2018年の大晦日となりました。
多くの皆様のおかでげこの1年間も趣味活動を大いに発展させ楽しむことができました。
心からお礼申し上げます。
この記事では2018年の趣味活動で印象に残ったことをふりかえってみます。
1 大膳野南貝塚学習のとりまとめ
2016年12月からスタートした大膳野南貝塚学習をとりまとめ、7月につたないペーパー(学習記録)にしました。
とりまとめページ例(全62ページ)
大膳野南貝塚学習中間とりまとめ
専門基礎知識ゼロで右も左もわからない素人が考古歴史学習に取り組むという無謀な試みを始めて数年たち、その学習で生まれた面白さを自分なりに体系的に整理したものです。
ラッキーなことに千葉県貝塚研究最先端者である西野雅人先生に講評していただき、次のようなことに気が付くことができました。
ア 自分の学習がいかに井の中の蛙であるかという身の程に気が付くことができたこと。
イ 大膳野南貝塚で取り組んだテーマの多くは周辺の多くの遺跡の情報を総合して判断すべきであり、大膳野南貝塚だけの情報で結論を出すべきではないこと。
ウ 漆喰貝層有無別竪穴住居の違いはそれがどのような社会状況(機能・活動等)に対応しているかという視点から検討すべきであり、生業を異にする集団の違いとはみられないこと。
西野雅人先生に感謝します。
この学習体験によりますます縄文時代学習に興味が深まり、村田川河口付近や千葉県の縄文時代遺跡学習が趣味活動のメインになりました。
なおこの学習のなかで発掘報告書に記載されている土坑情報をFile Makerでデータベース化し、さらにQGISでプロットできるようにしました。これにより無味乾燥に見えるデータからワクワクドキドキする情報を引き出すことに成功し、学習技術上自分にとって特筆すべきことになりました。
2 西根遺跡出土木製品の現物観察とその考察まとめ
2017年6月に千葉県教育委員会の許可を得て印西市西根遺跡出土木製品の現物観察と写真資料閲覧が実現しましたが、その結果を8月にペーパー(観察・考察記録)としてまとめました。
とりまとめページ例
縄文後期イナウ似木製品の意匠と解釈
3 私家版千葉県遺跡DBの作成
WEBサイト「ふさの国文化財ナビゲーション」(千葉県教育委員会)からダウンロードした遺跡情報ファイル(20130レコード)を整形して項目別検索(フィールド別検索)が可能なファイルにするとともに位置情報と他の情報を加えて個人版遺跡DBを作成しました。このDBを私家版千葉県遺跡DBとします。
以前同じ趣旨のDBを作成したことがありますが、今回作成したDBでは位置が公表されている全遺跡(20028レコード)を完全網羅してGISにプロットできるようにしました。
このDBから千葉県全遺跡を対象にして種別、時代別等の分布図を作成して地図帳づくりを進めています。この地図帳はおそらく類例がなく、千葉県考古学習をする上での基礎資料として意義があるものと考えます。
私家版千葉県遺跡DB File Maker画面
4 超興味テーマ「地名「千葉」縄文語起源説」との遭遇
西根遺跡イナウ似木製品の学習のなかで偶然梅原猛の地名「千葉」縄文語起源仮説を知りました。「イナウ似木製品学習」、「村田川河口付近縄文後期学習」、「地名縄文語起源」という自分の興味を結びつける仮説であり強い魅力を感じます。この仮説学習にとりくめば縄文から弥生に移行する様子の学習を深めることにもなります。次年以降チャンスが生れれば集中学習に取り組みたいと考えています。
サイト 地名「千葉」は縄文語起源 梅原猛仮説
5 参考 2018年のブログ記事サムネール一覧
花見川流域を歩く 2018年記事サムネール一覧
6 感想
2018年は自分流縄文時代学習が進展し、同時に「身の程」を理解できた年でもありとても充実した年になりました。
2019年は毎年その希少さが増す人生残時間を有効活用すべくさらに趣味活動を加速したいと思います。
皆様、よいお年をお迎えください。
2018年12月31日月曜日
2018年12月30日日曜日
千葉県遺跡分布地図帳 牧、陣屋、城館、窯、条里
私家版千葉県遺跡DB地図帳 19 牧、陣屋、城館、窯、条里
私家版千葉県遺跡DBの全レコード(20130)を分布図を通じて概観する活動を行っています。この記事では種別遺跡分布図例の最後として牧、陣屋、城館、窯、条里の分布図を作成してみました。
次の記事からは遺構・遺物分布図を作成します。
1 牧、陣屋、城館、窯、条里の分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 牧関連遺跡分布 096
種別「生産遺跡」「牧」「野馬堀」「野馬土手」「込跡」は遺跡における同じ対象物を指していると考えられますので、一括して表示しました。
参考 江戸時代に県内におかれた「小金牧」「佐倉牧」「嶺岡牧」の分布図(酒々井町提供)
WEBサイト「千葉日報」記事「「房総の牧」日本遺産申請へ 酒々井主導で6市町合意 馬をテーマに観光振興図る」から引用
私家版千葉県遺跡DB地図帳 陣屋・屋敷分布 097
私家版千葉県遺跡DB地図帳 城館分布 098
私家版千葉県遺跡DB地図帳 窯分布 099
私家版千葉県遺跡DB地図帳 条里分布 100
参考 大字・小字「~条」の分布
2016.06.06記事「地名「~条」の検討」から引用
2 メモ
・牧関連遺跡として一括して示した分布図が江戸幕府直轄牧の分布に対応する様子が観察できます。遺跡データベース情報が牧検討基礎資料の一つとして活用できることが判ります。
・陣屋・屋敷分布図や城館分布図は自分としては始めてみることができ、興味が深まります。
・窯分布図は古代以降の焼き物検討の基礎資料の一つになると考えます。
・条里遺跡は以前別資料で学習した条里の場所とほぼ対応します。
私家版千葉県遺跡DBの全レコード(20130)を分布図を通じて概観する活動を行っています。この記事では種別遺跡分布図例の最後として牧、陣屋、城館、窯、条里の分布図を作成してみました。
次の記事からは遺構・遺物分布図を作成します。
1 牧、陣屋、城館、窯、条里の分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 牧関連遺跡分布 096
種別「生産遺跡」「牧」「野馬堀」「野馬土手」「込跡」は遺跡における同じ対象物を指していると考えられますので、一括して表示しました。
参考 江戸時代に県内におかれた「小金牧」「佐倉牧」「嶺岡牧」の分布図(酒々井町提供)
WEBサイト「千葉日報」記事「「房総の牧」日本遺産申請へ 酒々井主導で6市町合意 馬をテーマに観光振興図る」から引用
私家版千葉県遺跡DB地図帳 陣屋・屋敷分布 097
私家版千葉県遺跡DB地図帳 城館分布 098
私家版千葉県遺跡DB地図帳 窯分布 099
私家版千葉県遺跡DB地図帳 条里分布 100
参考 大字・小字「~条」の分布
2016.06.06記事「地名「~条」の検討」から引用
2 メモ
・牧関連遺跡として一括して示した分布図が江戸幕府直轄牧の分布に対応する様子が観察できます。遺跡データベース情報が牧検討基礎資料の一つとして活用できることが判ります。
・陣屋・屋敷分布図や城館分布図は自分としては始めてみることができ、興味が深まります。
・窯分布図は古代以降の焼き物検討の基礎資料の一つになると考えます。
・条里遺跡は以前別資料で学習した条里の場所とほぼ対応します。
2018年12月29日土曜日
千葉県遺跡分布地図帳 集落跡、塚、城館跡、貝塚
私家版千葉県遺跡DB地図帳 18 集落跡、塚、城館跡、貝塚
私家版千葉県遺跡DBの全レコード(20130)を分布図を通じて概観する活動を行っています。この記事では種別遺跡分布図として集落跡、塚、城館跡、貝塚の分布図を作成してみました。
1 集落跡、塚、城館跡、貝塚の分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 集落跡分布 092
私家版千葉県遺跡DB地図帳 塚分布 093
私家版千葉県遺跡DB地図帳 城館跡分布 094
私家版千葉県遺跡DB地図帳 貝塚分布 095
参考 千葉県種別遺跡数
2 メモ
・集落跡は縄文時代以降の集落全てを一緒にしている情報です。時代別に分析することによって有用情報を引き出すことが出来ると考えます。
・塚は中世~近世のものがほとんどです。塚の分布密度が高い場所が3箇所にわかれて存在しているように観察できます。塚密度が高い地域は信仰上の拠点的地域であったのかどうか興味が深まります。
・城館跡は中世~近世のものがほとんどです。城館跡は土地支配のための行政上、軍事上の拠点であると考えられ、その分布から有用な情報を引き出すことができると考えます。
・貝塚については2018.11.14記事「貝塚を例とした千葉県遺跡DB活用方策の検討 貝塚のプロット」~2018.12.04記事「貝塚情報のQGIS画面における検索」の11回シリーズ記事で既に詳しく検討(DB活用方策のための検討)しています。
私家版千葉県遺跡DBの全レコード(20130)を分布図を通じて概観する活動を行っています。この記事では種別遺跡分布図として集落跡、塚、城館跡、貝塚の分布図を作成してみました。
1 集落跡、塚、城館跡、貝塚の分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 集落跡分布 092
私家版千葉県遺跡DB地図帳 塚分布 093
私家版千葉県遺跡DB地図帳 城館跡分布 094
私家版千葉県遺跡DB地図帳 貝塚分布 095
参考 千葉県種別遺跡数
2 メモ
・集落跡は縄文時代以降の集落全てを一緒にしている情報です。時代別に分析することによって有用情報を引き出すことが出来ると考えます。
・塚は中世~近世のものがほとんどです。塚の分布密度が高い場所が3箇所にわかれて存在しているように観察できます。塚密度が高い地域は信仰上の拠点的地域であったのかどうか興味が深まります。
・城館跡は中世~近世のものがほとんどです。城館跡は土地支配のための行政上、軍事上の拠点であると考えられ、その分布から有用な情報を引き出すことができると考えます。
・貝塚については2018.11.14記事「貝塚を例とした千葉県遺跡DB活用方策の検討 貝塚のプロット」~2018.12.04記事「貝塚情報のQGIS画面における検索」の11回シリーズ記事で既に詳しく検討(DB活用方策のための検討)しています。
ラベル:
貝塚,
私家版千葉県遺跡DB地図帳,
集落跡,
城館跡,
塚
2018年12月28日金曜日
千葉県遺跡分布地図帳 古墳
私家版千葉県遺跡DB地図帳 17 古墳
私家版千葉県遺跡DBの全レコード(20130)を分布図を通じて概観する活動を行っています。この記事では種別遺跡分布図として古墳、横穴、墳墓、やぐらの分布図を作成してみました。
1 古墳、横穴、墳墓、やぐら分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 古墳分布 087
私家版千葉県遺跡DB地図帳 横穴分布 088
私家版千葉県遺跡DB地図帳 墳墓分布 089
私家版千葉県遺跡DB地図帳 やぐら分布 090
私家版千葉県遺跡DB地図帳 古墳・横穴・墳墓・やぐら分布 091
赤…古墳、青…横穴、白…墳墓、やぐら…黒
2 メモ
・古墳、横穴は古墳時代のもの、墳墓、やぐらは奈良時代以降のものとして用語がつかわれているようです。横穴とやぐらの名称の違いは地物形状等ではなく、時代の差によって使い分けているようですからデータベース記述ではその区分に明解さはみられません。
・古墳の分布と横穴の分布が大局的にみてきれいに棲み分けしているように観察できます。しかし詳しくみると横穴密集地付近にも古墳が点在していて古墳をつくった本流の人々と、横穴をつくったそうでない人々との関係を暗示しているように感じることができます。
・「千葉県の歴史」(千葉県発行)には横穴の説明はありますが、横穴をつくった人々がだれであるのか書かれていません。
・古墳をつくった人々と横穴をつくった人々の関係から6世紀7世紀頃の房総の歴史を学習すると興味が深まると考えます。これまでの学習から横穴をつくった人々と海人、部民などの活動展開を対応させると歴史認識が深まると考えます。
・横穴の分布は水上交通、船越と関係し古代における地域開発最前線と関連するようです。
2016.05.24記事「古代房総の海人(あま)の活動」
2016.05.31記事「学習メモ 房総の部民」
2016.06.01記事「学習メモ 古代房総部民「車持部(クルマモチベ)」と交通」など
私家版千葉県遺跡DBの全レコード(20130)を分布図を通じて概観する活動を行っています。この記事では種別遺跡分布図として古墳、横穴、墳墓、やぐらの分布図を作成してみました。
1 古墳、横穴、墳墓、やぐら分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 古墳分布 087
私家版千葉県遺跡DB地図帳 横穴分布 088
私家版千葉県遺跡DB地図帳 墳墓分布 089
私家版千葉県遺跡DB地図帳 やぐら分布 090
私家版千葉県遺跡DB地図帳 古墳・横穴・墳墓・やぐら分布 091
赤…古墳、青…横穴、白…墳墓、やぐら…黒
2 メモ
・古墳、横穴は古墳時代のもの、墳墓、やぐらは奈良時代以降のものとして用語がつかわれているようです。横穴とやぐらの名称の違いは地物形状等ではなく、時代の差によって使い分けているようですからデータベース記述ではその区分に明解さはみられません。
・古墳の分布と横穴の分布が大局的にみてきれいに棲み分けしているように観察できます。しかし詳しくみると横穴密集地付近にも古墳が点在していて古墳をつくった本流の人々と、横穴をつくったそうでない人々との関係を暗示しているように感じることができます。
・「千葉県の歴史」(千葉県発行)には横穴の説明はありますが、横穴をつくった人々がだれであるのか書かれていません。
・古墳をつくった人々と横穴をつくった人々の関係から6世紀7世紀頃の房総の歴史を学習すると興味が深まると考えます。これまでの学習から横穴をつくった人々と海人、部民などの活動展開を対応させると歴史認識が深まると考えます。
・横穴の分布は水上交通、船越と関係し古代における地域開発最前線と関連するようです。
2016.05.24記事「古代房総の海人(あま)の活動」
2016.05.31記事「学習メモ 房総の部民」
2016.06.01記事「学習メモ 古代房総部民「車持部(クルマモチベ)」と交通」など
2018年12月26日水曜日
千葉県遺跡分布地図帳 包蔵地
私家版千葉県遺跡DB地図帳 16 包蔵地
私家版千葉県遺跡DBの全レコード(20130)を分布図を通じて概観する活動を行っています。この記事では種別遺跡分布図の最初として包蔵地の分布図を作成してみました。
なお、種別に包蔵地が記載されている遺跡は8533ありますが、ここでの検討は包蔵地を含む複数の種別が記載されている遺跡を除き、種別が包蔵地のみ記載されている遺跡7449を対象にしています。
1 包蔵地分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 包蔵地分布 085
赤丸が包蔵地、黒丸は包蔵地以外の遺跡
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 包蔵地分布 086
赤丸が包蔵地、黒丸は包蔵地以外の遺跡
2 時代別遺跡数・包蔵地数
時代別遺跡数・包蔵地数
3 メモ
・千葉県全体でみると包蔵地の分布は全遺跡の分布と類似します。
・地図を拡大して千葉県中央部でみると台地中央部に包蔵地が多く、台地縁辺部に包蔵地以外の種別が多くなっている傾向が観察できます。これは古墳、集落跡、横穴、貝塚などが台地縁辺部に立地する場合が多いことと、明瞭な住居の跡を残さない移動生活の跡が台地全体に分布しているらしいことと関係しているからだと考えます。
・縄文時代、弥生時代、奈良時代、平安時代で全遺跡に占める包蔵地の割合が高くなっています。ついで古墳時代、旧石器時代で包蔵地の割合が高くなっています。
私家版千葉県遺跡DBの全レコード(20130)を分布図を通じて概観する活動を行っています。この記事では種別遺跡分布図の最初として包蔵地の分布図を作成してみました。
なお、種別に包蔵地が記載されている遺跡は8533ありますが、ここでの検討は包蔵地を含む複数の種別が記載されている遺跡を除き、種別が包蔵地のみ記載されている遺跡7449を対象にしています。
1 包蔵地分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 包蔵地分布 085
赤丸が包蔵地、黒丸は包蔵地以外の遺跡
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 包蔵地分布 086
赤丸が包蔵地、黒丸は包蔵地以外の遺跡
2 時代別遺跡数・包蔵地数
時代別遺跡数・包蔵地数
3 メモ
・千葉県全体でみると包蔵地の分布は全遺跡の分布と類似します。
・地図を拡大して千葉県中央部でみると台地中央部に包蔵地が多く、台地縁辺部に包蔵地以外の種別が多くなっている傾向が観察できます。これは古墳、集落跡、横穴、貝塚などが台地縁辺部に立地する場合が多いことと、明瞭な住居の跡を残さない移動生活の跡が台地全体に分布しているらしいことと関係しているからだと考えます。
・縄文時代、弥生時代、奈良時代、平安時代で全遺跡に占める包蔵地の割合が高くなっています。ついで古墳時代、旧石器時代で包蔵地の割合が高くなっています。
2018年12月24日月曜日
千葉県遺跡の種別数
私家版千葉県遺跡DB地図帳 15 千葉県遺跡の種別数
私家版千葉県遺跡DBの全レコード(20130)を分布図を通じて概観する活動を行っています。この記事は種別遺跡分布図を作成するにあたり、その前段階作業としてDBに記載された種別を全部洗いだしてみました。
次の記事から分布図を掲載します。
1 千葉県種別遺跡数
千葉県種別遺跡数
千葉県種別遺跡数
2 メモ
・包蔵地、古墳、集落跡、塚、城館跡が1000遺跡を超え、ついで横穴、貝塚が500以上となっています。
・包蔵地と他の種別が重複して記載されている遺跡が多くあります。他の種別と重複しない純粋な包蔵地遺跡を抽出しておく必要があります。
・横穴とやぐらの定義が不明瞭であり、混乱重複して用いられているようです。
・生産遺跡、牧、野馬土手、野馬堀、込跡の定義が不明瞭であり、混乱重複して用いられているようです。
・集落跡と貝塚の関係を時代別に考察すると有用な情報が得られそうです。
・集落跡と古墳・横穴・やぐら・墳墓の関係を時代別に考察すると有用な情報が得られそうです。
・生産遺跡、牧、野馬土手、野馬堀、込跡をあわせて時代別に考察すると房総牧に関する有用な情報が得られそうです。
私家版千葉県遺跡DBの全レコード(20130)を分布図を通じて概観する活動を行っています。この記事は種別遺跡分布図を作成するにあたり、その前段階作業としてDBに記載された種別を全部洗いだしてみました。
次の記事から分布図を掲載します。
1 千葉県種別遺跡数
千葉県種別遺跡数
千葉県種別遺跡数
2 メモ
・包蔵地、古墳、集落跡、塚、城館跡が1000遺跡を超え、ついで横穴、貝塚が500以上となっています。
・包蔵地と他の種別が重複して記載されている遺跡が多くあります。他の種別と重複しない純粋な包蔵地遺跡を抽出しておく必要があります。
・横穴とやぐらの定義が不明瞭であり、混乱重複して用いられているようです。
・生産遺跡、牧、野馬土手、野馬堀、込跡の定義が不明瞭であり、混乱重複して用いられているようです。
・集落跡と貝塚の関係を時代別に考察すると有用な情報が得られそうです。
・集落跡と古墳・横穴・やぐら・墳墓の関係を時代別に考察すると有用な情報が得られそうです。
・生産遺跡、牧、野馬土手、野馬堀、込跡をあわせて時代別に考察すると房総牧に関する有用な情報が得られそうです。
2018年12月22日土曜日
千葉県遺跡分布地図帳 中世近世近代
私家版千葉県遺跡DB地図帳 14 中世近世近代
私家版千葉県遺跡DBの全レコード(20130)を分布図を通じて概観する活動を行っています。全遺跡分布→水系別分布→市町村別分布→時代別分布と活動を進めてきていて、この記事は時代別分布の最終回です。つぎの記事から種別分布に取り組む予定です。
この記事では中世、近世、近代に関連する時代別分布図を時間順に掲載します。遺跡のほとんどが大づかみの時代(中世、近世、中近世、近代)で記載されています。
1 中世近世近代遺跡分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 鎌倉時代遺跡分布 073
私家版千葉県遺跡DB地図帳 室町時代遺跡分布 074
私家版千葉県遺跡DB地図帳 戦国時代遺跡分布 075
私家版千葉県遺跡DB地図帳 中世遺跡分布 076
私家版千葉県遺跡DB地図帳 江戸時代遺跡分布 077
私家版千葉県遺跡DB地図帳 近世遺跡分布 078
私家版千葉県遺跡DB地図帳 中近世遺跡分布 079
私家版千葉県遺跡DB地図帳 明治時代遺跡分布 080
私家版千葉県遺跡DB地図帳 近代遺跡分布 081
参考 千葉県時代別遺跡数
2 千葉県中央部 中世近世遺跡分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 中世遺跡分布 082
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 近世遺跡分布 083
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 中近世遺跡分布 084
3 メモ
・中世遺跡分布と近世遺跡分布が大いに異なります。今後予定する種別分布検討で明らかになると考えますが、近世における牧開発の進展が近世遺跡分布に表現されているようです。
・「中近世」という時代でくくられた遺跡グループに意味があるのかどうか、今後検討します。
私家版千葉県遺跡DBの全レコード(20130)を分布図を通じて概観する活動を行っています。全遺跡分布→水系別分布→市町村別分布→時代別分布と活動を進めてきていて、この記事は時代別分布の最終回です。つぎの記事から種別分布に取り組む予定です。
この記事では中世、近世、近代に関連する時代別分布図を時間順に掲載します。遺跡のほとんどが大づかみの時代(中世、近世、中近世、近代)で記載されています。
1 中世近世近代遺跡分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 鎌倉時代遺跡分布 073
私家版千葉県遺跡DB地図帳 室町時代遺跡分布 074
私家版千葉県遺跡DB地図帳 戦国時代遺跡分布 075
私家版千葉県遺跡DB地図帳 中世遺跡分布 076
私家版千葉県遺跡DB地図帳 江戸時代遺跡分布 077
私家版千葉県遺跡DB地図帳 近世遺跡分布 078
私家版千葉県遺跡DB地図帳 中近世遺跡分布 079
私家版千葉県遺跡DB地図帳 明治時代遺跡分布 080
私家版千葉県遺跡DB地図帳 近代遺跡分布 081
参考 千葉県時代別遺跡数
2 千葉県中央部 中世近世遺跡分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 中世遺跡分布 082
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 近世遺跡分布 083
3 メモ
・中世遺跡分布と近世遺跡分布が大いに異なります。今後予定する種別分布検討で明らかになると考えますが、近世における牧開発の進展が近世遺跡分布に表現されているようです。
・「中近世」という時代でくくられた遺跡グループに意味があるのかどうか、今後検討します。
2018年12月21日金曜日
千葉県遺跡分布地図帳 奈良平安時代
私家版千葉県遺跡DB地図帳 13 奈良平安時代遺跡分布
私家版千葉県遺跡DBの全レコード(20130)から奈良時代遺跡分布図と平安時代分布図を作成しました。
1 奈良平安時代遺跡分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 奈良時代遺跡分布 067
私家版千葉県遺跡DB地図帳 平安時代遺跡分布 068
私家版千葉県遺跡DB地図帳 飛鳥時代遺跡分布 069
飛鳥時代が使われた遺跡は6遺跡です。
2 千葉県中央部 奈良平安時代遺跡分布
私家版千葉県遺跡DBの全レコード(20130)から奈良時代遺跡分布図と平安時代分布図を作成しました。
1 奈良平安時代遺跡分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 奈良時代遺跡分布 067
私家版千葉県遺跡DB地図帳 平安時代遺跡分布 068
私家版千葉県遺跡DB地図帳 飛鳥時代遺跡分布 069
飛鳥時代が使われた遺跡は6遺跡です。
内書きに弥生、古墳、飛鳥、奈良、平安を含まない「古代」遺跡で10遺跡です。
参考 千葉県時代別遺跡数
2 千葉県中央部 奈良平安時代遺跡分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 奈良時代遺跡分布 071
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 平安時代遺跡分布 072
3 メモ
・奈良時代(710年~794年)遺跡は蝦夷戦争(770年~811年)の国家戦略的兵站基地としての房総の状況を伝える良好な資料であると考えることができます。
・蝦夷戦争後の房総における経済急成長の姿を平安時代(794年~1192年)遺跡分布が伝えていると考えます。
2016.01.09記事「学習 蝦夷戦争の経緯と時代区分」参照
ペーパー「奈良・平安時代に開発した印西の船穂郷(戸神・船尾)の謎 ~大結馬牧の姿が見えてきた~」参照
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 平安時代遺跡分布 072
3 メモ
・奈良時代(710年~794年)遺跡は蝦夷戦争(770年~811年)の国家戦略的兵站基地としての房総の状況を伝える良好な資料であると考えることができます。
・蝦夷戦争後の房総における経済急成長の姿を平安時代(794年~1192年)遺跡分布が伝えていると考えます。
2016.01.09記事「学習 蝦夷戦争の経緯と時代区分」参照
ペーパー「奈良・平安時代に開発した印西の船穂郷(戸神・船尾)の謎 ~大結馬牧の姿が見えてきた~」参照
2018年12月20日木曜日
千葉県遺跡分布地図帳 古墳時代遺跡分布 2
私家版千葉県遺跡DB地図帳 12 古墳時代遺跡分布 2
私家版千葉県遺跡DBの全レコード(20130)に古墳時代遺跡レコードは10484あります。
この記事では古墳時代遺跡の時期別(前期・中期・後期)分布図を作成しました。
1 古墳時代時期別遺跡数
千葉県 古墳時代時期別遺跡数
古墳時代遺跡10484のうち時期が記載されているもの2105(20%)、時期未記載のもの8379(80%)です。時期別増減や時期別分布特性は全体の20%の情報から判断することになるので強い信頼性は置けないことを前提とせざるをえません。
前期→中期で遺跡数減少、中期→後期で遺跡数急増の傾向が読み取れ、後期の遺跡数が最も多くなります。
2 古墳時代時期別遺跡分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 古墳時代前期遺跡分布 059
私家版千葉県遺跡DB地図帳 古墳時代中期遺跡分布 060
私家版千葉県遺跡DB地図帳 古墳時代後期遺跡分布 061
私家版千葉県遺跡DB地図帳 古墳時代(時期未記載)遺跡分布 062
3 千葉県中央部 古墳時代時期別遺跡分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 古墳時代前期遺跡分布 063
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 古墳時代中期遺跡分布 064
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 古墳時代後期遺跡分布 065
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 古墳時代(時期未記載)遺跡分布 066
4 メモ
・千葉県全体で見た場合及び千葉県中央部をみた場合ともに時期別分布の様相に顕著な変化がみられません。特定地域が古墳時代の中期や後期に新たに開拓されて遺跡が増えたというような状況はイメージできません。
・千葉県全体をみると時期記載遺跡が集中する地域と遺跡集中地域が略対応するように見受けられます。しかし千葉県中央部を見ると時期記載遺跡が少なくかつ時期未記載遺跡が集中する地域が見られることから、発掘調査が進んでいる地域とそうでない地域の双方が存在しているようです。
私家版千葉県遺跡DBの全レコード(20130)に古墳時代遺跡レコードは10484あります。
この記事では古墳時代遺跡の時期別(前期・中期・後期)分布図を作成しました。
1 古墳時代時期別遺跡数
千葉県 古墳時代時期別遺跡数
古墳時代遺跡10484のうち時期が記載されているもの2105(20%)、時期未記載のもの8379(80%)です。時期別増減や時期別分布特性は全体の20%の情報から判断することになるので強い信頼性は置けないことを前提とせざるをえません。
前期→中期で遺跡数減少、中期→後期で遺跡数急増の傾向が読み取れ、後期の遺跡数が最も多くなります。
2 古墳時代時期別遺跡分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 古墳時代前期遺跡分布 059
私家版千葉県遺跡DB地図帳 古墳時代中期遺跡分布 060
私家版千葉県遺跡DB地図帳 古墳時代後期遺跡分布 061
私家版千葉県遺跡DB地図帳 古墳時代(時期未記載)遺跡分布 062
3 千葉県中央部 古墳時代時期別遺跡分布
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 古墳時代中期遺跡分布 064
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 古墳時代後期遺跡分布 065
私家版千葉県遺跡DB地図帳 千葉県中央部 古墳時代(時期未記載)遺跡分布 066
4 メモ
・千葉県全体で見た場合及び千葉県中央部をみた場合ともに時期別分布の様相に顕著な変化がみられません。特定地域が古墳時代の中期や後期に新たに開拓されて遺跡が増えたというような状況はイメージできません。
・千葉県全体をみると時期記載遺跡が集中する地域と遺跡集中地域が略対応するように見受けられます。しかし千葉県中央部を見ると時期記載遺跡が少なくかつ時期未記載遺跡が集中する地域が見られることから、発掘調査が進んでいる地域とそうでない地域の双方が存在しているようです。
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