2022年1月2日日曜日

イモガイ製腰飾の観察

Observation of cone shell waist ornament


I observed the Cone shell waist ornament (Ariyoshi Kita shell mound, Chiba city) exhibited at the Chiba City Folk Museum "Chiba City Excellent Archaeological Material  Exhibition" by taking photographs.

The snake that lifted the head was designed, and it is highly possible that the totem of the group was a snake.


千葉市立郷土博物館「千葉市出土考古資料優品展」で展示されている、イモガイ製腰飾(千葉市有吉北貝塚)を多数写真撮影により観察しました。今回作成3Dモデルの質は最低満足ラインを突破できませんでした。

1 イモガイ製腰飾(千葉市有吉北貝塚)多数写真連続表示


イモガイ製腰飾(千葉市有吉北貝塚)多数写真連続表示

縄文時代中期

撮影場所:千葉市立郷土博物館「千葉市出土考古資料優品展」

撮影月日:2021.12.22


展示の様子

ガラスショーケース越し撮影

写真表示数37枚

Cone shell waist ornament (Ariyoshi Kita shell mound, Chiba city)  Many photos are displayed continuously

Mid-Jomon period

Location: Chiba City Folk Museum "Chiba City Excellent Archaeological Material Exhibition"

Shooting date: 2021.12.22

Shooting through a glass showcase

37 photos displayed

2 メモ

2-1 展示説明


展示説明

「縄文時代中期、大型貝塚群形成期の男性リーダーが付けていた環状腰飾。

イモガイの一種を用いて勝坂式土器の蛇体文(横向きのヘビ)を模す。類例は県内に限られ、本例は切込みで蛇頭部を表現する。」

2-2 実測図


実測図

有吉北貝塚発掘調査報告書から引用

2-3 「切込み」の確認

展示説明にある「切込み」は次図で赤く塗った部分です。


「切込み」と蛇頭部

特定アングルから撮影しないとその様子を写真で確認することができません。かなり難解な展示説明になっています。この遺物をひっくり返すと切込みの様子が浮かび上がり、それが蛇頭部を表現するという説明がよくわかることになります。

2-4 2つの穿孔位置の意味

2つの穿孔位置は、それに紐を通して下げると、蛇頭部が上になるようになっています。それによりこの腰飾りの表象(ヘビ)を正しく(力強く)表現できます。


2つの穿孔位置の意味

2-5 蛇頭の解釈

この垂飾のデザインでは、抽象化されているとはいえ、蛇頭を上に向けた(ヘビが鎌首を持ち上げた)姿を誇示しています。それが意味するところの解釈に大いに興味が深まります。高橋龍三郎先生風に考えればヘビが集団の旗印であり、トーテムであるといえることになるのだと思います。ヘビ表現について今後学習を深めたいと思います。

2-6 3Dモデル

今回撮影写真から作成した3Dモデルはその質が悪く満足できるものになりませんでした。小さい対象物の3Dモデルは失敗する確率が高くなっています。離れた場所から小さい対象物を撮影する場合、画面をズームで拡大して狭めるため、より多数連続写真を小刻みに撮影する必要が生まれます。撮影難易度が幾何級数的に増加するような印象を持っています。再チャレンジすることにします。


 

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