のダラブダム Google earthから引用


マザイジャン付近のダラブダム Google earthから引用


マザイジャン付近のダラブダム Google earthから引用


マザイジャン付近のダラブダムの様子 Google earthから引用


マザイジャン付近のダラブダムの位置 Google earthから引用

この河川施設の意義について、当初は農業用の貯水ダムかもしれないと考えたのですが、つぎのような情報をGoogle earthで確認し、防災遊水池であると判断しました。

1 ダムからつながる農業水利施設が存在しない。

2 農地の水利施設は湧水(地下水くみ上げ?)からパイプで引水している様子が観察できる。

3 ダム下流にダム建設に起因すると考えられる農地拡大が観察できない。

4 ダムの構造が単純で増水時に上流ゲートから水が自然流入し、ダムの水はそのまま下流ゲートから流出するタイプである。上下ゲートに水位調節機能がない。つまり通常の遊水池構造である。

なぜか、この防災遊水池の集水域を知りたくなり、地形3Dモデルに流域界を白線でなぞってみました。

別の岩塩ドームを流域に持つ小河川の下流には耕地がなく、岩塩ドームの存在が耕地開発に悪影響を与えていることを確認できました。


岩塩ドーム流域では耕地開発ができない 

2025年6月21日土曜日

陥穴のシカ猟想像図

 Imaginary image of deer hunting in a sinkhole


I placed a 3D model of a deer in a 3D model of a sinkhole and created an imaginary image of a deer hunting where the deer has fallen and is unable to move. The deer's feet are hanging in the air, so it cannot escape.


陥穴3Dモデルにシカ3Dモデルを配置して、シカが落ちて身動きできなくなったシカ猟想像図を作成しました。シカの足は宙に浮いているので、脱出できません。

1 陥穴のシカ猟想像図


陥穴のシカ猟想像図


陥穴のシカ猟想像図


陥穴のシカ猟想像図


陥穴のシカ猟想像図


陥穴のシカ猟想像図


陥穴原図(有吉北貝塚発掘調査報告書から引用)

2 メモ

この想像図を作成して次の問題意識を持つことができました。

1 陥穴の構造から、捕獲していたシカの大きさを逆算できる可能性があります。

2 陥穴にシカを誘導していた柵の存在があったのではないかと想像します。柵跡が発掘調査報告書掲載写真などにあるか。(大膳野南貝塚では陥穴誘導柵と考えられる穴跡がありました。)

3 陥穴の掘り方には専門技術(専門道具)が伴っていたと考えられます。体を入れられないだけでなく、手も届かない穴の深部をどのように掘削したのか、穴には専門道具を使った跡が残っているのか、興味が深まります。将来、手の届かない深部の掘削作業の様子を人3Dモデルで表現することにします。

3 技術メモ

シカ3DモデルはSketchfabのHuargennさんのDeerを利用させていただきました。脚部を編集しています。

動物や人の動き、ポーズを3Dモデルで表現する技術が自分には全くないので、これからその技術を習得することにします。

2025年6月20日金曜日

イランの岩塩ドーム付近の地形(干渉色バージョン)

 Terrain near the salt domes in Iran (interference color version)


I learned about the state of modern Iranian society by reading the article "Life and Religion of the Iranian People" in the April issue of Geography magazine. The article is memorable for the smiling faces of Iranians before the war.


Unrelated to the article, I had fun creating a terrain near the salt domes in Iran (interference color version) using an interference color conversion tool (Map Art Institute).


雑誌地理4月号記事「イランの人々の暮らしと宗教」を読んで現代イラン社会の様子について学習しました。戦争前のイラン人笑顔が印象的な記事です。

記事とは無関係ですが、干渉色変換ツール(地図アート研究所)を利用して、イランの岩塩ドーム付近の地形(干渉色バージョン)の作成を楽しみました。

1 イランの岩塩ドーム付近の地形(干渉色バージョン)

イランの岩塩ドーム付近の地形(干渉色バージョン)

Terrain near a salt dome in Iran (Interference color version)

Vertical ratio: ×3

Attributions

Generator: DEM Net Elevation API - https://elevationapi.com

Mesh reduction: geometry3Sharp (GradientSpace, Ryan Schmidt) BSL 1.0 License - https://github.com/gradientspace/geometry3Sharp/blob/master/LICENSE

Digital Elevation Model: AW3D30 OpenTopography - https://opentopography.org/

Imagery: MapBox Satellite Street - https://www.mapbox.com

テクスチャ画像の干渉色化 - https://ymd5022002.github.io/map-art-jp/tools/index.html

3DF Zephyr v8.011でアップロード


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像

2 メモ

雑誌地理4月号記事、中家惠二著「イランの人々の暮らしと宗教」を読んで現代イラン社会の様子について学習しました。イランの人々の明るい笑顔の鮮やかなカラー写真が多く、現在(2025.06.20)のイスラエル-イラン戦争戦況報道の重圧感あふれる報道と対照的です。

記事とは関係ありませんが、干渉色変換ツール(地図アート研究所 所長 やまだこーじ)を利用して、イランの岩塩ドーム付近の地形(干渉色バージョン)の作成を楽しみました。

テクスチャ画像を干渉色化することによって、地形3Dモデルの細部がイキイキとして自己主張しだして、全体の迫力が増大します。

テクスチャ画像の干渉色化は次のステップで行いました。


テクスチャ画像の干渉色化


2025年6月18日水曜日

イランの岩塩ドーム付近の地形

 Topography near the salt domes in Iran


I learned about Iranian society by reading the article "The Mystery of Iranian Smiles and Greetings" in the April issue of the magazine Geography. With the outbreak of the Israel-Iran War, this article will gain new significance as a pre-war record. I created a 3D model of the topography near the salt domes using the DEM-Net Elevation API, and enjoyed observing the topography that cannot be observed in Japan.


雑誌地理4月号記事「イラン人の笑顔と挨拶の謎」を読んで、イラン社会の様子について学習しました。イスラエル-イラン戦争が勃発し、この記事は戦争前記録としての新しい意義が生まれるでしょう。記事とは関係ありませんが、岩塩ドーム付近地形3DモデルをDEM-Net Elevation APIで作成して、日本では観察できない地形の観察を楽しみました。

1 イランの岩塩ドーム付近の地形

イランの岩塩ドーム付近の地形

Terrain near a salt dome in Iran

Vertical ratio: ×3

Attributions

Generator: DEM Net Elevation API - https://elevationapi.com

Mesh reduction: geometry3Sharp (GradientSpace, Ryan Schmidt) BSL 1.0 License - https://github.com/gradientspace/geometry3Sharp/blob/master/LICENSE

Digital Elevation Model: AW3D30 OpenTopography - https://opentopography.org/

Imagery: MapBox Satellite Street - https://www.mapbox.com

Uploaded with Elevation API - https://elevationapi.com


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像

2 メモ

雑誌地理4月号記事、高安克己著「イラン人の笑顔と挨拶の謎」を読んで、イラン社会の様子について学習しました。イスラエル-イラン戦争が勃発し、この記事は戦争前記録としての新しい意義が生まれるでしょう。

記事とは関係ありませんが、岩塩ドーム付近地形3DモデルをDEM-Net Elevation APIで作成して、日本では観察できない地形の観察を楽しみました。

陥穴TP008(千葉市有吉北貝塚)3Dモデル

 3D model of TP008 (Ariyoshikita Shell Mound, Chiba City)


I created a 3D model of a type of trap that restricts animals from moving in a small space.


動物を狭い空間で身動きさせないタイプの陥穴の3Dモデルを作成しました。

1 陥穴TP008(千葉市有吉北貝塚)3Dモデル

陥穴TP008(千葉市有吉北貝塚)3Dモデル


発掘調査報告書資料

3DF Zephyr v8.011でアップロード


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像

2 メモ

3本の輪郭線(べジェ曲線)に1本の補助曲線を加えてBlender3Dビューポートに配置し、アドオンCurves To Meshで土坑壁面3Dモデルを作成し、その3Dモデルに底面の面貼りと台地面造形(辺ループのブリッジ)を行いました。最上位開口部輪郭線は断面標高差を表現するために、約2度の傾斜を設けています。


事前作業図

将来的には動物が歩いてきて、この陥穴に落ちて、身動きできなくなる状況の3Dモデル(動画)を作成することにします。


2025年6月16日月曜日

イラン縦貫鉄道のルートとなっているアラーク南西山地地域

 The mountainous area southwest of Arak City, which is the route of the Trans-Iranian Railway


I learned about transportation in Iran by reading the article "Transportation in Iran" in the April issue of Geography magazine. I was interested in the Trans-Iranian Railway, which is a World Heritage Site, and created a 3D model of the terrain in the mountainous area southwest of Arak City using the DEM-Net Elevation API, and enjoyed looking at the relationship between the trans-Iranian railway track and the terrain.


雑誌地理4月号記事「イランの交通事情」を読んで、イランの交通について学習しました。世界遺産となったイラン縦貫鉄道に興味を持ち、アラーク南西山地地域の地形3DモデルをDEM-Net Elevation APIでつくり、縦貫鉄道軌道と地形との関係を眺めて楽しみました。

1 イラン縦貫鉄道のルートとなっているアラーク南西山地地域

イラン縦貫鉄道のルートとなっているアラーク南西山地地域

The mountainous area southwest of Arak city, which is the route of the Iranian trans-Iranian railway

Vertical ratio: ×3

Attributions

Generator: DEM Net Elevation API - https://elevationapi.com

Mesh reduction: geometry3Sharp (GradientSpace, Ryan Schmidt) BSL 1.0 License - https://github.com/gradientspace/geometry3Sharp/blob/master/LICENSE

Digital Elevation Model: AW3D30 OpenTopography - https://opentopography.org/

Imagery: OpenTopoMap - Map data: © <a href="https://www.openstreetmap.org/copyright">OpenStreetMap</a> contributors, <a href="http://viewfinderpanoramas.org"> SRTM</a> | Map style: &copy; <a href="https://opentopomap.org" > OpenTopoMap</a> (<a href="https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/" > CC-BY-SA</a>)


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像

2 メモ


イラン縦貫鉄道のルート Wikipediaから引用


イラン縦貫鉄道のルート


3Dモデルの場所

雑誌地理4月号記事、児井正臣著「イランの交通事情」を読んで、イランの交通について学習しました。世界遺産となったイラン縦貫鉄道は最近立て続けに何回か「世界の旅」的TV番組で見て興味を持ちました。そのルートをOpenTopoMapで追い、アラーク南西山地地域の地形3DモデルをDEM-Net Elevation APIでつくり、縦貫鉄道軌道と地形との関係を眺めて楽しみました。


2025年6月15日日曜日

有吉北貝塚北斜面貝層の遺物分布図座標入力作業日誌(2025.06.15)

 Work log for inputting coordinates of artifacts on the distribution map of the shell layer on the north slope of the Ariyoshi Kita shell mound (2025.06.15)


We are currently working on obtaining planar coordinates of artifacts from the distribution map of artifacts on the shell layer on the north slope of the Ariyoshi Kita shell mound, and obtaining 3D coordinates by combining them with the elevation values ​​already obtained. We have reached the first milestone, so we have recorded the work log. The 3D distribution of 2991 artifacts near the head of the gully erosion terrain valley has been newly revealed.


有吉北貝塚北斜面貝層の遺物分布図から、遺物の平面座標を取得し、既に取得している標高値と合わせて3D座標を取得する活動を進めています。最初の区切りを迎えましたので作業日誌を記録しました。ガリー侵食地形谷頭部付近2991遺物の3D分布が新たに明らかとなりました。

1 有吉北貝塚北斜面貝層の遺物3D分布データ(2025.06.15現在)

有吉北貝塚北斜面貝層の遺物3D分布データ(2025.06.15現在)

3DF Zephyr v8.011でアップロード


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像

2 メモ

Ⅰブロックの遺物出土がある全11グリッドについて、遺物分布図から遺物平面座標を取得し、既に遺物台帳から取得してある標高値と合わせて2991遺物の3D座標を取得しました。なお、遺物小破片等重要性の低い遺物は遺物台帳に複数が一括記載され標高値が記録されていません。この一括記載遺物は遺物分布図にも記載されていません。このような事情で3D座標がそろわない遺物件数は今回作業分で384件あります。

今回作業は煩雑な作業工程をいかに効率化するかという観点から取組みました。以前と較べるとかなり作業効率がよくなってきましたが、まだまだ作業効率化できる部分がありそうです。

今回作業分2991データを分析すれば有用な情報をいろいろと得ることができると考えますが、その取組みは今後の楽しみに残して置き、座標入力作業を急ぐことにします。


陥穴の逆茂木設置イメージ

 Image of abatis installed in a sinkhole


A 3D model of an abatis installed in a sinkhole was created. The abatis is thought to be a device that digs into the body of a fallen animal, making it difficult for the animal to move around in a narrow space and escape from the hole.


陥穴に逆茂木を設置したイメージ3Dモデルを作成しました。逆茂木は落ちた動物の体に食い込み、狭い空間で動物が身動きして穴から脱出することを困難にする装置と考えられます。

1 陥穴の逆茂木設置イメージ

陥穴の逆茂木設置イメージ

陥穴状土坑TP009(千葉市有吉北貝塚)3Dモデルに逆茂木イメージを追記

3DF Zephyr v8.011でアップロード


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像

2 メモ

逆茂木の太さや高さは、落ちた動物の体に食い込み、狭い空間で動物が身動きできなくなり、穴から脱出できなくなる機能をイメージして、その効果が得られる条件を想定して設置しました。


2025年6月14日土曜日

陥穴状土坑TP009(千葉市有吉北貝塚)3Dモデル

 3D model of the sinkhole-shaped earth pit TP009 (Ariyoshi Kita Shell Mound, Chiba City)


As the first example of the Jomon ruins 3D model creation mastery project, I created a 3D model of the simplest type of pit.


縄文遺構3Dモデル作成習熟プロジェクトの最初事例として、最も単純形の陥穴状土坑の3Dモデルを作成しました。

1 陥穴状土坑TP009(千葉市有吉北貝塚)3Dモデル

陥穴状土坑TP009(千葉市有吉北貝塚)3Dモデル


発掘調査報告書資料

3DF Zephyr v8.011でアップロード


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像

2 メモ

5本の輪郭線(べジェ曲線)をBlender3Dビューポートに配置し、アドオンCurves To Meshで土坑壁面3Dモデルを作成し、その3Dモデルに底面の面貼りと台地面造形(辺ループのブリッジ)を行いました。5本の輪郭線のうち、最上位開口部輪郭線は断面標高差を表現するために、2度の傾斜を設けました。


事前作業図

落ちた動物に尖った槍状木製杭が刺さる仕掛けの陥穴のようです。

将来的には動物が歩いてきて、陥穴に落ちて槍状木製杭に刺さる様子のアニメ作成までの3D技術を獲得することにします。


2025年6月11日水曜日

イランのシールジャーン付近のカレーズ分布地形

 Karez distribution topography near Sirjan, Iran


I learned about Iran's karez (qanat) by reading the article "Home of Karez" in the April issue of Geography magazine. When I was looking at opentopomap, I was surprised to see that the distribution of karez was displayed on a map, so I immediately created a 3D model with the DEM-Net Elevation API and enjoyed it.


雑誌地理4月号記事「カレーズの本場」を読んで、イランのカレーズ(カナート)について学習しました。opentopomapを眺めていると、なんとカレーズ分布が地図に表現されていて、早速DEM-Net Elevation APIで3Dモデルを作成して楽しみました。

1 イランのシールジャーン付近のカレーズ分布地形

イランのシールジャーン付近のカレーズ分布地形

Vertical ratio: ×3


カレーズの様子(Google map 拡大画像)

Attributions

Generator: DEM Net Elevation API - https://elevationapi.com

Mesh reduction: geometry3Sharp (GradientSpace, Ryan Schmidt) BSL 1.0 License - https://github.com/gradientspace/geometry3Sharp/blob/master/LICENSE

Digital Elevation Model: SRTM_GL3 OpenTopography - https://opentopography.org/

Imagery: OpenTopoMap - Map data: © <a href="https://www.openstreetmap.org/copyright">OpenStreetMap</a> contributors, <a href="http://viewfinderpanoramas.org"> SRTM</a> | Map style: &copy; <a href="https://opentopomap.org" > OpenTopoMap</a> (<a href="https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/" > CC-BY-SA</a>)


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像

2 メモ


シールジャーン付近のカレーズ分布(opentopomap)

雑誌地理4月号記事、今村遼平著「カレーズの本場」を読んで、イランのカレーズ(カナート)について学習しました。opentopomapを眺めていると、なんとカレーズ分布が青線で地図に表現されています。シールジャーン付近では密集してつくられたカレーズの様子が表現されています。早速DEM-Net Elevation APIで3Dモデルを作成してカレーズ分布事象観察を楽しみました。

3Dモデルを作成すると、カレーズは自分が想像していたよりも平坦な地形につくられています。以前モロッコでカナートを見学した時も地形があまりにも平坦で違和感をおぼえたのですが、よくあるデフォルメされたカナート断面図に自分が騙されていることにようやく気が付きました。


モロッコで見学したカナート


モロッコで見学したカナート

参考 ブログ「世界の風景を楽しむ」過去記事

2017.12.07記事「モロッコのカナート1

2017.12.08記事「モロッコのカナート2

2018.08.22記事「トルファン盆地


2025年6月10日火曜日

イランの農業

 Agriculture in Iran


I learned about agriculture in Iran by reading the April issue of Geography magazine's article "Agriculture and Soil in Iran." While looking at Google Earth Pro, an agricultural dam caught my eye, and when I looked it up, I found out that it was the Band-e-Amir bridge, an agricultural irrigation dam built in the 10th century that is still in operation today.


雑誌地理4月号記事「イランの農業と土壌」を読んで、イランの農業について学習しました。Google earth proを眺めていると農業用堰が目にとまり、調べるとなんと10世紀につくられ現在も稼働している農業水利堰(Band-e-Amir bridge)でした。

1 イランBand-e-Amir bridge付近の地形3Dモデル

イランBand-e-Amir bridge付近の地形3Dモデル

Vertical ratio: ×3


Band-e-Amir bridge付近のGoogle earth画面

Attributions

Generator: DEM Net Elevation API - https://elevationapi.com

Digital Elevation Model: AW3D30 OpenTopography - https://opentopography.org/

Imagery: Esri World Imagery - https://services.arcgisonline.com/ArcGIS/rest/services/World_Imagery/MapServer


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像

2 メモ


Band-e-Amir bridge

https://historicaliran.blogspot.com/2009/11/bande-amir.htmlから引用


Band-e-Amir bridgeGoogle earth画面

雑誌地理4月号記事、中家惠二著「イランの農業と土壌」を読んで、イランの農業について学習しました。関連して、Google earth proを眺めていると存在感のある水利施設が見つかりました。調べていくと、なんと10世紀につくられ現在も稼働している農業水利堰(Band-e-Amir bridge)でした。

多数の灌漑水路が派生して広い農地を潤しています。

また堰の上下流を行き来するバイパス舟運路跡も確認できます。

数十年前までは水車があり、近在の粉ひきにもつかわれていたそうです。「堰集落」の存在が土地利用として確認できる面白い例です。

写真(引用)に写る堰構造物は数世紀前に改築されたもののようです。


Band-e-Amir bridgeの場所
イランの農業についての知識はとても貧弱ですが、10世紀に立派な石造堰をつくり、灌漑している様子を知り、少しだけ認識を深めました。

2025年6月9日月曜日

縄文遺構の3Dモデル作成習熟プロジェクト

 A project to learn how to create 3D models of Jomon ruins


I am starting a project to learn the skills to create accurate and good-looking 3D models of Jomon ruins. This is a technical field where the Blender function "edge loop bridge" can be useful. To start with, I tried to create a basic 3D model of the Ariyoshi Kita shell mound pit.


縄文遺構の正確で見栄えのよい3Dモデルを作成する技術習得プロジェクトをスタートします。Blender機能「辺ループのブリッジ」が活躍する技術分野になります。手始めに有吉北貝塚土坑の初歩的3Dモデルを作成してみました。

1 過去の取組み

2022年秋頃、大膳野南貝塚屋外漆喰炉3Dモデル作成にチャレンジしました。

2022.09.14記事「3ステージ別屋外漆喰炉・出土遺物3Dモデルを作成」など多数

出土遺物(土器など)を遺物を3Dモデルにする活動のみならず、遺構(竪穴住居、土坑、陥穴、炉穴、・・・)を3Dモデルにすることにもともと興味があります。将来的には、その遺構に人モデルを配置して、動かして、人動作と遺構大きさの関係を知りたいです。

2 縄文遺構の3Dモデル作成習熟プロジェクト

2-1 はじめに

遺物(土器など)は、フォトグラメトリで、つまり遺物の周回撮影写真に基づき、フォトグラメトリソフトにより3Dモデルを作成します。しかし、遺構の3Dモデル作成は発掘調査報告書掲載の遺構平面図・断面図から3Dモデルを作成します。アプローチが全く異なります。より具体的に言えば、遺構3Dモデル作成はBlender技術があってはじめて可能です。Blender技術なくして、遺構3Dモデル作成はないと考えます。

この数か月の間、Blender機能の「辺ループのブリッジ」に親しんだので、ようやく、自分にとって、遺構3Dモデル作成のチャンス到来と感じます。

なお、「辺ループのブリッジ」機能に類似した「Bsurfaces」機能に以前は大いに期待していました。しかし、「Bsurface」機能には弱点(グリースペンシル使用)があることと、最新Blenderバージョン4ではBlenderのバグで使えないことなどから、今年に入って、「Bsurfaces」派から「辺ループのブリッジ」派に転向しました。

2-2 プロジェクトの目標

遺構(竪穴住居、土坑、陥穴、炉穴、・・・)の正確で見栄えの良い3Dモデルを発掘調査報告書掲載平面図・断面図等から作成するBlender操作技術の獲得を目指します。

最終的には遺構とそれを利用する人動作との関係分析を行います。

2-3 プロジェクトのステップ

第1ステップ 遺構種別試作による技術習得課題把握

縄文遺構種別毎に3Dモデルを試作し、技術習得における課題を把握します。

第2ステップ 遺構種別3Dモデル作成

有吉北貝塚はじめ、これまで学習した遺跡を中心に代表的遺構の3Dモデルを作成し、縄文学習で利用できるようにデータベース化します。

2-4 有吉北貝塚077土坑簡易3Dモデル

現在手持ちの技術で、有吉北貝塚077土坑を例に簡易3Dモデルを試作してみました。

有吉北貝塚077土坑簡易3Dモデル


発掘調査報告書掲載資料

3DF Zephyr v8.011でアップロード


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像

2-5 メモ

・Blender技術を試用するための作業として3Dモデルを作成しました。従って、この3Dモデルは発掘調査報告書資料から読みとれる平面・断面詳細情報を表現したものではなく、簡易的に土坑の様子を表現したものです。

・任意に設定した図郭線および4本の平面境界線から3Dモデルを作成しました。平面境界線は傾斜変換線であり、等高線ではありませんが、今回作業では等高線として扱いました。

・辺ループのブリッジ機能、Bsurfaces機能ともに1回の操作では、一見はよいのですが、よくみるとほんのわずかですが「面のよじれ・重なり」が生じてしまいました。

・Bsurfaces機能作業+辺ループのブリッジ機能及び辺ループのブリッジ機能2回の操作で「面のよじれ・重なり」のない全うな3Dモデルを作成することができました。

・平面図・断面図から読みとれる全情報を活用した3Dモデル(精細3Dモデル)を追って作成し、簡易3Dモデルとどの程度印象が異なってくるか、比較が楽しみです。