縄文土器学習 298
尖石縄文考古館に展示されている茅野市棚畑遺跡「吹上パターン」出土土器群の一部について観察記録3Dモデルを作成しました。
茅野市棚畑遺跡「吹上パターン」出土土器群1 観察記録3Dモデル
棚畑遺跡第119号住居址「吹上パターン」出土土器群
縄文中期前半
撮影場所:尖石縄文考古館
撮影月日:2019.09.13
ガラス張りショーケース越しに撮影
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.523 processing 34 images
撮影写真の一例
吹上パターンの説明1
吹上パターンの説明2
大型土器模様の様子 3Dモデル オルソグラフィック投影
感想
・「吹上パターン」といわゆる「土器塚」と有吉北貝塚(千葉県千葉市)ガリー浸食地形投入土器集積や西根遺跡(千葉県印西市)低地土器集積は、規模や環境こそ違いますが、実は同じ基本原理による活動結果であると素人考えします。定期的に利用土器のうちくたびれたものを廃用土器に位置付けて、それを破壊する祭祀があり、それは秋の収穫祭に挙行されたと考えます。
・写真の大型土器の模様は「抽象文」といわれるもののようですが、家紋のような菱形、リボンのように優美にカールして垂れ下がる隆線などは装いを少し変えれば立派な現代芸術であり、だれも縄文土器模様とは気が付かないと思います。
2019年12月24日火曜日
2019年9月18日水曜日
茅野市尖石縄文考古館の観覧
縄文土器学習 259
茅野市尖石縄文考古館を観覧しました。
観覧の趣旨は千葉県における縄文土器、縄文遺物を別の地方のものと自分の目で比較対照するためです。可能ならば、千葉と長野茅野を比較して千葉の特性を自分のなかで浮かび上がらせるためです。
千葉から長野に出稼ぎにでてみて、自分の知らない広い世の中のことを知ろうという算段です。
1 尖石縄文考古館の展示の様子
この施設は縄文土器専門展示館で土器数は数百点以上の規模で1000点に届いているかもしれません。驚くべき展示施設です。眩暈を感じました。(※)
縄文土器の展示は主に4室から構成されています。
1-1 特別展示室
「吹上パターン」(時間の経過した廃絶遺構からの完形に近い土器多数一括出土)に関する展示などの特別展示が行われていました。
「廃用土器の最後はそれを壊して撒く」などの土器一生に興味がある自分にとっては特別に興味のある展示でした。
特別展示室の様子
1-2 展示室A
尖石遺跡、与助尾根遺跡と発掘者宮坂英弌に関する遺物等の展示があります。
展示室Aの様子
展示室Aの様子
1-3 展示室B
縄文のビーナス(国宝)と仮面の女神(国宝)の展示室です。
仮面の女神(国宝)
1-4 展示室C
八ヶ岳山麓の縄文遺跡出土物が所狭しと多数展示されています。
展示室Cの様子
展示室Cの様子
展示室Cの様子
参考
リーフレット(部分)
2 全周多視点撮影
通常のガラス面越し多視点撮影だけでなく、ガラスショーケース内土器の全周多視点撮影、ガラス面のない露地(?)展示土器の全周多視点撮影を3時間にわたって行いました。カウントはしていませんが恐らく100点以上の土器・土偶の3Dモデル作成用撮影ができたと思います。
カメラから回収したファイルのフォルダー
約7200ファイル(シーン数約1200×6フィルター)
3 感想
・展示物、展示物の説明、関連図書がとても豊富であり、八ヶ岳山麓の縄文遺跡について体系的な知識を得たくなりました。
・千葉では開発によって発掘され、遺物が出土し、台地地形は原形が判らないほど平滑化してしまいます。地形破壊が顕著です。縄文時代の地形を知ることが思いのほか困難です。学習を進める上で強い抵抗感が生れます。ところが八ヶ岳山麓では顕著な地形破壊はあまりないようですから学習上の抵抗感が生れません。
・千葉県と八ヶ岳山麓の縄文土器比較に関連して初歩的な幾つかの発想や疑問が生れました。山と海という環境の違いがデザインが異なる理由に影響しているのではないか。デザイン変異の程度が千葉と長野で異なるのではないか。同一時間・人口を想定したとき土器出土量が異なるのではないか。などです。詳しくは別記事で検討します。
………………………………………………
※
あちらの展示館で縄文土器を5点観察、こちらの展示館で10点、20点以上縄文土器が展示されている館では狂喜乱舞の心情の私が、この数百点以上展示縄文土器を目の当りにしてどのような心でいるべきか迷いました。
狂喜乱舞の延長の心にすると本当に「狂ってしまい」進行中認知症が一気に加速しそうな危険を感じます。「眩暈がする」という一種の逃げをふくむ心情で体をその場に置くことにしました。
茅野市尖石縄文考古館を観覧しました。
観覧の趣旨は千葉県における縄文土器、縄文遺物を別の地方のものと自分の目で比較対照するためです。可能ならば、千葉と長野茅野を比較して千葉の特性を自分のなかで浮かび上がらせるためです。
千葉から長野に出稼ぎにでてみて、自分の知らない広い世の中のことを知ろうという算段です。
1 尖石縄文考古館の展示の様子
この施設は縄文土器専門展示館で土器数は数百点以上の規模で1000点に届いているかもしれません。驚くべき展示施設です。眩暈を感じました。(※)
縄文土器の展示は主に4室から構成されています。
1-1 特別展示室
「吹上パターン」(時間の経過した廃絶遺構からの完形に近い土器多数一括出土)に関する展示などの特別展示が行われていました。
「廃用土器の最後はそれを壊して撒く」などの土器一生に興味がある自分にとっては特別に興味のある展示でした。
特別展示室の様子
1-2 展示室A
尖石遺跡、与助尾根遺跡と発掘者宮坂英弌に関する遺物等の展示があります。
展示室Aの様子
展示室Aの様子
1-3 展示室B
縄文のビーナス(国宝)と仮面の女神(国宝)の展示室です。
仮面の女神(国宝)
1-4 展示室C
八ヶ岳山麓の縄文遺跡出土物が所狭しと多数展示されています。
展示室Cの様子
展示室Cの様子
展示室Cの様子
参考
リーフレット(部分)
2 全周多視点撮影
通常のガラス面越し多視点撮影だけでなく、ガラスショーケース内土器の全周多視点撮影、ガラス面のない露地(?)展示土器の全周多視点撮影を3時間にわたって行いました。カウントはしていませんが恐らく100点以上の土器・土偶の3Dモデル作成用撮影ができたと思います。
カメラから回収したファイルのフォルダー
約7200ファイル(シーン数約1200×6フィルター)
3 感想
・展示物、展示物の説明、関連図書がとても豊富であり、八ヶ岳山麓の縄文遺跡について体系的な知識を得たくなりました。
・千葉では開発によって発掘され、遺物が出土し、台地地形は原形が判らないほど平滑化してしまいます。地形破壊が顕著です。縄文時代の地形を知ることが思いのほか困難です。学習を進める上で強い抵抗感が生れます。ところが八ヶ岳山麓では顕著な地形破壊はあまりないようですから学習上の抵抗感が生れません。
・千葉県と八ヶ岳山麓の縄文土器比較に関連して初歩的な幾つかの発想や疑問が生れました。山と海という環境の違いがデザインが異なる理由に影響しているのではないか。デザイン変異の程度が千葉と長野で異なるのではないか。同一時間・人口を想定したとき土器出土量が異なるのではないか。などです。詳しくは別記事で検討します。
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※
あちらの展示館で縄文土器を5点観察、こちらの展示館で10点、20点以上縄文土器が展示されている館では狂喜乱舞の心情の私が、この数百点以上展示縄文土器を目の当りにしてどのような心でいるべきか迷いました。
狂喜乱舞の延長の心にすると本当に「狂ってしまい」進行中認知症が一気に加速しそうな危険を感じます。「眩暈がする」という一種の逃げをふくむ心情で体をその場に置くことにしました。
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