Understanding the relationship between shell layers and artifacts in 3D space 1 (organizing materials)
I will try to understand the relationship between shell layers and artifacts in the shell layers on the north slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound in 3D space using a test grid. This was made possible by creating a shell layer cross section, creating an artifact ledger database, and having an artifact distribution map. First, I organized and confirmed the materials.
有吉北貝塚北斜面貝層における貝層と遺物との関係を、テストグリッドを対象に3D空間の中で試行的に把握することにします。貝層断面図作成、遺物台帳データベース作成、遺物分布図の存在からこの試行が可能となりました。まずは素材を整理確認しました。
1 3D空間における貝層と遺物の関係把握について
テストグリッドを対象として、3D空間の中で貝層と遺物の分布を表現した3Dモデルを工夫しながら作成します。
この貝層-遺物3Dモデルを使って貝層と遺物の関係把握・分析を行い、貝層-遺物3Dモデルの意義について考察します。
2 テストグリッドの設定
10断面と11断面に挟まれた331グリッド(2m×2m)をテストグリッドとします。
テストグリッド(331グリッド)
※ 発掘調査報告書におけるグリッド表記はⅢ-31ですが、このブログでは331と表記します。
3 素材の整理
3-1 貝層断面図
10断面
セクション図基図は千葉県教育委員会所蔵
11断面
セクション図基図は千葉県教育委員会所蔵
3-2 遺物台帳データベース
331グリッドの遺物一覧 (1456遺物のExcel画面(一部))
331グリッドの遺物一覧は北斜面貝層遺物台帳から作成した遺物台帳データベース(64000遺物)から抽出しました。
331グリッドから出土した1456遺物の種別、標高、出土貝層などが把握できます。
3-3 遺物分布図
331グリッド遺物分布図1
千葉県教育委員会所蔵
331グリッド遺物分布図2
千葉県教育委員会所蔵
331グリッド遺物分布図3
千葉県教育委員会所蔵
331グリッド遺物分布図は発掘作業進行に従って略グリッド上部、中部、下部の順に3枚に分けて作図されています。
遺物分布図のデータベース化はまだ着手していないので、331グリッド遺物分布図のデータベース化(XY座標取得)はこの試行活動の中で行います。
3 感想
331グリッドの貝層構成は10断面、11断面でみる通り、下から崩落層、二次堆積崩落層A、斜面貝層になっています。崩落層と二次堆積崩落層Aには微量の貝殻が含まれますが、遺物が出土しています。崩落層と二次堆積崩落層Aの遺物種類や量を斜面貝層と比較したくなります。この比較を統計的に行うだけでなく、3D空間の中で遺物分布を可視化して行い、統計的な把握以上の「おもしろい」結果を求めて作業を行います。
予定調和的に「おもしろい」結果に到達する保証はありませんが、おそらく「おもしろく」なると期待します。
二次堆積崩落層Aは10断面、11断面とも「K層」として表記された黒褐色土で、同一層として現場でも確認されています。このK層は崩落層形成後にその前面にできたミニ扇状地のような地形の構成層であると考えています。
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